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上司に好かれる奴より同僚に好かれる奴になれ。

前回のあらすじィ!!


なんだかんだ現代に帰ってきた特人とサキとナノハの三人!

帰り道、ストーカー行為を決行する本作の主人公、ゲスメガネこと石塚特人!

しかし!ストーカーをした相手も現在進行形でストーカー行為中であった!

カオスと化した犯行現場であったが、ポリスメェンの活躍により、無事、千葉の平和は守られたのであった!!



未来 特課オフィス前にて




「うっぷッ!....よ、よし....!なんとか今回のタイムリープでは吐かずに済んだぞ...!俺も慣れてきたって事かな!!」



俺は無事タイムリープを済ませ、例の特課のオフィス前まで辿り着いていた。


昨日は初めて未来に来て、急に特課に配属されちゃったり、夜中に二重ストーカーで職質受けたりして大変だったけど、今日から未来での仕事が始まる訳だ。


正直なところ、仕事をしたいのかと聞かれれば、「してぇ訳ねぇだろ印税で生活してぇよ」と返すぐらいのモチベーションしかない。


しかしだ。


俺は御覧の通り立派なゴミ大学生として生活しているわけで、当然就活なんか一切していない。


そんな時に舞い込んできた公務員の職だ。捨てるわけにいかないであろう。



ということで今日もわざわざタイムリープして新たな職場に来たわけだが.....


(皆、もう着いてるのかな?及川は未来に住んでるんだから居るとは思うけど、サキちゃんとナノハは来てるんだろうか。あと、まだ会っては無いけど江口って人も一応特課の人なんだよな。もしいたら挨拶くらいしておいてやるか。)


そんなことを考えながらも俺は特課のオフィスに顔を出す。



特人「皆さん!おはようございます!」



(やはり一日の始まりは元気にいかなくてはな!!)



サキ「あ~ん!ナノハちゃんさいっこうっ!!何でほっぺたこんなムニムニなんですかぁ~??」


ナノハ「ちょっ、もういい加減やめてくれぇ~!あ、特人!お願いじゃ!サキをどうにかしてくれぇ!」


及川「あ、おはようさん。ちょっと今ゲームが良いとこやから待ってな.........チッ!コイツめっちゃ煽ってくんねやけど!ウザ!絶対中学生とかやん!!ウザ!」



(よし、平常運転だ。....ってかコイツらが警察って世も末だな。)


俺はそんなことを思いながらもサキちゃんに駆け寄る。



「サキちゃーん!俺のほっぺも揉んでいいよ~!」



ナノハよ、そこを代われ!俺が代わりにほっぺ揉まれてやっから!!



「うわ....なんかちょっとひげ生えててキモ....、ゴキブリの足みたいな毛の生え方してますね。」



「...ごめんサキちゃんちょっと言い過ぎかも。結構しんどい今。」



俺は身を挺して(?)ナノハをロリコンの手から解放し、席に座った。


(今は泣くな...!俺...!)


オフィスを見渡したがやっぱりこの三人しかいなく、「江口」という人は未だ来ていないようだ。


及川が未来版スマホみたいなやつでオンラインゲームをしながら口を開いた。



「〇ねッ!!クソガキが!!........ふぅ、それじゃあ今日の仕事を伝えんで。」



(この人こわ.....。今俺達の前では切り替えました感出してるけど、後でTwitterとかで対戦相手晒してるタイプの人間だよコレ...)



「今日は記念すべき初仕事や。今日行ってもらう案件は.....『都市騒然!未来都市に潜む正体不明の大男を追え!!』や!」


「なんで川口浩探検隊パクッてんだよ....。大体、なんで遥か未来の人間が川口浩探検隊シリーズ知ってんだよ。今の若い子には伝わらないからコレ!」



くそっ、なんで俺がこんなツッコミ役に....!


いや、これは仕方がないんだ....この課は誰かがツッコミ役を引き受けねば無秩序が極まれる!!



「...んで?その仕事の詳細は?」


「それがな、最近ここらで謎の大男の目撃情報が入ってるんや。しかもその大男は奇声を発しながら建物を壊しているときた。これをどうにかできんかて本部から特課に命令が来たっちゅう訳や。」



なるほど....。


まぁ本来特課は普通の警察官で対応できないような、特殊な事件を解決するために存在する課だ。


だから普通ではない事件を担当するのだろうとは思っていたが、まさか、いきなりこんな危険そうな事件に向かわされるとはな。


でも、待てよ....?



「なぁ及川、そんな派手に暴れるような大男なら目立ちそうだし、簡単に見つけられるはずじゃないか?」


「そう思うやろ?けどな、その大男は一通り暴れた後、忽然と姿を消してしまうんや....。」



及川がまるで怪談話でも語るように話してくれた。


(忽然と消える....か。うん、ベタな設定。)


俺が半分真剣に、半分指から生えてる毛のことを考えながら話を聞いていると、及川が唐突に俺を指さした。



「ということで!今回は特人!そしてナノハの二人で捜査を進めてもらう!」



「......え?俺とナノハの二人?サキちゃんは?」



俺はサキちゃんの方を見る。


サキちゃんはただにこやかに座っているだけだ。



「ん?....あぁ、一回この課の序列をはっきりさせておくか。」



(序列?なんかちゃんと組織っぽくしてきやがったなこの関西娘。)


関西娘が続ける。



「まず!第一に、一番下っ端は特人とナノハや。」


「あ、うん。それは何となくわかってた。」


「そうじゃったのか!?わし下っ端なのか!?」



ナノハはかなりショックを受けたようだ。


まぁ”自称”九尾の生まれ変わりがそんな扱いを受けたら当然なのだろうが。


しかし及川はそんな下っ端のことは気にせず、次に自身の胸に手を置いて話し出す。



「そしてその次、ウチと『江口』はこの課のナンバー2、まぁ二人の直属の上司ってとこやな。」



及川とその江口って人が俺の上司か....。



「江口って人はともかく、及川が上司ってなんだかな....」


「なんや、何が不満や。」



及川は俺の不満をゆうに超えた、そんな不満に満ち溢れた顔で俺を睨む。



「いや、だって及川18とか19くらいでしょ?そんな年下が上司って...ねぇ?」



そりゃそうだ。及川はオンラインゲームでガチギレしているような年下の関西娘だぞ?

そんなのが上司ってのは自分としては納得しがたい。


....すると、及川は俺の言葉を聞いて、なぜか笑い出した。


「ぷぷぷ....っく!あっはっはっはっは!!」


「な、なんだよ及川、何が面白いんだよ。」



及川は笑いながら、そして何故か少し嬉しそうに口を開いた。



「いや、すまんすまん!w 言うてなかったけど、ウチ、30やで!w」




・・・・・・・・




その場を、沈黙が包み込む。




『30』


この30とは、彼女の年齢か?本当に?


「おぼろげながら浮かんできたんです、30という数字が。」とかじゃなくて....?


俺の記憶が正しければ、その数字は18の12個上のはずだ。



この目の前の、銀髪少女が、三十路....!?




「......な、」

「......なな、」




「「なんですとォ~ッ!!」」




俺とナノハの絶叫がこだましたのであった......





続く!!





サキ「ちなみに、若さの秘訣は?」


及川「ん?たこ焼きをふぅふぅせずに食うコト。」


サキ「感電させた方がいいですか?」


及川「なんで!?」

好評価、感想、その他諸々ヨロシクゥ!

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