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世界は異能で溢れているが、それがどうした  作者: 猫も犬も猫目である
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部長とお話

久しぶりの投稿です

今月からまた頑張って毎週投稿してきたいです

次の日。

授業が終わり太陽が部室に顔を出す。

太陽はクラスメイトと話していて遅れて部室に来たが、舞と芹の2人しかいなかった。


他の二人は遅れてるのかなと思いながら芹の隣に座ろうとすると、舞がすっと立ち上がった。


そして抵抗する暇も無いまま太陽は瞬時に縄で椅子に縛り付けられた。

「急になにっ!? なんなんだよこれ、超怖いんですけどっ!」

「さてさて、昨日の天使探索の報告会~! は横に置いて、どうやったら友達ができるのか尋問会をはじめま~す!」

舞は笑顔でパチパチと両手を鳴らした。

「ホントなんなんですかねぇ!?」


「なんでも舞さん、昼休みにクラスメイトと一緒に昼食を食べている太陽を見かけて羨ましかくなったそうですよ」


困惑している太陽に、芹が舞の奇行を簡潔に説明した。

「それでクラスメイトと一緒に昼食を食べられる方法を尋ねたいそうです」


芹の説明に舞はうんうんと、うなずきながら天真爛漫に笑った。

見た目は可愛いが、やってることは可愛くない……。

「まぁ理由はわかったけど、なぜ縛る。それと他の二人は?」

「あの二人なら今日は欠席ですよ。圭は私用があるとかで、萌花は昨日の疲れが抜けないと」


(萌花の疲れって昨日異能を使ったからだよな。何日も長引くくらいダメージあるのか……散々ツッコミさせたせいじゃないよな!)


「本当は今日も不思議を探しに探索に行こうと思ってたんですけどね、二人も来ないみたいなので中止しました」

私って気が利くね、とどや顔しながら自画自賛している。


「そして暇になったし、太太陽君はいるのでどうせなら友達を作るコツを聞こうと思いまして!」

「その前に、逃げるつもりはないので軍隊ばりに縛ってる縄を解いてくださいよ」

縛られている太陽はろくに身じろぎも出来ずにいた。

ロープは関節とは逆方向へ縛りばれ解けないロープの結び方までされている。


芹なんて、本で読んだことはあるけど実際に見られるとは、なんて呟いて少し感動していた。


逃げるつもりはないとわかったのか、舞はロープを外そうぐいぐい引っ張っぱる。

だが自分で縛ったのに中々外れないようで、

「これどうやって解くんですか? ややこしい……太陽君、間接外したり腕とか取れませんか?」

「せりー! 芹さーん! 切るもの、ロープ切るもの持ってきてーっ!!」

「そっか切れば良いんですね。太陽君、動かないですくださいね?」

舞は手刀をするように手を振りあげた。

それを前にした太陽からは、

「こ、殺さないで……」

命乞いがこぼれ落ちた。

側にいる芹はそんな太陽から、スッと視線を逸らした。



「太陽、漏らしてない?」

「大丈夫だ。なぁ芹、生きてるって素晴らしな」

「舞さん、ちょっと落ち着かせよ。太陽、混乱してる」

「仕方ないですねぇ」



「そろそろ良いですよね? 早く友達の作り方教えてください」

「友達の作り方ですか」

太陽の考えはそもそも学校における人間関係なんて、空気を読んで周囲にどれだけ合わせられるという認識しかない。

協調性がない人たちは仲間外れにされ、孤立してゆくものだ。

だから太陽は意識して目立たず周囲に合わせてきた。

求められる役割を空気を読んでこなす。

その場しのぎで本心からの言葉などずっと押し殺してきた。


(しかも俺の場合、昔から意識して人の輪に溶け込んもうとしてたから、一種の慣れになっているんだよなぁ)


ある程度の話術や空気を読む技術は教えられるかもしれない。


たけど自由奔放な舞が周囲に合わせる事が出来るか。


それを確かめるため太陽は質問をみることにした。

「部長、友達作りのための簡単な質問に答えてください」

「うん!」

素直に頷いた。

バッチこいと自信満々な顔をしているが、太陽にはそれが逆に不安にさせられる。


「A君とB君が喧嘩をしました。貴女はどうしますか」

「どっちが悪いのか問いただして、ケジメをつけさせる!」

「どこの蛮族ですか! 次です!」

「ぼっちこいっ!」

「それ(ぼっち)は部長でしょうよ。えーと、道に財布が落ちていました。どうしますか」

「燃やす! 個人情報の流出は守らなきゃいけませんもの」

「行動が極端ですね!! 次です次、貴女はA君が万引きをしている現場を見ました。その後どうしますか」

「お仕置きとして、盗んだ金額だけA君を抉り込むように打つべしっ!」

「…それはお仕置きじゃなくて私刑です」


トンチキな回答に太陽が頭を抱えていると、舞が下から覗き込んできた。

「どうしたの太陽君?」

小動物のようなつぶらな瞳で不安下にのぞき込む舞にの頭を太陽は軽く撫でた。

「少しづつ、少しづつでも頑張っていきましょう。部長ならきっと仲良くできる人が見つかります!」


その行動は誤魔化しただけかもしれないが、太陽には撫でられている舞はとても嬉しそうに見えた。

(恐怖や暴威を感じさせないと愛くるしいと思えるんだよなぁ)


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