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ギャルが海で逆ナンして来た~車も公然わいせつは成立する編~

作者: 煉瓦


「えっwオタクのくせに海とか来て平気なん?w私が泳ぎ教えてあげよっか?w」


夏の午後、知らないギャルに話しかけられたが聞こえなかった事にしよう。


「はぁ!?シカト!?マジ無いんだけど!」


俺は黙って海に入り泳いで逃げた、所詮ギャルは陸上生物



(ここまで泳げば「待って!行かないで!!」


──陸水対応してるハイブリットギャルだ、敵わない


「ねぇ、私のこと、気にならない?」


「ならない」


「無理!ちょっとだけでいいから!!」


こうなったら海パンを丸めて、水中抵抗を極限まで減らして振り切ってやる



「なんでそんな必死に逃げるの!?」



陸まで戻ってきた、このまま帰ろう、海なんて無かった、いいね?



「まだ帰んないでよ!」


「腕を掴むな!帰らせろ!」


「あんたが好きだって言ってくれるまで離さないから!」


「俺のどこが好きなんだよ!?初対面中の初対面だろ!」


「アタシの事ちゃんと見てくれてるの知ってるんだよ……?」


「見てねえよ!」


「嘘つかないで……アタシ気づいてるよ」


「ポジティブ化け物じゃねえか!」


「本当に好きで素直になれないんでしょ?」


俺は手の方に体重を乗せて、腕を曲がらない方向に押し倒し、無理矢理、手を振り払う


(陸より海だ)


道中でヤドカリを拾い頭に乗せて俺は泳ぐ


「ちょっとぉ!なんでヤドカリは良くてアタシは駄目なの!!アタシにも乗せてよ!」


「俺のヤドカリをどうするも俺の勝手だろ」


「アンタのじゃないもん!」


「じゃあ誰のだよ」


「この海の生き物は共有財産でしょ!」


「ヤドカリとは同盟中ー!」


「同盟なんてズルい!アタシとも組もうよ!」


「鎖国しましたー!残念!」


「ふざけんな!開国しろ!アタシのヤドカリ返して!」


「お前のじゃねえ!共有財産つったんだろ!?砂投げんな」


「共有なら……一緒に触らせてよ」


「ヤドカリの話だよね??嫌」


「ヤドカリよりアタシを選んでくれないの……?」


「甲殻類に嫉妬するな!」


「ヤドカリに負けた……」


「もう帰っていいかな!?」


「もう少しだけ……一緒に居てよ…………お願い」


情緒怖いし、少しクールダウンさせよう、砂に絵でも描くか


「何描いてるの?」


「ヤドカリの似顔絵」


「アタシ描いてよ……代わりにヤドカリ貸してあげるから……」


「お前のじゃないだろ」


「もう……なんでもいいから描いてよ……」


ブロッコリーにするか


「なんでよ!!!」


「何でもいいって言ったじゃん!」


「アタシらしいものにして!」


カリフラワーにしよう


「どっちも野菜じゃん!!アタシは人間!馬鹿にしないで!」


「てめえは野菜を馬鹿にしてるのかよ!?二度と野菜食うんじゃねえ!」


「アタシ!アタシ限定!」


仕方なくギャルを描く


「アタシのこと好きなんでしょ?」


「いいや全然」


駐車場まで走り抜けて砂を落として自家用車に乗り込む


「待ってよぉ!その車、アタシも乗りたい!」


ロックはしたし、ヤドカリも確保した


「ねえ!開けてよ!窓割るよ!」


急いで窓を開けて苦情を入れる


「窓を割るな」


その瞬間、窓から車内に滑り込み、切れた息を整えながら喜ぶギャル


「やった!置いていかれない!」


「勝手に乗車すんな」


「どこ連れて行くの……?」


上目遣いでまるで俺が誘ったような顔をされてらっしゃる


「帰りたいんだよ!」


「一緒に帰ろ……?」


「いやでーす」


「どうして……?」


「俺はヤドカリとヒトデと帰りまーす」


「そんなのやだよ……アタシと二人きりになってよ……」


「二人きりではあるよ、人じゃないし」


「アタシ怖いの……誰かに捨てられるのが……」


「何回か捨てたんだけど、自力で戻ってきたよね?お前は確かに怖いよ」


ヤドカリも呆れてる


「なにその顔!このカニ野郎!アタシたちみたいな関係にカニ如きがなれると思ってるの!」


「どんな関係だよ」


「こ、恋人同士の関係……//」


「いつなったの?俺見逃したんだけど」


「なんで!カニなの!アタシの方が柔らかいし温かいのに!」


「おい!脱ぐな!車内も定義は外だから捕まるんだよ!」


急いで車を止めてギャルの身体を隠す


「隠してくれるなんて……やっぱり好きなんでしょ?」


「好意じゃねえ!人としての思いやり!」


「それだけ?もっと特別な気持ちがあるでしょ?」


不満げに頬を膨らませられても困る


「こんなヤドカリなんて!」


「ヤドカリー!!!」


投げられたヤドカリをギリギリのところでキャッチする


「生きてるんだぞ!?貴様!」


「アタシだって生きてるじゃん!!なんで分かってくれないの!?」


「なら海のレア生物見つけて来いよ!」


「ホント!?見つけてきたら付き合ってくれるんだよね!?約束だよ!」


ここで車出したら窓割られそうだから待った上で低レア認定しよう


「よーし!待っててね!超レアなの見つけてくるからね!」



しばらくして急いで海の方向から急いで駆け寄ってくるギャル


「見て見て!リュウグウノツカイ捕まえた!」


「…………………」


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