13.隠れ里レティアにて2
わりとメシテロ回です。
「シグレ君はどんな防具が欲しいのかしら?」
一度店の奥に戻ったエリザベートさんが大量の衣服と防具を抱えて往復してくること数回、こちらに有無を言わせずにあれこれと様々な服を宛がって楽しんでいるのを大人しく見ていたのだが、ようやくと言うか遅まきながらの希望を聞いてきた。
正直に言えばこれと言った希望はそんなに無いんだ、初期ってそんなに防具を選べるものじゃないと思うし性能重視だよね。そもそもどんな傾向の服や防具が有るのか分かってないので細かくは答えられない現実。
「うーん、そうだな……出来れば動きやすくて体型が分かりにくいのが良いかな」
「ええっ、どうせなら体型が分かるピタッとした洋服の方が似合うわよ!?」
近くに並べられた服、フード付きのマントっぽいものを広げつつ希望を告げるも即座に否定された、ちょっとはお客の要望に添うような態度を見せるとかする気は無いのだろうか。
個人的にはこのアバターは男性だけれど、パッと見で性別判定に困るようにさせたいので中性的な服装が好みではあるのだが如何せん使用予定の武器がロマンが詰まったけど大鎌、……と来れば死神っぽいプレイとかもしてみたかったり。出来るだけ色合いは黒で、マントとかで体の線を隠せば完璧なのではと思っている。その点を上げながらエリザベートさんに買い取って貰いたいアイテムをボックスの中から思考のみで選択する。この思考選択も始めた頃に比べれば慣れてきたもので、完全に意識を向けなくても使用できるようになってきた。今もエリザベートさんと会話をしつつ操作していたりする。
「んもー、そう言う誤解をされたいなんて変わってるわね」
「既に誤解を生みそうな出で立ちのエリザベートには言われたくないんだけど」
「ああん、乙女に手厳しいわぁ!!って、待ちなさい待ちなさい!シグレ君、なによそれ」
「え、買い取って欲しい素材だよ」
「……マジかよ」
心臓に悪いので急に真顔で男声に戻るの止めてください。
エリザベートさんが慌てるような変な素材なんて有っただろうか。
アイテムボックスの肥やしになりかけている、素材達。もとい、エリザベートさんに買い取って貰おうと次々に取り出して重ねた為、長椅子に山を作ってしまった物を確認していく。
《跳びウサギの毛皮》品質/劣悪……18、普通……25、上……20、最高……11
《跳びウサギの尻尾》品質/劣悪……7、普通……39、上……23、最高……5
《跳びウサギの足》品質/劣悪……5、普通……30、上……32、最高……14
《オオタテグモの皮》品質/劣悪……12、普通……47、上……21、最高……17
《オオタテグモの足》品質/劣悪……10、普通……51、上……23、最高……13
《オオタテグモの糸》品質/劣悪……3、普通……5、上……4、最高……7
《最高級錬成糸(オオタテグモ産)》品質/最高……55
…………量はさて置き、推測すると最後のやつかな?跳びウサギとオオタテグモは里の付近に生息しているのだから珍しさとしては省いても良いだろう。
この最高級錬成糸に関してはハクアによって作られたものだったりする。まだボックスに10以上は残っているもので個人的なコストは0、それに糸だし気にしなくて良いかなーと思って買い取りに出したのだけれど……。そうか、エリザベートさんが図らずとも素に戻ってしまうレベルのアイテムなのか。
でも物凄い視線を最高級錬成糸に送るエリザベートさん、別に見てないで触っても構わないんだよ。これから貴方の物になる素材だからね。
「あのー、エリザベート……もしかして買い取りが出来ないものが有ったりする?」
