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過去の影  作者: Brightlight
11/16

Pt.11 まだ続く記憶

パート11までいきました!

初心者である自分の作品を読んでくれるみなさんがいて、これからも投稿を続ける自信が湧いてきます!!

この物語の中で過去、現在、他のキャラクターのストーリー、全てが繋がっていて、謎を解くヒントになっていることを忘れずに!!

「キッチンで待ってるぞ。まてまて、小さい破片にはそこのモップを使いな」ジャックはキッチンに向かった。

「う、う、ううぅ…ぼ、ぼくごめんなさい」エリオットが泣きながら謝った。

「大丈夫だよ。君が怪我をしていないのが一番だ」ジョンはモップで小さな破片を集めながら言った。

彼の顔は相変わらず微笑んでいた。

キッチンは意外なことにピカピカだった。皿洗いばに溜まっている汚い皿を含めなかったらだけど…。

冷蔵庫には沢山の付箋が貼ってある。

「よし、来たね。皿洗いをよろしくね」ジャックはそう言うと、客のオーダーを取りに行った。

「じゃあ、僕は皿を洗うから、君は拭いてね」ジョンが優しく言った。「うん…」エリオットが悲しそうな顔をして答えた。

「おい、おい、おい、君はまだ悲しんでいるの?」「だって、僕のせいだもん!」

「確かに君のせいだよ。でもね失敗は成功の元なんだ。大事なのは同じ失敗を繰り返さないこと。次は成功する。心配しないで」「……うん!」エリオットは心が少し軽くなったような気がした。ジョンが心にのしかかっていた重い石をどかしてくれたかのように。

言葉って魔法みたい。使い方さえあっていれば、いい効果になる。

2人は皿の山を洗っていたものの楽しそうであった。

「ねえ、ジョン」「何だい、おちびさん?」

「ドラゴンって居るの?」ジョンは困ったような顔をしてから答えた。「もちろんさ」

「じゃあ、何で僕は見たことがないの?」「それは、彼らが火星に引っ越したからだよ」「本当?」

「本当さ!火星はドラゴンのように赤いだろ?」「うん!僕、火星に行ってみたいなあ」

「大きくなったら行けるさ」

数十分後に皿は全てピカピカに輝いていた。彼らが成し遂げた仕事は完璧であった。

「ありがとな、とても綺麗だ」ジャックは彼らを褒めた。エリオット達が帰ろうとすると、ジャックは彼らに残り物のペパロニピザをあげた。

「他の子達には秘密な」ジャックはイタズラっぽく笑っている。

「うん!」2人は一斉に答えた。ジャックのおかげでその日はジョンもピザを食べることができた。


「おおい!着いたぞ!」エリオットはクリスによって起こされた。(クリスの声があまりにも大きかったのでとてもビックリして寄りかかっていた窓に頭をぶつけてしまった)エリオットは寝ぼけたまま自分の部屋に向かって歩き出した。どうベッドまで辿り着いたかはよく覚えていなかった。また、夢を見た。


エリオットは誰もいない薄暗いピザ屋に座っていた。窓の外は真っ暗だ。エリオットが座っている椅子は高くて、微かに揺れていた。足を揺らしてもいないのに、何で揺れるのかな?ジョンは隣にいない。

どこに行ったのかな?「ジョン…?ねえ、どこなの?僕、怖いよ……」エリオットの声が暗闇に響いた。

コトッ。何かがテーブルの下に落ちた。

エリオットはゆっくりとテーブルの下を覗く、鉛筆だ…。彼は何故か鉛筆を拾おうとした。

すると、ガッシャーン!左手で皿を落として、割ってしまった。キッチンの方から足音が近づいてくる……コツコツコツ…エリオットは泣き出した。彼は1人であった。寂しかった…怖かった…。


「ジョン!」体が冷たい汗で濡れていて、口の中は乾き切っている。部屋の中は真っ暗であった。

隣のベッドからはクリスの寝息が聞こえてくる。音を立てないようにベッドに座る。

「大丈夫、俺は1人じゃない…大丈夫………大丈夫…」エリオットが祈るかのように小さな声で何度も繰り返した。喉が乾きすぎていて痛い。水を飲みに行こう。

エリオットは水を飲みに行く事にした。家は静けさに包まれていて、階段の音は余計に目立つ。

音を立てないように努力をしているけど…。

1階は2階ほど暗くはなかったので(椅子に足が引っかかって躓きそうになったけど)、キッチンを見つけるのはそこまで難しくはなかった。

エリオットはコップを手に取ると、中に水を注ぎ始めた。

暗くて水をどれくらい入れたのかがよく分からない。一回水を止めると、コップをとっても薄い月明りで照らした。半分ってとこかな……エリオットは二口飲んだ。生き返ったような気分がした。

