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世界は異能で溢れているが、それがどうした  作者: 猫も犬も猫目である
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魔王と勇者

「つまり舞は最強って感じなんだの。もはや魔力が多い魔人どころか不死身の魔王みたいだよな。そのせいでよく登録制魔王に勧誘と言う名の襲撃受けてたけど」


圭は笑いながら言ってるが乾いた笑いしかできなかった。

笑い話にしちゃいけないだろうそれ。

しかも聞き逃せないような疑問がナチュラルにあったぞ。

「魔王って登録制なの!?」

「ん?知らなかったか?」

「魔王ってゲームとかで出てくる魔王のことなのか?」

「いやいや現実現実。魔王って倒されたら『我を倒しても第二、第三の魔王が現れるだろう』って言うじゃん。あれって事前に登録してたら次の魔王お願いしまーすって、連絡くるみたいだぞ」

「魔王ってなんなんだよ」

「登録制の派遣バイトみたいなものなんじゃね?」

魔王ってそんななんだ。

「魔王がいるってことは勇者も実在するのか?」

「いるぞ? 今の勇者は現役だったと思うけど」

「いるんだ……。ニュースとかにも出てこないし、いないものと思ってた」

「そりゃ今の勇者はニュースとかにはならないな」

「どうゆうこと?」 

圭は頭を描いてため息をついた。勇者について言葉にするのも憚られるようだ。

「勇者はニートだ」

「主な仕事は自宅や周辺の警備、賃金は基本お小遣いだ」

「勇者切なすぎるだろ!?」

悲しい現実を知ってしまった。

勇者や魔王って平和な世の中だから存在しないものと思ってた。

けど勇者はニートで魔王は派遣アルバイト……。

勇者や魔王の意味ってなんだろう。


それと気になることも言ってたな。

……襲撃がどうのって。

「なぁ。もう一つ聞いていいか?」

「おう、先輩になんでも訊け。他の部員の頼みごとなんて命がいくつあっても足りないから、マトモなことならなんでも頼れ」

この部活怖すぎるだろ。

そしてこ苦労してるのか台詞の端々に悲しさがにじみ出ている。

「まぁ、大したことじゃないと思うんだけど、さっき言ってた襲撃されるとかって冗談だよな?」

「はっはっは、今はそんなことないって」

「無駄に爽やかな顔で言ってるけど今までは何度も襲撃受けてったって解釈でいいのか!?」


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