「いいえ、大丈夫よ!寧ろありがたいわ、お礼にシグレ君の装備はオーダメイドにしましょう!」
「オーダメイド?そこまでしなくても既製品で大丈夫だよ」
「ダメよ!買い取らせて貰う錬成糸を使えば軽いのに防御性が高いドレスだって作れるくらいに凄いのよ!だからアタシに任せなさい、要望はちゃんと聞くから」
「え、あ、……はい。お願いします」
予想外に喜ばれているのは嬉しいが、感極まったエリザベートさんに危うくキスをされそうになったので急いで回避をした、危ない危ない。BでLな展開は見るに限る方向なので……視点を変えて客観的に見れるなら有りだけど、ってそうじゃなくて最高級錬成糸は色々と危険なアイテムなんだ。覚えたよ、多分。
それにしてもオーダメイドが最初から出来るとは……、自分で作るなら無くもないだろうけどエリザベートさんは一応店主だし、店主自ら提案して作成してくれるとかこの里って本当に凄いね。……好感度のせいなんだろうな、デルわんこに感謝しておこう。
オーダメイドの話を一旦横に置いた後、出したアイテムを全部引き取って貰った。結構良いお値段で売れたので懐はあたたかいし満足だ。セインスさんの所で稼いだ分も有るので正直序盤から持つ金額では無かったりするのだが、いつどこで必要になるかはわからないからね。多い分に越したことはない。
「これで素敵な洋服を作るわよ~、でもこれ染色がし難いのが難点よね。染まらないのよ、なかなか。……白でも良いかしら?」
「黒と白は思いっきり正反対だね、聖職者でも無いから出来れば遠慮したいかな」
「そうよねぇ、……シグレ君は何か染色できそうな物を持ってたりしない?植物で黒っぽい物とか」
ふむ、黒っぽい植物…………アイテムボックスを確認したところ白虹華(黒)しか無いね。ぶっちゃけこれならいけるのではと思わなくもない。万能らしいし。
そっと1輪取り出して差し出してみたところエリザベートさんが驚愕の表情を浮かべたが直ぐに歓喜の表情へと代わり思い切りハグされた。くっそ力強いですね……!!なかなか抜け出せなかったよ!
白虹華の花弁1枚で数十枚分の染色が可能らしく、しかも色落ちせず鮮やかな色が出ると笑顔全開のエリザベートさんに説明された。やっぱり白虹華色々とヤバイ。
まあ、自分の装備に使われるのものなので料金は不要だと無理矢理押し付けておいた。ついでに《描画》スキルで空中にイメージした服のデザインだけ伝えておく、余り奇抜なデザインにされたら目も当てられない。
エリザベートさんによる作成が終わるまで、結局装備は初期のまま過ごすことになった為、買い物は全くと言って良いほど進んでいない。
悲しんでいても仕方がないのでエリザベートさんの持つ技術……スキルを教わる方向に持っていった。対価については先の白虹華、使用し余った分を譲ることで話がついた。別に新たに渡しても構わなかったのだが遠慮されてしまった、対価が大き過ぎるとのことでした。私としては寧ろ払ってないに等しい感覚なのだがそう言われてしまったものは仕方がない。
「それじゃあ教えていくわよ、教えるものは4つ。シグレちゃんは既に色々覚えてるみたいだからわりと直ぐに取得出来ちゃうかも知れないわね」
そんなわけでエリザベートさんに手取り足取り腰取り……至極丁寧に教えられ無事にスキルを4つ取得しました。取得時迄の絵面は何も面白くないので割愛するよ。本当にただひたすらスキルを覚えるまで同じことの繰り返しだからね。コツコツ積み重ねるのが取得への第一歩らしい。
そして覚えたスキルがこちら。
《裁縫》衣服や布製の小物等を作れるようになる、またレベルが高くなればレシピが無くとも型紙を自作可能。
