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守ってあげたい蠱惑姫と思いきや、1人で何でも出来る孤独姫でした〜捕まえておけないので自由にさせておきます〜  作者: 朔島 涼
一章.リヒトとエレノア

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1.プロローグ

「エレノア、おめでとう。」

「めちゃくちゃ綺麗だね。俺のお嫁さんじゃない事が悔しいけど、本当におめでとう。」


お揃いの衣装を着た美少年アダムと美青年レオナルド。


「ありがとう、アダム。レオ様もありがとうございます。でも、悪ふざけが過ぎるとリヒト様に怒られますよ。」



「よお、アランデルの英雄!おめでとう。」

「馬子にも衣装だな。ははっ。おめでとう、ヴィア!」


言葉は悪いが、表情からエレノアへの愛が伝わる2人の兄、ディルクとハインツ。


「お兄様たち、いい加減にしないと本当に怒りますよ…。でも、ありがとうございます。」



「色々あったが、エレノアが無事に幸せを見つけられて本当に良かった。」


ちょっと涙目のお父様。


「ふふ…。本当にそうですね。」



「あら、私はこうなると思ってましたわ。エレノアとリヒト様はとってもお似合いだもの。」

「王太子妃が大変で逃げ出したかったら、戻ってきてもいいからな。」


終始笑顔のお母様とイザークおじ様。


「お母様、イザークおじ様。ご心配をおかけしました。でも、もう大丈夫ですわ。」


エレノアはニコリと微笑み、リヒトと目を合わせる。


「みんな好き勝手言ってるな…。」

「リヒト様となら絶対に幸せになりますから、安心してください。」


リヒトはエレノアの言葉に目を見開く。そしてふっと穏やかに微笑み、「そうだね。」と答えた。多くの人々の祝福を受け、友人や家族に囲まれて過ごす誕生日。そしてリヒトとの結婚式でもある。ここに来るまでにふたりは様々な試練を時に個々で、そして共に乗り越えてきた。これから描くのはそんなふたりの物語。まずは時を4年ほど戻そう。それは、リヒトとエレノアにとって最大の事件、婚約破棄騒動が起こった年である。





「ねえ、ケヴィン。お願い、やめてちょうだい。ちょっと落ち着きましょう?」


いきなりですが、わたくしエレノア14歳、殿方に組み敷かれております。それも見ず知らずの方ではありません。幼い頃から家族ぐるみでお付き合いのある、幼なじみのケヴィンに。


「エリーが悪いんだ。俺がいるのに他の男と婚約するなんて!」


目の前には見慣れた男の子の顔があるはずなのに、熱を帯びた目と何かを耐えるような苦痛に歪む表情の彼は、まるで見知らぬ男性のようだ。


「ケヴィンの事はずっと仲の良い友人だと思っていたわ。お願い、離れて。」


ベッドの上に押し倒され、両手を頭の上でひとまとめにされると、ケヴィンの顔がエレノアのそれにゆっくりと近づく。


「…っ。」

「今から俺がエリーの初めてをもらって、そうすれば婚約を白紙にできる。どうせ親同士が決めた、望まぬ結婚なんでしょ?そしたら、俺がエリーと結婚できる。」

「いっ…いい加減に、してっ。【収納】」


エレノアは布団を片付けるための魔法を使い、ベッドからシーツを抜き取ると、ケヴィンごと畳んでクローゼットの中に放り込んだ。


「ギャーーー。」


シーツにぐるぐる巻きにされて放り投げられたケヴィンが悲鳴を上げると同時に、バンッとエレノアの部屋の扉が開いた。


「エレノア、無事かっ?」

「リヒト様…。」


公務を放り出して転移魔法で駆けつけたリヒトに、彼はこてんぱんに怒られた。もはや首を斬られる勢いであったが、エレノアが止めに入り、もう二度としないのであれば許すというので、今日のところは穏便に済ませることになった。

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