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第5話 アメリカ大統領1

 今週は変則的に水曜日更新です。


 「沼田さん。そろそろ来られますよ」


 「ああ」


 長野原が現役日本の総理大臣沼田啓二に声をかける。

 現在、2人以外にも多くのスーツをつけた人がいる。彼らは間に人が通れるように2列になってある人物を待っていた。

 総理だけではない。外務大臣、財務大臣、総務大臣、経済産業大臣、他にも副大臣、大臣政務官、外務省幹部が緊張した思顔で立っていた。政治家は雑談をしているが、官僚の方は会話すらなく緊張が極限に達していた。


 「大統領が来ましたー」


 誰かが大きな声で待ち人の出現を言う。

 皆が同じ方へと体を向ける。空を見る。

 向こうから1機の飛行機が着陸する。

 そう、それこそが多くの人がいる理由であった。

 現在、沼田、長野原らがいるのは羽田空港であった。

 今日は、アメリカ大統領ウーノが来日する日であった。


 アメリカ大統領ウーノ。

 アメリカの歴代大統領の中でもかなり異色の経歴の持ち主である。政治家としての経歴が全くない。実業家として多くの事業を成し遂げ、かなりの金持ちである。

 その人物が今日、日本に来日する。


 「Hey!」


 飛行機が無事に着陸してから飛行機のハッチが開くとウーノ大統領が赤いじゅうたんの上を通って下りてくる。横には妻のメラニーがいる。ウーノは満面の笑みだ。

 沼田は、ウーノに近寄る。そして、握手をする。


 「お待ちしておりました、ウーノ大統領」


 沼田が声をかける。もちろん、今の言葉は英語である。わかりやすくするために日本語になっているだけだ。これは、作者が英語を決してできないだけだということじゃない。読者の皆様に分かりやすくするために日本語にしているだけなのだ。


 「こちらこそ、今日は楽しみにしていました。沼田総理大臣」


 「私を総理と言うな!」


 あーあ。

 長野原は思った。

 この人は大統領であっても同じような発作を起こすのか。相変らず呆れてしまう。

 一方、大統領の方はいきなり沼田が大声を出したのでかなり驚いていた。ウーノ大統領自体もかなり危ない人間として国際社会で恐れられている。SNSを使ってかなり強硬的なことを言ったり、脅しに近い形で国際社会において自身の要求を押し通したりしている。そんな人間であった。

 

 「沼田さん、大統領ですよ」


 長野原は理性を失っている沼田に小声で話す。

 沼田ははっとして慌てて冷静になり話を始めます。


 「大統領、話の続きは官邸でしましょう」


 「ああ、楽しみにしている」


 ウーノ大統領はそう言うとアメリカ大統領が乗る特注の車に乗り空港を後にした。沼田も羽田空港を出た。

 ウーノ大統領の方は一回アメリカ大使館に向かった。

 その夜、アメリカ大統領ウーノとのレセプションが行われた──


 今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

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