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第5話 出会い(2)

「このチケット見た時、Aだったら良かったのにって思いませんでした?」

女性がチケットを見ながら言う。

「あ、思いました。Bってことは後ろの方ですよね」

私が言うと、女性は答えた。

「昼の時もBで真ん中より少し後ろだったんですけど、意外と見やすかったですよ」

彼女の言葉で安心した。

「良かったです。ライブ、結構行くんですか?」

私が聞くと、彼女は少し考えた後に答えた。

「去年の夏ツアーはほぼ行ったかな。今回は半分くらいです」

「凄い!私なんで仙台が精一杯です」

私が言うと、彼女は笑った。

「学生さんですか?」

彼女から聞かれ、私は首を振る。

「いえ。これでも社会人2年目です」

「え、今何歳?」

彼女は驚いた表情で私に聞く。

「20歳です」

私が答えると、彼女は更に目を丸くした。

「私の2個下なんですね」

「先輩ですね。私も2年後こうなれるかな」

「自然となれると思いますよ」

そんな会話をし、2人で笑った。

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