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世界は異能で溢れているが、それがどうした  作者: 猫も犬も猫目である
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天使の逃亡?

萌花はコスプレにしか見えない奴を殺してでも捕まえると意気込んでいた。


そして萌花に睨まれた天使の恰好した大男は今にも泣きだしそうだし。


「おいおいおいおい。まずは文明人らしく対話をしてみないか?」

「それもそうね…。

とりあえず、半殺しにして動けなくなってから考えましょうか」

「とんだ蛮族じゃねーかっ!?」


萌花はニンマリと残虐な笑みを浮かべ、制服の内ポケットから先ほどの万年筆と同じくらいの鉄串を取り出した。

そして萌花が持つ鉄串が手元から熱されたように赤くなってゆく。


それを見て涙目でよろよろと後ずさった天使が木へとぶつかる。

その姿は暴漢に襲われた者だ。

間違っては無いのだが…。

どちらが不審者か議論されると思う。


天使?のぶつかった木から葉が落ち、葉が串の先に当たると一瞬にして炎上し灰になった。

「大丈夫。穴が空いても焼けて止血はされるから、そうそう死ぬことは無いわ」


――ヤバい、あんな物が当たればただでは済まない。

下手な銃火器よりよっぽど殺傷力ありそうじゃねぇか。


太陽は咄嗟に後ろから萌花に抱きついた。

そして萌花の蛮行を止めるため必死に腕に力を込める。

「待て待て待てって! 本気で殺す気かっ!?」

「ちょっとどこ触ってんのよ! 

離しなさいよ。逃げられるでしょ!」


太陽たちのやり取りの隙を突き、天使と思しき大男は必死の形相で逃げだした。


抱きしめている太陽から萌花は片腕を抜き、天使?に鉄串を放り投げようと構えた。

しかしその時には天使?の姿形はおろか足跡一つなく逃げ去った後だった。


太陽はほっと一息ついた。

だがしかし、太陽は天使の無事を喜ぶよりも自身の無事を考えなければいけなくなった。


「で、いつまで抱きついてんの?」

「わ、わるい」

太陽はバッと距離を取った。


「ったく、美少女に気軽に抱きつくなんて、穴は何個増やされたいのかしら?」

萌花のジト目が太陽に突き刺さる。

「へ、変なとこなんて触ってないだろっ!?」 

「そうね。変ではないわ。女の子のとっても魅力的な場所を揉んでたわね」

「? 無い胸なんて触れるはず無いだろ?」


萌花は青筋を立ててプルプル震えてうつむいた。

「……」


マズイマズイマズイマズイ!

後先考えず止めたはいいけど、これどうしよう。

テンパってヤバいこと口走った気がするし!


流石に殺させれないよな?と多少の怪我ぐらい負う覚悟を太陽が決めたとき、萌花が動いた。


太陽は殴られるのを身構えるが、萌花は持っている串をジャグリングのように器用に片手で回し、何事もなかったように懐へしまった。


そして、

「今日は疲れたわ、そろそろ帰りましょうか」

「あ、あぁ……」

くるりと振り返った萌花は大きなため息をつくと、何故かわからないが小さく笑みを浮かべている。


太陽はその笑顔の真意がわからず、曖昧に返事をすることしかできなかった。


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