三日目に異変が起こった
俺がこの体に転生してから3日目に異変が起こった。
その時俺は屋敷の2階の廊下を掃除していたから何が起こったのか詳しいことはわからない。
俺は無心に廊下の拭き掃除をしていた。動くたびにプルプルして女の体であることを強調する胸にも慣れた。突然、家の玄関から慌しいさけび声が聞こえた。俺は何かあっても持ち場を離れてはいけないことになっているので、動くことはできなかった。俺はただ拭き掃除をしていた。
すると突然、ドゴォンと音がした。俺は爆発にいやな記憶があるので逃げたかったが、首輪がそれを許さなかった。一回から慌しく様々な声が聞こえる。内容は聞き取れないし、命令には逆らえないので、拭き掃除を続けていた。
すると突然、体が拭き掃除をやめた。そして、一階へと歩き出した。俺個人としては、さっさとこんなところからは逃げ出したかったのだが、全くもって体が言うことを聞かない。
一階にはの書斎には、10人くらいの人が集まっていた。本棚からは本が転げ落ち、乱闘の後があった。俺の主人は軽く血を流して拘束されていた。
その場には俺以外の二人の奴隷も来ていた。
「名を名乗れ」と髭を伸ばした紳士が言った。
執事の男性から名を名乗っていった。
「私はジョンと申します」
隣にいた、もう一人のメイドも名を名乗った。
「私はディアナです」
俺の番だった。
「私には名前がありません」
髭を伸ばした紳士は意外そうな顔をしたがすぐに他の人との話し合いに戻った。
どうやら俺の新しい主人はあの紳士みたいだな。俺に命令できたからな。と思って話を聞いていると、どうも主人が法に触れたらしかった。その結果、俺たちの所有権が裁判所に移ったのだ。
俺はちょっと期待した。このまま解放してもらえやしないだろうかと。しかし質問は許されていなかった。
それがいかに甘い考えだったかはすぐにわかる。