《布作成》道具が無くとも 素材から布を作る事が出来るようになる。出来映えはレベル依存。
《革加工》皮・革製品の作成が可能。革なめし作業の短縮化。
《防具作成》防御値と言う概念を持つ防具を作れるようになる。制作出来る防御値と耐久値はレベルに依存。
今回のスキルは覚えた瞬間にいつものアナウンス以外にも色々と流れた、……のでその時のログがこちら。
『《裁縫》《布作成》《革加工》は《防具作成》スキルに統合されます。これにより《防具作成》は《防具作成Ⅰ》へ変化。《錬成》《描画》《裁縫》取得によりスキル《幻影》を取得。《防具作成Ⅰ》と《幻影》はリンクします』
複数覚えると新たなスキルを覚えるのは知っていたけど、ここで予想外のスキルを取得した、これ普通にやってたら見つからないよ。そもそも《描画》を取得した人がどれくらい居るのか……使い道がわからないし10人も居なさそうな気がするのだが……。
取り敢えず新しいスキルを確認しよう。
《幻影》錬成と描画と裁縫、又は鍛冶か化粧にて取得可能。どの生産スキルを元にしたかにより使用可能な幻影は変化する。また不足分の生産スキルを取得すると効果が増える。防具の見た目を変える事ができるスキル、また見た目を変えた防具は同じスキル持ちでない限りは本質を見破れない。
おおー、これは単純に見た目を変化させるスキルってことで良いのかな?そうなるとこの初期装備でも見た目を変えてしまえると言うことで……ちょっと後でやってみよう。その後はどうにかして他の2つのスキルも覚えてしまいたいね。
さて、現在のゲーム内の時刻は17時。まだ外は明るいけれど夕暮れに近付く時間帯、そして歓迎会をしてくれる話だったせいか外がなにやら騒がしい。
「そろそろシグレ君の歓迎会が始まるのかしらね。スキルも覚えたわけだしここで終わりにしましょう」
「そうだね、待たせるもの悪いし」
「うふふ、子供達は特に楽しみにしてたみたいだから遊んであげてね」
“む……、わらわは巻き込まれたくないので紋章の中に戻らせて貰うからのう。シグレよ、また後で呼び出すがよい”
寝ていたかと思われたハクアが念話で話し掛けてくると直ぐに紋章の中へと消えて行った、そんなに子供が苦手なのか。無理強いする気は全くないので気にせずにエリザベートさんと一緒にお店から出て広場に向かう、然して遠くも無いため直ぐに辿り着くと子供に囲まれた。
「ねーねー、お兄ちゃん!ご飯が出来るまで遊んで!!」
「あっちでお肉焼いてるから出来上がるまで遊ぼうよ!!」
「かげふみしよ、かげふみ!」
「わかった、わかった。皆で遊ぼうな、ほら邪魔にならないようにしろよ。……エリザベート、僕少しあっち側に行ってくる」
「ええ、大人連中はアタシに任せておきなさい。料理が出来たら呼んであげるわよ」
エリザベートさんに声を掛けてから5人の子供達と共に広場に有る井戸から少し離れた場所へと移動する、大人の目からは届く場所だが準備の邪魔にもならない範囲だろう。子供達に視線を向ければ皆笑顔で嬉しそうにしている、思わず一人一人の頭を撫でてしまったのは仕方ない。慕ってくるし可愛いんだよ!
早速かげふみを皆でやることになった、前回は教わって少し混ざっただけで床ペロしたので今度こそ一緒に遊ぶ、遊べるはず……。内容は簡単。自分の影を操り、形を変えて他の人の影を捕まえるだけ。この時に周囲の影を使って距離を伸ばすのは可、但し里の中から出るのは駄目。
…………皆この里の中だけとは言え他人の影も含めて居場所が分かるものなのか?え、え、そう言うものなの?前は広場の中だけだったよね?
