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守ってあげたい蠱惑姫と思いきや、1人で何でも出来る孤独姫でした〜捕まえておけないので自由にさせておきます〜  作者: 朔島 涼
一章.リヒトとエレノア

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15/26

15.目立ち過ぎてますよ

逃亡開始から半年、貴族令息コレクション事件のような大事件は滅多になく、軽いストーカーに遭ったり(転移ポータルがあるし、空も飛べるので問題なし)、店に足繁くエレノアファンが出てきたり(害はないのでむしろありがたい)、土人形ちゃんたちにも沼るファンがでてきたり、スイーツも普通に美味しくて街の情報網でバズったりしながら順風満帆な逃亡生活を送っていた。たまに、街に紛れ込んだ魔獣を保護したり、宝石店を狙った盗賊を捕まえたり、爆弾を仕掛けようとしている犯人を現行犯で捕まえたりしたりもしたが、まあそんな事は大した事ではない。




その頃王城では。


「ご報告申し上げます。」


騎士団の諜報部隊からリヒトにある報告が入る。


「東西南北それぞれの国境付近の屯所から同じような情報が入っています。とあるカフェが街に突然姿を現し、オープンしたと思ったら爆発的な人気になっているとの事です。」

「…なるほど、国境付近か。隣国が我が国の通貨を得るために経営しているカフェである可能性があるという事ですか?」

「恐れながら、今の所その様な可能性はないとの事です。いずれのオーナーも若い美男子で、街の自衛団ビックリの戦闘能力を持ち、地域の安全に貢献しているとの事です。」

「そうですか。悪人では無さそうですが、一度視察に行ってみます。」


報告を終えた騎士が一礼し、執務室を出ていく。


「国境4ヶ所回るのはいくらなんでも骨が折れるな。転移陣使用の申請を上げておいてほしい。今日の午後、準備が出来次第出発する。」


側近のマリウスに命じる。


「かしこまりました。」


リヒトは平静を装うのに必死だった。そのオーナーは絶対に100%エレノアだ。男子とされているが、変装であろう。若い美男子で、一瞬でカフェ作れて、大盛況で、自衛団びっくりの戦闘能力持つ人なんて1人しか思い当たらない。東西南北の全てのカフェがエレノアの所有のはず。彼女なら転移陣を設置するのも容易い事だ。それに、転移陣がなくても空を飛んで超スピードで移動もできる。エレノアの姿絵で捜索をさせていたため、そりゃ見つからないわけだ。


「無事でいてくれてよかった。」


リヒトはぼそっと呟く。


「え、何ですか?」


まだ近くにいたマリウスが声をかけるが、何でもないと首を振った。


「やっぱり今から行こうかな。」

「この書類を片付けてからにしてください。」


普通に怒られた。




その日の午後、マリウスに怒られない程度に書類を片付けてから転移陣で国境の街に移動した。

東西南北全ての国境を回ろる予定であったが、初めに訪れた南の国境沿い、トルトリアという街にある、マーメイドカフェで運良くエレノアを見つけた。


店内は薄暗く、海の生き物をモチーフにしたざまざまなランプが、色とりどりに光っている。その様子は幻想的で、まるで本当に海の中にいる様だ。


「いらっしゃいませー。」

「お待たせしました!」


元気な声が響く店内は、楽しそうな客でとても賑わってる。店員は皆熱帯魚の様なカラフルな服装をして、これも薄暗い店内でくるくると動き回るその姿がとても綺麗だ。想像をはるかに超える完成度の高さに、リヒトは圧倒された。このようなカフェはもちろん国内には他にない。大盛況も納得だ。途中でエレノアを見つけたとしても、全店舗回ってみたい。そんな事を考えながら店内を見回していると、後ろから近づいてきた店員さんに声をかけられる。


「すみません今満席で、少しお待ち…イタダケレバお席ご用意出来ます。」

「大丈夫です。ここで待たせてもらって良いですか?」

「はい。よかったらこの椅子を使ってくださいね。」


笑顔で接客する美少年…の変装をしたエレノアである。久しぶりに目の前にしたその姿に、リヒトは涙が出そうになった。

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