学校なんて行かなくてもいいんだよ
学校に行こうとすると、
お腹が痛くなる?
頭が痛くなる?
ドキドキ胸が苦しくなる?
怖くて怖くて、
心配で心配で、
どうにかなっちゃいそうになる?
だったら、
学校なんて行かなくてもいいんだよ。
アメリカや、その他たくさんの国では、
学校に行って勉強するか、
学校に行かずに、おうちで勉強するか、
自由に選ぶことができる。
これは、国や地域で認められているんだ。
だから、そこでは、
学校に行かないことは特別なことではない。
学校に行けないことを悩む必要もない。
アメリカでは、学校に行っても行かなくても、
どっちもあたりまえなんだ。
だけど、今の日本では、
学校に行くことがあたりまえだと、
多くの人が信じている。
それなのに、近年、
学校に行っていない子供がどんどん増えてるんだ。
学校に行かなきゃいけないと思っているのに、
どうしても学校に行くのが辛い、
そんな子供もたくさんいる。
この現実を目の当たりにして、
日本は、今、
何かを変えていかなくてはいけないと
気づき始めている。
もうすぐ、日本でも、
学校に行っても行かなくても、
どっちもあたりまえになるかもしれないね。
子供たちみんなが、
毎日笑顔で過ごせるような、
とっても素敵な仕組みが
新たに作られることだってあるかもしれない。
そうなると、君は、
なんで学校に行くか行かないかで、
あんなに悩んでいたんだろうって、
バカらしくなるかもしれないよ。
君が今信じている「あたりまえ」は、
誰かにとっては「あたりまえ」じゃない。
もし、君が、
学校に行くのがあたりまえだと思ってるとしたら、
自分が勝手に、そう思い込んでいるだけ。
だって、
学校に行かないのもあたりまえって思ってる人が、
世の中にはいっぱいいるんだから。
「私は(僕は)どうしたいの?」
自分の胸に聞いてごらん。
学校は楽しい?辛い?
学校に行きたい?行きたくない?
答えはいつも自分の中にある。
気持ちに正解も間違いもないんだよ。
君が自由に選んでいい。
君の人生は君のものだから。
誰が何といおうと、君の自由だ。
そうはいっても、
学校に行かないことを選ぶのは、
とっても勇気がいることかもしれない。
学校に行くのが辛くて辛くて、
本当は休みたいって思っているのに、
まわりの人たちのことが気になって、
休むことができなかったりするよね。
学校に行かなかったら、
友達はどう思うかな・・・とか、
先生に叱られるんじゃないかな・・・とか、
お父さんとお母さんが
悲しむんじゃないかな・・・とかね。
たしかに、
君が学校に行かないことを選んだら、
お父さんとお母さんは、
最初はびっくりしちゃうかもしれない。
お父さんとお母さんも、
子供は学校に行くのがあたりまえって、
勘違いしてるかもしれないからね。
でもね、そのうち気づくんだ。
学校に行かない君も、君だってことに。
ありのままの君を愛してるってことに。
君は今まで、
みんなと同じようにすることがいいことだと
教えられてきたかな?
だとしたら、ちょっと考えてみて。
世の中の人、みんなが、
同じ考え方、同じ生き方だったらどうなるだろう?
きっとつまらない世の中になると思うよ。
それぞれが違う考え方や生き方をしているからこそ、
人間は成長できるし、世の中も発展していく。
人と違うところがあるというのは、
それだけ素敵な可能性を持っているってことだと思うんだ。
「学校が苦手」と思うことも、
きっと素敵な可能性につながっている。
学校になじめなかったエジソンだって、
発明王になれたんだからね。
君は君のままでいい。
みんなと同じようにならなくていい。
世の中に、君という人間は君しかいないんだから。
そして、君が学校に行かないことを選んだなら、
ワクワクすることや、
やりたくてしょうがないことを、
思いっきりやってみるといい。
ギターを弾きまくるのもよし、
(将来、ギタリストだ!)
ゲームを攻略しまくるのもよし、
(将来、ゲームクリエーターだ!)
寝るのが大好きなら寝てたっていい(笑)
(夢から覚めた時に、ハッとひらめいたことが、
大発明につながるかも!)
そうやって、
君が大好きなことをやりながら大人になった時、
「あの頃、無理して学校に行かなくてよかったー!」
って思える日がきっと来る。
だから、大丈夫だよ。
安心して、
学校を休んでもいいんだよ。
学校なんて、
行っても行かなくてもどっちでもいいんだよ。
遠回りしたって、
足踏みしてたって、
後ずさりしたって、
未来へと道は続いている。
どんな時でも、
希望という一筋の光が君を照らしている。
今、苦しみの真っ只中にいる不登校児と、そのお母さんに希望を与えたい。その思いから、この原稿を書きおこしました。
不登校児童生徒数は年々増え続け、平成26年度は12万3千人。その両親をはじめ、教師、祖父母、支援員など、不登校児に関わる人達はいったいどれだけ多く存在することでしょう。
小学生の不登校児童数は2万6千人。まだ幼い子供達は、自分の置かれている状況を理解できずに苦しんでいます。そんな小学生の不登校児でも読みやすいよう、静かに語りかけるような文面を心がけました。
学校に行きたくても行けない、なのに、親や教師に登校を強要され、それでもなお行けない自分にすっかり自信をなくしている子供達に、まず言ってあげたい。「学校なんて行かなくてもいいんだよ」と。学校は行かなくてはいけないものという思い込みをまず緩めてあげることが大事だと考えています。
そうすることで、子供は、葛藤や不安、恐怖でがんじがらめになっていた心を少しずつ解放し、自由になれると、私は信じています。
自由になった心は、壮大な夢も語れるでしょう。好きなことに邁進するうち、その道を極めるやもしれません。
私の原稿を読むことで、一人でも多くの子供達と、その周りの人達に、希望という一筋の光を届けられますように。