困惑気味に聞いてみると「自分の影から伸びているものなので感覚的にわかる」とのこと。なるほど、習うより慣れろってことか。
《影操》と《魔力操作》を使用し自分の影を伸ばす、そのまま地面に沿って影を操る。レベルが上がったからか苦もなく出来るようになっていたので少し感動、今度は子供達に向けて影を伸ばすが流石に慣れている子供達の方が上だった。先ず捕まえられない、影の動きが早いんだよね。教えを乞いつつ徐々に影の動きが早くなっていく、何度か試す内に意識した所まで一瞬で伸ばせるようにはなった。因みにMPは半分も消費していないので床ペロは回避された、やったね。
「シグレちゃん、みんなー。ご飯の準備が出来たからいらっしゃい」
ベリローズさんの柔らかい声が響くと皆一斉に影を操るのを止めた、仲が良いね。私も終了させてから子供達と共に戻る。ベリローズさんに挨拶をするとおじいちゃんの所に案内された。
「シグレさんや、調子はどうだい?」
「皆さんに良くしてもらっているお陰で結構良いと思ってますよ」
「そうかそうか、なによりじゃて。わしも含めて里のもんはみーんなあんたに期待しとるからのう」
「気長にお待ち下さい……」
「幾らでも待つから安心せい。さあさあ、今日はシグレさんの歓迎会じゃて沢山食うがええ」
「ありがとうございます」
おじいちゃんと少し話した後、簡単な挨拶をさせられてから歓迎会と言う名の食事会。メインは井戸の近くで丸焼きされている鳥……1.5M位有る巨大な鳥のようだ。鑑定さんに聞いたところこれがペト鳥、前にベリローズさんの所で食べたやつだ。こんなに巨大だったのか……、こうなると他に食べた羊と豚の姿も気になってしまうのでその内探せたら探そう。
ペト鳥を囲むようにテーブルが置いてあり、果物が入ったサラダとチーズに茹でた野菜類、トルティーヤっぽい生地の皮、玉ねぎっぽいものを混ぜたソースと唐辛子を混ぜたような赤いソースが並べられている。ペト鳥の横には寸胴鍋が置いてありこちらはスープっぽい。スープの配給は何故かエリザベートさんが張り切ってやっている。
「はい、シグレちゃん。お酒どうぞ」
「ありがとう、お酒って有ったんだね」
「果物から作れるものだもの、種類は少ないけど有るわよ」
背後からベリローズさんに声を掛けられ透明なグラスを渡された、中は赤紫色の液体……お酒って言ってたからワインかな?折角なので逐一鑑定をしようと思う、レベルを上げる為にも良いよね。
《キイチゴとコケモモのスパークリングワイン》キイチゴとコケモモを利用したフルーツワイン。甘口。微発泡のため思いの外口当たりが良く飲みやすい。
空腹ゲージ回復度2%
一口飲んだところとても美味しかった、キイチゴの酸味とコケモモの甘さの割合が好みだった。作り置きしたい、駄目なら購入したい旨を伝えると明日以降にベリローズさんが教えてくれることになった。優しい。
続いて出されワインもハーブが効いてて美味しかった、普通のミント水も貰ったので飲んでみると口の中がすっきりした。
「おーい、シグレ。飲んでばっかいないで食えよ、他の奴等に食われちまうぞ」
「セインスさん。勿論食べるよ……っと、ありがとう」
横手から料理の乗った皿を渡された、テーブルにグラスを置いてから受け取る。トルティーヤっぽいものの上に焼けたペト鳥のお肉と野菜などが乗っていた。鼻腔を擽る匂いが美味しいと既に物語っているけれど鑑定さんいらっしゃい!!
《ペト鳥のトルナン巻き》トルナン生地の上にペト鳥とホクホク芋、薄くスライスしたトマトとニンジン、グリーンリーフにタマネギのソースを乗せて巻いたもの。
空腹ゲージ回復度50%
《トルナン生地》小麦粉ととうもろこしの粉を混ぜて焼いたもの、トルティーヤとナンを合わせたようなもので案外もっちりとしている。生地だけ食べても仄かに甘い。
なるほど、なるほど。このままがぶっと食べれば良いんだね。セインスさんのサービスなのか仕様なのかわからないけど鶏肉が大きくて量が多い、食べきれるけどね。両手で持って冷めない内に頂きます。
……噛んだ瞬間、鶏肉の肉汁が生地と野菜に染みる。口の中で広がる味わいがヤバイ、語彙力が無いので伝えられないけれどこの鶏肉の柔らかさと確りとした味付け、少し辛めのソースを野菜が中和させて程好く広がる甘さ。要は美味しい、あ~これは幸せだわ。滅茶苦茶美味しい。出来立て最高!
