表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/18

第4話 闇の帝王

『ピロリ~ピロリ~』

凛子のスマホーの着信音が

鳴った


誰からだろう?


あっ、石田さんからだ



『凛子さん、初めてラインします。

 なんだか改めてラインで

 お手紙を書く感じなので

 緊張しています』




凛子は石田さんからの

ラインを読んで

またクスッと笑った

石田さんってなんか

可愛いんだよなぁ~

初々しいっていうかぁ~


たかが

これだけの内容なのに

凛子にとっては

とってもほのぼのした

気持ちになり癒しなのだ

さぁ~てどうお返事しようかな?


『石田さん

メッセージありがとうございます。

確かに会社でたまにお話するのとは

違って文面でのやり取りって

新鮮ですよね

ご飯は食べられましたか?』



『ピロリ~ピロリ~』

石田のスマホーの着信音が

鳴った


あっ、凛子さんからだ

なんか嬉しいなぁ。

ドキドキする…。


そんなやり取りが二人の

日課になって来てた頃…。



ある夜、石田さんから来たラインから

いつも楽しみにしてた凛子の表情が

こわばって堅くなって来ている



それは石田さんが最近は

この世は絶望的だとか

世の中の人みんな

不幸に成ればいいとか

僕は消えたいとか…。



まるで闇の帝王みたいな

石田さんだった



凛子なりには

元気付けたいと

色々、書いては見るが…

あまりにも石田さんの

負のメッセージが凄まじい



ある時なんか…

僕なんて居なくなればいいんだ…




ってメッセージが来た時は

いても立っても居られない凛子だった


なので早めに職場に行って

石田さんの顔を見なきゃ

落ち着かないわって

ソワソワしてた


石田さんを見かけたので

凛子は声をかけた


『石田さん、おはようございます。

 大丈夫ですか?』


石田さんはきょとんとした顔をして


『大丈夫って何がですか?』と

言った



凛子は

『昨日、ラインで荒れていたから…』って

言うと



石田さんは

『あーあの時はそうでしたが

 今は大丈夫です。

 本当に居なくなりたい人は

 人には言わないですから』

とサラっと言ってきた



凛子はなんだか

物凄く腹が立ってきて


『わかりました。

 大丈夫なようで安心しました

 今度からそのようなメッセージが来ても

 今だけそうなのねーって

 聞き流せるようにします』


そういうと凛子は足早にその場を

去った


その日から

凛子自身、石田さんとラインを

したい気持ちが減ってきた



石田さんからも来なくなった



それから二週間ほど経った頃

石田さんが

凛子の仕事場の倉庫にやってきた


『山川さん、おはようございます』


凛子も普通に

『石田さん、おはようございます』



石田はあの日以来…

凛子にどう話しかけようか?

いつも考えていた

本当は物凄く

凛子が心配してくれたことが

嬉しかったのに


なんかかっこ悪い自分を感じて

突っぱねた言い方をしてしまった




仲直りがしたい…



凛子もまたつい腹がってしまい

強めの言葉を言ってしまった事を

気にしていた



仲直りがしたい…



そんな時、石田が凛子に

いきなり…

『第四の扉』の話をし始めた

凛子には何のことなのか?

さっぱりわからなくて


とにかく石田さんの話をじっくり

聞くことにした


石田さんには段階の扉があるみたいで

その中でも

『第四の扉』というのは

なかなか、、、

誰にかれに開けることが

出来ないらしくて


凛子さんも開けることは

不可能って

言ってきた



凛子は自分が

チャレンジを

してもいない事を


相手の物差しで

勝手に

無理だからとか

不可能だからとか


決めつけられるのが

物凄く嫌だったのだ



『見てなさい!!

 わたしがその第四の扉ってやつを

 必ず開けてあげるわ!!』

って心の中で

決意表明をしたのだった







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