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冒険者


 光が収まったとき。目の前には


「なんで、目の前。それも至近距離に壁があるんですかね。」


 石積みの壁があった。風情も何もない。いや、断面もすげーきれいでいいんだけどさぁ・・・。


 離れてみるとその壁は高かった。うん高かったよ?前世の。地球の階建て10階建てビル位には。


 

「でけー。なんだこれー。」


 これだけの建築技術があると言うことか。いや、それ以上に魔法が大きいのかもしれない。普通石だけでこんなに積んだら風とかでやられそうだし。


 国?かな?国だろうな。入れるかな。


・・・えっと格好は。麻布の服上下ってとこ?RPGの村人感あるけど。武器は・・・なし。


 ここで襲われたら怖い。早く中へ入ろう。


 門は・・・あった。でかいなぁー。


「そこの顔が平たい黒髪!止まれ!!」


 門番かな?すっげー、鎧なんて初めて見たよ。


「え、えっと。こんにちは。」


「入国希望者か?」


「は、ははははい。」


「目的は?」


 目的?目的・・・。


「しゅ、しゅ就職です?」


「村から王都まで出てきたのか。よしその門を通れ。」


 案外すんなりだな。


「それで通していいんですか?」


「とにかくまずは通れ!」

 

 すいません!気になっただけです!


 怖いよ!その堀が深い外人顔でにらまれると怖いよ!


「は、はいぃ。」


 一歩ずつ歩き、門を通る。


 通りましたよ?


「おい!」


「は、はい!!」


 な、なに!?なんなの!?


「ようこそ!王都クリエイムへ!」


・・・声がでかいよ!!



「これで入れてもいいんですか?」


「ん?あぁ、村の出なら知らないか!この門にはな!悪意があるもの、人を殺したことがある者を弾く結界があるのだよ!もちろん魔獣もな!」


「はぇ~。」


 魔法便利すぎない?俺も是非使いたいものだ。

 あとこの門番声でかい。


「それでどんな職に就きたいのだ?商人か?それとも薬師?」


そりゃあもちろん


「冒険者です!」


「あぁなるほど。攻撃魔法が使えるのか。だったらまあ、いいかもしれんな。」


 ん?いや剣を使うつもりだったんだけど・・・まあいいか!魔法も使いたいし!


「冒険者ギルドは門を抜けたあと真っ直ぐ歩いて、3つ目のかどを右に曲がるとあるぞ!俺も辺境の村から来たんだが、初めて王都に来た時は迷ったからな!ガハハハハハ!!」


「あ、ありがとうございます。」


「あそこは冒険者とは名ばかりの冒険しない荒くれ者も多いからな!気を付けろよ!あと俺の名前はカールだ!何かあったら言えよ!」


「あっはい。ありがとうございます。」


 優しい門番の人だった。声でかいけど。


 よし、じゃあ行きますか。


 にしてもすごい風景と活気だ。門を入ってすぐの所は露店の集まりになっている。

 道は広くてレンガづくり。馬車も行き交っている。

 家々は石づくりが多いかな?


 この道の先にあるでかい銀色の建物は城か?防壁と同じくらいでかいけど。

 

 あ、見入ってた。早くギルドに行かないと!



~~冒険者ギルド前~~


 冒険者ギルドの前まできた。

 見た目は二階建ての木造建築だ。中も外も賑わっている。1階は酒場になってるのかな?いや、受付もあるのか。


 さて、入るとするか・・・緊張してきた。


 扉を開けると・・・でかい。人がでかい。高さじゃなくて、全員筋肉がすごい。やばい。怖い。

 

 何人か見てくるな・・・。とりあえず受付に行こう。


・・・なるべく人がいない方に。


「こ、こんにちは。」


「・・・どのようなご用件で?」


男の人だったよ!眼帯つけてるよ!白髪の渋いおじさんってかんじだよ!


「冒険者になりたいのですが・・・」


 そう言った瞬間一階にいた人全員がこちらを見てくる。や、やめて、こっちみないで♡

 

「ならこっちのカードに・・・。」


「おい待てよ、ガドロ!」


なんか来た。上半身裸の巨漢が来た。変態かな?


「おい坊ちゃん。ここは遊び場じゃねえんだ。お前みたいなひょろっちいガキはお断りなんだよ!」

 

えぇ・・・。マジであるんだこういうこと。


「いや、迷惑かけないよう頑張りますので。」


「あぁ、なに言ってんだてめぇ!」


えぇ・・・。


 いやでも、帰るつもりもないしなぁ。というかそうだよ、特典あるじゃん。なに貰ったかは分かんないけど念じてみれば何かあるかもしれない。


「うるさいなぁ。おれは冒険者になりに来たんだ。邪魔しないでくれよ。」


「あぁ!?さっさと死んどけや!!」


 煽るとすぐ殴るのかこいつは!?でもまあいい、俺の特典は分かった。反射神経だな?拳がゆっくりとみえている。

 地味だけど、武器で戦うなら必要だろう。これで余裕で躱して実力を見せつけるんだ・・・


 あれおかしい体が動かない、早く動かないと拳が・・・なんか穏やかな気持ちだ。焦りもない。



あ、これもしかして・・・・



・・・・ただの走馬灯・・・・




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