「……シグレちゃんって美味しそうに食べるわよね」
「俺もそれは思った、見ろよすげー表情緩んでる」
隣でベリローズさんとセインスさんが何やら言っているが気にしないで食べ進める、冷める前に食べないと勿体無いからね。これはお代わりも行けるしレシピも知りたいな、ハクアと一緒ならペト鳥仕留められそうだしストックも作っておきたい。……等と考えながら食べ終えると今度は目に前にお椀が差し出された、顔を上げると視界に入るエリザベートさん。目が合った瞬間にウインクされた、お茶目さんめ。
「はい、シグレ君。エリザベートの愛情たっぷり特製具沢山スープよ」
「ありがとう、エリザベート」
「それ食べてる間にまたトルナン巻き持ってきてあげるわね」
エリザベートさんめっちゃ優しい、お母さんかな?結局ベリローズさんとセインスさんと一緒に椅子を用意してテーブルの一角を囲みご飯を食べている、時折子供達がパンを持ってきたりフルーツを持ってきたりとしてくれる。君達も食べなよと促して直ぐ元の席に戻させて居たんだけどね、なにやら学んだのか今度は自分の分の料理と椅子を用意してこちらに来る。少しすると親が連れて帰ると言った光景が繰り返されていた。
微笑ましい光景を見ながらスープを鑑定してみる。
《エリザベートの特製スープ》ペト鳥の出汁を使い様々な具を入れたスープ、滋養に良い。普段は作らない特別なスープ。
空腹ゲージ回復度20%
鑑定さんの説明が不穏と言うか何と言うか……、まあ食べたら美味しいので構わないんだけど。寧ろ食べたら更に食欲が沸いてきた、鑑定結果には出てないけどそう言ったら効能が有るのだろうか?スープを飲み干すとエリザベートさんが戻ってきた、タイミング良いな。
「シグレ君、どーぞ」
「ありがとう、エリザベートもこっちで食べたら?」
「そうね、お邪魔するわ」
私とセインスさんの間に割り込んで来るエリザベートさん、セインスさん苦笑いしてるけどベリローズさんがお腹抱えて笑っている、そしてエリザベートさんは気にしてない。オネエさんは強いね。
新しく持ってきて貰ったペト鳥のトルナン巻き、今度はチーズが入っており少し辛い唐辛子ソースが良い感じだった。
空腹ゲージが満タンになっても食べれるものは食べれるので、気持ちが満足するまで食べたところセインスさんに思いっきりドン引きされた。良いじゃないか、美味しいんだもの。
のんびりと里の人達と交流を楽しみ、ゲーム内で1時を回った頃ようやくお開きとなった。片付けは明日やるから家に戻るように言われたので素直に甘えることにしたよ。帰る前にベリローズさんに鍛冶とお酒のレシピを聞くために約束を取り付けてから解散、迷うこともなく家に戻ると寝室に向かいベッドに突っ伏す。このまま眠ってしまいたい衝動に駆られたので眠りつつログアウトをしよう。
今日は美味しい物を食べれて満たされたので現実で2時間休憩した後はベリローズさんの所に行って、その後は《幻影》スキルの確認と料理作りに防具作りかな。ああ、でもデルわんこの首輪も作りたいしハクアが嫌がらないならハクアにも何か作りたい……ポーションとかも作りたいし庭の薬草も採集したい。やることが有りすぎて時間が足りない、一通り終わったら大鎌の為に鉱石取りに行きたい…………いつまで掛かるんだこれ。
わりと里から出ていけない事実に一抹の不安を抱えながらレティアの里からはログアウト、クリエイトエリアに戻れば眠気は消えたのでデルわんことハクアともふもふタイムを過ごしてから現実へと戻る。
ゲーム内で沢山食べたけどお昼ちょっと過ぎなのでご飯にしよう。生活リズムは崩したらいけない。
「ゲームみたくちょいちょいっと作れたら楽なんだけどなー」
思わず愚痴ってしまうほどに現実は甘くないのあった。




