第1話:光に包まれて
第一話:光の果てに
「なんだここ……」
まぶしい光に包まれて思わず目をつぶってからあたりに変化がないことに気づく。
目を開けると巨大な建造物が目に入ってきた。それはまるで、どこかの西洋のお城のようにも見えた。
「あれ? 確か俺は……」
呆けてその場に立っていると、遠くから2人ほどこちらに向かって走ってくる。どちらも焦った様子に見えた。
「&*@¥、#$!」
「あの〜すみません」
「#*+>¥」
なんて言っているんだろう。外国人なのかなぁ。と、思考を巡らせていると竜灯はハタと気づいた。そう、藤夜は英語を使って話すことがほとんどできない。真面目に授業聞いてればよかった! と、後悔している場合でもないので、自分の脳をフル回転させ会話に成り立つような英語を探してみる。
「オ〜、マイネームイズトウヤリュウヒ」
「:・$#%〇」
だめだ。通じない。てか本当に何語? と考えていると、追いかけてきた2人のうちの1人。若い女の人が突然竜灯の手を掴む。『なに? なに!?』と、混乱していると、そのまま藤夜を引っ張りながら走りだした。
「え、ちょっとちょっと」
急に走り出したのでこけそうになりつつ女の人に引っ張られていくと、どうもあのバカでっかい建物に向かっているようだけど入るんだろうか。
だが、正面の扉をスルーして壁沿いを走りながらあまり目立たない古びた扉の前で止まった。どうもあまり使わないらしく所々サビている。どうも鍵が掛かっているらしく、もう一人の若くてやや優しい顔の男がポケットから鍵を取り出して鍵を開ける。ギギギと鉄と鉄が擦るような嫌な音を発しながら扉は開いた。二人は中の様子を確認すると走り出した。もう手は放してあるが、こんなところで迷子になっては適わないと、あわててついていく。
走って5分位した頃だろう。俺以外の二人は肩で息をしながら人目を掻い潜り目的の場所へ向かっていると扉が無機質に並んでいる所に出た。誰もいないことを確認すると、いくつもの扉。その1つを開け、どこかの部屋らしきところに藤夜を連れていく。
ガチャン、と音がする。そちらを向くとなんか錠前をドアに掛けてい……ってちょっとまて。なぜ鍵をかけねばならん。
2人が歩いてくる。喧嘩して勝とうと思えば勝てるかもしれないが、何せ此処が何処か分からないのでここは大人しくしておいた方が得策である。
混乱した頭を必死で整理する。自分の今までの行動を振り返りながらある事実に突きあたる。確か俺は……。
藤夜のいつもの日常が変化したのは先ほど。3、4分ぐらい前に遡る―――。
―――立ち入り禁止と書かれている屋上。
足をぶらぶらさせながらおにぎりを頬張っている男がいる。
彼の名は竜灯 藤夜。17歳のごく普通の高校生だ。運動神経が良く、喧嘩はほとんど負けないぐらいは強い。しかし、勉強の事となるとからっきしだめで、授業はつまらなのでいつも授業中は屋上で過ごしている。 一応モテそうなルックスだが、恋愛の事は結構鈍感であり、好意の眼差しを送っても全くきずかない。バレンタインのチョコは、甘いのが苦手と抜かして友達にあげる始末。
両親ともども早く死に、今では姉と2人で生活している。
「あ〜あ。面白い事でも起きないかなぁ」
藤夜は嘆息した。最近は毎日同じ行動をしている気がする。
「こうなんか刺激がほしいんだよな、刺激が」
うだ〜、と叫び屋上の端っこを椅子代わりにして運動場のほうを見る。体育でもやってるんだろうか? そんなことを考えながら屋上を見回す。そしてある物を見つけて、にやりと笑った。
藤夜が見つけたのは石。この屋上から運動場に向かって投げればある方向に飛んでいくだろう。そう、いつもどなり散らしてくる先公の頭にだ。
石を持って肩をブンブン回す。今日も肩は絶好調だ。そして、憎っくき先公の頭に狙いを定める。
「ピッチャー振りかぶって、投げました! ってね」
見様見まねのピッチングモーションで石を投げようとしたその時。後ろから突風が吹き、その風のせいで藤夜はバランスを崩した。
「……え?」
このままだと屋上から落ちてしまう。踏ん張りを利かそうとするも、もう体の勢いは止められない。真っ逆さまに屋上から落ちていく。
「俺、もう駄目かも……」
こんなところで死ぬのか。なんて最悪な人生だ。そんな感じに悲観に暮れていると、突然目の前が光に包まれた。
目が焼けると錯覚させるくらいの光に思わず目を瞑る。そして、そのまま意識を失った―――。
―――そこまで覚えている。
じゃあここは一体……。
初めまして。『激闘魂』です。
文章力皆無の僕ですが、なぜか小説を書くのが好きなのです。(笑
なので、誤字・脱字。それに、この文法間違ってるんじゃないのか? とか、感想があれば言ってください。
『人は間違いを指摘されて強くなるのだ!』みたいな感じなので、ビシバシ指摘してくだい(笑
一週間に1度は更新します。