第11話 昔の人類は全員、見たものを一瞬で完全に記憶していた 一度見た本の内容を完全に覚えているってうらやましいです
どんなに難しい本でも一度見ただけですべて覚えられる人や一瞬見ただけでその景色を正確に描き出せる人がいます。受験生の頃はうらやましいと思ったものです。
ですがよく考えるとそれは動物にとっては普通のことだと思うのです。もし、動物がそうなら、人類ももちろん瞬間記憶を持っていたのではないでしょうか。ではなぜ、一部の人以外はその力を失ったのでしょうか。
蜂は自分が見つけた花畑をダンスによって正確に仲間に伝えることができます。
一瞬見たただけのランダムな数字を、間違えもせずに順番にタップしてゆくチンパンジーの映像をご覧になった方も多いと思います。あれなどはまさに瞬間記憶です。
カラスも自分を攻撃した人間を決して忘れません。服装を変えようと、サングラスをかけようと見つけ次第仕返ししてきます。
このようにほとんどの動物は見たものを一瞬で完全に記憶する能力を持っていると思います。人間だけが例外でその能力を持っていなかったとは考えられません。
だとしたらなぜ「現代人」だけはその便利な能力を失ったのでしょうか。
その理由は、言葉、特に「文字」という外部記憶装置が作られたためだと思います。外部記憶装置があるならそっちに任せりゃいいとばかりに現代人の脳は見たものを一瞬で完全に記憶するという能力を発現させないように「省エネ」したのだと思います。ですがその能力は遺伝子から削除されたわけではないので、数十人に1人位の割合で、見たものを一瞬で完全に記憶するという能力を「発現させたままの人」が今でもいるのでしょう。
瞬間記憶能力を失った原因が仮に言葉、特に「文字」だったとしたら、現代人が瞬間記憶能力を失ったのはごく最近のことですから、何かしらの訓練のようなもので、その力を取り戻すのは比較的たやすいと思います。私が若いころ(5~60年前)は耳を動かせる人が結構いました。そしてそのころはウインクができない人など聞いたこともありませんでしたが、いまでは結構な割合でウインクができない人を見かけます。人類の変化の進行は以外に早いのかもしれません。
年を取った今となっては別に欲しくもない能力ですが、学生の頃は瞬間記憶を持った人のことがうらやましくてしょうがなかったことを今でも思い出します。
次回は最終話、「腸内フローラ育成の最高峰 無臭ウンチの作り方」を投稿します。
エッセイに「落ち」を入れようと思ったのですが、まさしく「落ち物」となってしまいました。尾籠な話ですみません。
新作を明日投稿します。
タイトルは「私は株とFXで1年間で2億円儲けました。納税書類などの証拠書類も公開します。 そしてあなたが株で儲けられる人かどうかを教えます。」です。
良かったらお読みください。