感情だけじゃ足りなかった。
「太陽の光がいちばん嫌い!それと同じで日の下を歩く人とは仲良くなれない…」
棺のように真っ暗で何も感じず誰にも邪魔されない世界を夢見てた。そんな自分と向き合おうとしているどこにでもいる少し変わり者と言われた15歳の日常エッセイ。
日の下を歩く人間にはなれない。いや、日の下を“好んで生きる”人間と仲良くなり難い気がする。
小さい頃からヴァンパイアが好きだった。
理由は分からないけどなんか惹かれるってものは誰にでもある気がした。自分にとってたまたまそれがヴァンパイアだった気がする。
人と違う事は気にならなかった。指摘されたりバカにされても気にしてなかった。でも本当は悔しかったんだと思う。
いつからか気づいたら泣くことが安易になった。
でもきっと心は本気で泣いてない。
泣くことに抵抗がない自分と本気で心から泣きたい自分。
周りと違う気になってたのも、自分のせいかもしれない。
もしかしたら本当に周りと違ったのかもしれない。
いつも臆病だった。
初めて拒否される相手が友達とか好きな人とか赤の他人ではなく血の繋がった母親だった。
人が変わることがどれほど恐ろしい事なのかと知ったのは父親の変化を目の当たりにした時だったと今なら分かる。
自由が欲しい程に基準に縛られて、周りより綺麗な夢だけを見せ突然に現実突きつけどん底に落とし込んだ祖母。
悔しいほど自分に似て欲しくないと思って痛い思いをしてまで必死に守った、何も知らない弟。
きっと誰1人伝わらなかった。
家族は一般的を目指しているつもりの綺麗事の塊だった。
ただ、ちょっと褒められたかった。
頑張った。
ある日からそれが当たり前になって、出来ない方が楽しそうに見えてしまった。
上層階の人間から下層階に落ちたら楽しさの代償に関係はどんどん崩れた。
人間の優しい心がある大切さに改めて気付かされて、相手の最悪さに幻滅して、自分をもっと嫌いになった。
何も知らなければ良かった。
何も見えない真っ暗なまま、暖かさも痛みも幸せみ悲しさも寂しさも怒りも知らない緩やかな夢を見続けたら良かった。
棺の中で眠る生活に憧れた。
※こちらの小説に目を止めて下さり有難い気持ちでいっぱいです。初の私小説を書くことになったので少しづつですが内容を付け足したいと考えております。文章力も無く、現実では社会権力の弱い15歳が書く内容になっていますので、所々イタい表現や心做しな言葉遣い、夢物語の様にも受け取れるかと思います。広い心で読んで下さる方をこちらとしても大変望んでおります。
また、これを読んだ同じ悩みを持つ方や全く別で悩んでいた方でも考えを変えたり、視野を広げたり、自分を見つめ直すきっかけ等になって頂けたら嬉しく思います。