すると、砂利を踏むような、かすかな足音が……外から聞こえてきた。心臓が喉元までせり上がって、コップを持つ手が震えた。水が少し跳ねて、床に落ちた音さえも怖かった。少しの間動けないでいた。

小さな音を立てることでさえも怖い。エリオットは勇気を振り絞って、一回コップをテーブルに置くと、静かに家の正面に出る窓に近づいた。

ゆっくりと窓の外を見てみたが、月が厚い雲に覆われていたせいで何も見えなかった。

とりあえず、静かに2階に戻ることにした。

ベッドに横たわっても、エリオットは長い間、眠ろうとしても寝付けなかった。目を閉じるたびに暗闇が形を変えて襲ってくる。心臓は恐怖でバクバクなり、緊張で汗が溢れていた。

エリオットは結局そのまま寝ずに朝を迎えた。

それがバレないようにみんなが起き始めると彼も何事もなかったかのようにみんなと一緒になって起きた。

マイクは「エリオット、目の下にクマができているよ、まさか、君はゾンビになちゃったの?」と笑いながら面白くない冗談を飛ばしていた。

呆れた顔のガビはそんなマイクにクリスの手伝いをするように言いつけた。

エリオットはうつむきながら、マイクの面白くない冗談を聞き流していた。頭が痛い…。朝食を作ったのはクリスであった。パンとソーセージや新鮮そうな野菜などのとても体に良さそうな朝食であった。

朝食はとても美味しかった。マイクなんかは3回もおかわりをした。エミリーは「太るわよ!」とマイクのことを笑っていた。

そんな中、エリオットはみんなより先に朝食を食べ終え、外に出た。

外は昨日ほど蒸し暑くはなかったし、太陽の日差しも強くはなかった。

入り口の前のベンチに座ると、エリオットはしばらく空を見続けた。雲一つない真っ青な空だ。まるで海のように永遠と広がっている。その海の中を小舟のように小鳥達が楽しそうに飛び回っている。

空を見るのに飽きた後、エリオットは足元を見た。

……落ち葉が沢山落ちている。誰も掃除をしていないから、こんなに溜まっているのは当たり前だけど。

踏んだらポテチみたいな「カッリッ」という音がするのかな?……そして……足跡…………エリオットのより大きいな……ん?……まって……まって!足音!人の足跡!?床には薄っすらと泥の足跡が残っていた。

エリオットは背筋が寒くなるのを感じた。昨日のあれは…人間だったんだ……ここで何をしていたのだろうか…?…ここに立っていた人は行方不明者達に関係があるのだろうか?

町の方から誰かが来ていたのだろうか?町の住民がここに来るとは思えないが……。

エリオットは小さく深呼吸をした。足跡の先を見つめたまま、手のひらの汗をジーンズでぬぐった。これは、何かの始まりかもしれないし、そうでもないかもしれない。

足跡を測ったり(大人の足跡であるのは間違いなし)、スケッチなどをしたりした後、エリオットは家の中に戻る事にした。

家の中に入ると、ケビンは何かを必死に探していた。ケビンは椅子に諦めたように座ると、とても不機嫌そうに言った「クッソ、俺、財布を無くしちまったみてえだ」結構慌てている様子である。

少しするとみんなも協力をして、ケビンの財布を探していた。しかし、家のどこを探しても財布は見当たらなかった。「キッチンにあるんじゃない?」マイクが言った。

「もしかしたら部屋の中かもよ」ガビが言った。「外で落としたのかもしれない?」クリスも心配そうに言った。しかし、どこにもない。誰もが諦めかけていた時、「ピザ屋の中に忘れたんじゃない?」とエミリーが言ったことにより、みんなは一斉に顔を上げた。

エミリーっていつも…なんか…誰も気づかないことに気づくことが多い。違う視野の持ち主だ。

「確かに!最後に財布を使ったのはピザ屋ででしょ?」ガビが元気よく言った。

「でも、家にあるかもしれないぞ?」とマイクが不安そうに言う。

「時間が勿体無いし、家で探す組とピザ屋に行く組で別れようよ」とクリスが提案をした。

エリオットは一歩、クリス達の所に近づいた。ジェイコブの口元が歪んだ。まるで何か“企んでいる”かのように、にやりと笑った。「じゃあ、俺とケビンとエリオットでピザ屋に行くよ」

エリオットの背筋に冷たいものが走った。あの湖での出来事が一気に思い出される。この2人組とだけは関わりたくない……。

「俺も…?」エリオットの声はかすかに震えていた。

エリオットは仕方なくケビンとジェイコブについて行く事にした。マイクにエリオットの代わりに行かないかって聞いたけど、「めんどくさいし…」と断られてしまった。

もちろん、危ない。でも従わなかったら、後からもっと酷い目に遭わされるのだろう……。

後は…クリス達を心配させたくない。でも時々、クリスはエリオットの抱えている問題に気づいているような気がする。俺が自分で解決したいから、隣から支えているだけ。ああ…酷いことにならないといいけど……。

