【特別編】真夜中の不思議な出来事
にこにここどもクリニックはうさぎのぬいぐるみの うーちゃんが見守る「内科病棟」の他にもうひとつ入院棟があります。
内科病棟の反対側に、大きな可愛いくまのぬいぐるみの「くーちゃん」が入り口に置かれている外科病棟です。
今日、幼稚園の遊具から落っこちて骨折をしてしまった女の子、まゆちゃんが入院してきました。外科病棟も内科病棟と同じで完全看護。面会時間を過ぎるとパパやママは帰ってしまいます。
まゆちゃんは痛いのと寂しい気持ちが溢れてしまいました。ベッドに潜り込んでひとり泣いている、まゆちゃんに声がかかる。
『まゆちゃん、泣かないで』
くーちゃんが優しく声をかけます。まゆちゃんは、お布団からそっと顔を出してくれました。
『…… くーちゃんだぁ』
くーちゃんは、まゆちゃんに話を続けます。
『まゆちゃん、何がしたい? 一緒に居るから泣かないで寂しくないよ』
くーちゃんは、まゆちゃんを励まし支えます。
まゆちゃんと同じ病室の子は、まゆちゃんとくーちゃんを見守っています。きっと、早くお友だちになってお話したいんだよね。
まゆちゃんの病室は暖かい空気に包まれました。
くーちゃんと一緒にお喋りをしていて落ち着いてきた様子の、まゆちゃん。
くーちゃんは、みんなのベッドサイドへ行き
『痛いの痛いの飛んでいけ』
と、みんなの頭を撫でながらおまじないをしてくれるのでした。
外科病棟では、くまのぬいぐるみの くーちゃんがみんなを優しく見守っていました。
くーちゃんは、病室を見回る第2の看護師さんのようです。
怪我で動けない子のために、くーちゃんは病室に来るようになったのです。外科病棟も優しさに溢れた場所でした。
にこにここどもクリニックは、今日も「うーちゃん」と「くーちゃん」が子供たちを優しく見守っています。