けれど、キャンプ場を出発してからピザ屋に着くまでの間、ケビン達はエリオットに手を挙げるどころか、悪口さえ言わなかった。

こいつらは普通、人前ではなかったらすぐに暴力を振るうか、すぐに悪口とかを言ってくるはずだけど今回は違った。車の中ではずっと気まずい沈黙が流れていて、エンジンの音だけが空気を切り裂いていた。

それが最もエリオットを嫌な予感にさせた。「ジャックのピザ」という泥がかかった錆びた看板が見えてきた頃にはもうそんな事はあまり気にしていなかったけど。

ピザ屋に入ると、カウンターに座っていたジャックが「いらっしゃい」と声をかけてきた。

昨日の夜に比べたら元気いっぱいだ。

ケビンはすぐにジャックに事情を説明し始めた。「俺さ昨日、おめえの店に財布を忘れたみてえだ」

年上に何という悪い口の聞き方!少し戸惑っていたジャックはすぐに(少しだけ怒っているような)笑顔で「確かに、テーブルの上に一つの財布が置いてありましたよ」と言って、倉庫の方に行った。

ジャックが行ってしまうとピザ屋の中は妙に静かになった。そのせいでカウンターに置いてある扇風機の音がうるさく感じる。

数分後、ジャックは重そうな箱を抱えて戻ってきた。

何だろう…?ジャックが箱を開けると、エリオットはものすごく驚いた。

一番期待してなかったような展開に飛んだからだ。箱の中には数えきれないほどの財布が置いてあった。

ケビンは口をあんぐりと開けて、ジェイコブがジャックをあまりにも怪しそうに睨みつけるから、ジャックは急いで説明をした

「実はね客が忘れた財布や、拾った財布を全部ここに置いとくんですよ。また、持ち主に戻すために」

「あまり、戻っているようには見えないけど、」エリオットが口を挟んだ。

「はい、残念ながら…あまり取りに戻らないのです……もし、財布の話をしたら…泥棒しか来ないだろうし……」ジャックが悲しそうに答えた。

ケビンとジェイコブが必死にケビンの財布を探している間、エリオットはジャックと少しだけ話すことが出来た。ジャックは悲しげに言った「警察署に財布を持っていっても警察に事件ではないと言われて追い出されるんですよ…だから、こんなにたまちゃって…」

「それは残念ですね」「それより、坊や達は何でここに来たんだい?」「車です」

「それは良かった。今は外は危なくて、あまりで歩かない方がいいんですし」ジャックの表情が少しだけ曇る。

「それは確かにですね」エリオットが頷いた。

「私は息子にもいつもそうは言い聞かせているものの、あの子はティーンポリスみたいな名前のクラブのリーダーで…いつも、暗くなり始める時間帯に外に出るんですよ…本当に心配で……」

ジミー!?自転車をくれたあの子か?まさか!ジャックに子供がいるなんて!エリオットは落ち着きを取り戻してから答えた「それは大変ですね。でもあなたのご家族の皆さんが無事で何よりです」

「はい、幸いな事に私の家族の中にはまだ1人も行方不明者が出ていないのです」ジャックが安堵が混じった嬉しそうな声で言った。

すると、横で「見つけた!」というケビンの声が聞こえてきた。手には黒と青の縞模様の財布を握っている。

「これからも、気を付けてくださいね、さようなら」と言ってエリオットは別れの挨拶として手を振った。ジャックも笑顔で手を振りかえしてくれた。

外に出ると、ケビンとジェイコブはすでに車の前で腕を組んで待っていた。

「おっせぇじゃねえか?」エリオットは急いで謝った「ご、ごめんごめん、た、ただジャックと話してて…」

ジェイコブがイライラしながら言った「たっく、乗れ!」車はわずか15分ほど太陽の下にさらされていただけだったが、シートベルトの金具に触れると火傷しそうなほど熱かった。

エリオットが乗り込む少し前、ケビンとジェイコブは何かをヒソヒソ話し合っていた。何かを企んでいたようだ…嫌な予感しかない…でも、今は町にいるし、キャンプ場も近い。だから、安全なはず。心配をする必要はないさ。きっと決してね。


今回はどんなキャラクターについて説明をしようか?まだ数人いますが、よく知っているキャラだけじゃ面白くないのかも!?だから今回は出てきたけど、あまり知られていないキャラでいきます!

〜キャラについての情報〜♦︎今回はジミー!(ティーンポリスのリーダーのあの子です)

このパート11を読めば分かるのですが、ジミーはジャックの息子です。だから、黒色の髪と水色の目はお父さんであるジャックと同じです。彼は時々、店のことでジャックを助けます。が、ジャックの店を受け継ぐ気はないです。彼の将来の夢は消防士になることです。人々を救いたいから。

責任感が強く、勇敢な少年です。

次はどのキャラクターにしようか?


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