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封印の神器アラストル  作者: 彩玉
一章 樹海騒乱
21/29

21.昼過ぎの街巡り

「ねえ、そういえば聞きたかったんだけどさ」


 いつの間にか太陽の位置が高くなり、すっかり昼頃になっていた。遥か遠くから、正午を告げる教会の鐘が鳴り響いている。

 午前中は疎らだった人通りも、昼飯時なだけあって、多くの人が通りに繰り出していた。皆てんでばらばらに、だが飲食店レストラン目指して歩いていた。


「何を?」

「さっきサファイアさんに話してたじゃない。首飾りので・ど・こ・ろ!」

「ああ、あれか。……まさかクリスさん行くつもり?」


 ライコウは冗談混じりに尋ねると、彼女は首を横に振った。


「そんな訳ないじゃない。ただ、仕入れた商品が具体的にどこから来たのかハッキリさせときたいだけ。何か謂れとかがあるなら、付加価値として売りやすくなるものよ」

「なるほど~。勉強になりますな~」

「でしょ。だからこのお姉さんに教えなさい」


 彼の前に回り込んだクリスは、腰に両手を置き年上ぶる。確かに彼女は、大人の女性として落ち着きのある、自信に満ちた雰囲気を漂わせている。

 しかし、一八〇もの身長があるライコウを前にして、一五〇を少し超える小柄さと、実年齢より若く見える彼女の容姿では説得力に欠けていた。

 第三者から見て、外見的な判断で言えば、きっとライコウと同い年もしくは近い年齢と見なされるだろう。


「はいはい。教えますよ。教えます」

「よろしい」


 と、クリスはそう言いながら再び歩き出す。

 彼らの周囲は、先程よりも人が多くなっていた。建物や脇道から現れた人々が、加わるように次々と人混みに混ざり込んでいく。


「それで? あれは――」

はらわた

「――そう、腸にあるの……って、ちょっと待って。はらわた?」


 彼女の質問に遮るように答えたライコウに、クリスは怪訝そうに尋ねる。何かの聞き間違いだと思ったらしい。


「そう腸。腐敗竜(ロトゥン・ドラゴン)の臓腑さ」


 えっ、何を言ってるの。とでも言いたげな彼女の表情を見て、得たい反応が得られて満足したライコウは、補足するように言葉を続ける。


「俺がよく行った地下迷宮ダンジョン――《クラモール洞窟》とでも呼ぼうか。その地下三階層目には、ここに建ち並ぶ建物よりも大きいドラゴンがいるんだ」


 かつて人間に倒され、死後屍となった肉体に、鼠が集り、蛆が食い尽くすように沸いた後でも、決して人間への復讐の炎を絶やすことは無かった硬鱗竜ドラゴンたち。これを『面白い』という単純な理由で捕らえられ、迷宮に押し込まれ、死霊となったのが腐敗竜たちだった。


「その竜を倒したあと、その身体をバラすんだ。首と尾には良質な刀剣が出てくるし、腹を切り裂いてみると、腸に混じって密封された宝箱が出てくるんだ。その宝箱の中に、()()首飾りが含まれている」

「聞かなきゃ良かった……」


 そうゲンナリする彼女に、ライコウは笑い出す。


「そんなに落ち込むなよ。相手は猛毒のブレスを吐き散らす死霊・腐敗竜。相手にするだけだって結構大変なんだぞ?」


 腐敗竜たちは文字通り腐っても竜。生前の肉体の強靭さに加え、不死という点で厄介度が格段に上がっていた。

 弱点は光属性の魔術だが、自らの巨体を生かして暴れたり、肉体に棲まわせた骸骨兵スケルトンや体長1ムールの大サソリを放ったりと、術を唱える隙を中々与えてくれない。また、相手にする個体にばかり気を取られていると、背後からもう一体の腐敗竜が襲ってくる。それらを討ち倒したとしても、五分後には完全再生するという鬼畜仕様だ。


「相手は不死のドラゴンだもの。分かっているつもりよ。ただ、これが腐った臓物にまみれて出てきたなんて、とてもじゃないけれど言えないわね……」


 彼女は肩にかけている鞄をとんとんと叩いた。確かに、そのままの言葉では逆に価値が下がってしまうだろう。だが、何もそのままの言葉で表す必要はない。


「なら、言い換えればいいじゃないか。『難攻不落の竜が腹に抱えた財宝のひとつ』とか」

「……良いわねそれ! 使えるかも」


 と、彼女がメモ書きをするべく鞄に注意を払ったそんな時。彼女の背後の人混みに潜む、敵意にも似た何かの気配に気づいたライコウは、腕を掴み、ぐいっと抱き寄せた。


「えっ、あっ!」


 突然のことで動転する彼女をよそに、気配のあった場所に注視する。もう姿はないようだが、引き寄せた直後「ちっ」と舌打ちする音がしたのを彼は聞き逃さなかった。


「あの……ライコウ? こういうのはちょっと……私には愛する夫が……」

「あっ、悪い!」気づいたライコウは彼女の腰に回していた腕をすぐに放した。「ごめんごめん。今向こうからちょっと嫌な気配がして……他意はないんだ」

「ううん。いいの。……ちょっと久しぶりにドキッとしたし……」

「えっ? 何か言った?」


 ううん、何でもないわ。と彼女は首を振り、自身のいた人混みに視線をやる。だが人の行く流れは相変わらずで、ライコウらを除き誰一人としてその場に留まっては居なかった。


「……それで嫌な気配って?」

「はっきりとは判らないんだけれど……たぶんスリじゃないかな。ほら、クリスさんお金もってそうだし」

「私は貴方のお陰ですっからかんよ。でもそうね。スリね……」


 スリと聞いて彼女は何か考えると、大きく息を吸って突然大声で叫びだした。


「ねぇ、みんな! ここにスリがいるそうよ! みんな財布を確認してみて!」


 にわかにどよめき出した周囲の者たちは、衣服のポケットや鞄を確認したり、どこにスリがいるのかと見回している。

 ライコウは、彼女の取った突飛な行動に呆気に取られていると、どうよ? とばかりにクリスは彼に笑いかけた。


「これでスリも身動きできないわ。行きましょ」

「あ、ああ」


 と、言って先行して人混みを分け入るクリスの後を、続くように彼は追った。次第に人混みもいくらか解消し、宿屋へと続く脇道が彼の視界の端に入ってきた。


「いきなりのことでびっくりしたよ」


 クリスの隣に追いついたライコウは、そう驚きを口にする。


「ふふっ。私の故郷ではあれが普通なのよ」

「故郷って、ここの地元の人じゃないのか?」

「いいえ、東のポタモスの生まれよ。私は夫との結婚を機にこっちに来たの。夫と義父がこっちで店をやっていて。私はそのどっちも手伝いをしているの」


 と、彼女は何か思い付いたように、はっと手を合わせた。


「そうだ、今度私達の店に来ない? 夫はやり手の宝石商なのよ。是非貴方を紹介したいわ」

「それは……」

「ええ、そうよ。貴方、まだ色々と隠し持っているんでしょ? 秘箱なんて便利なものを持っているんだもの。買えるときに買わなきゃ損よ」


 そう楽しそうに話すクリスから、ライコウは心なしか、算盤を弾く音が聞こえたような気がした。今こうしている間にも、彼女は頭の中で皮算用をしていることだろう。


「はは……お手柔らかに……」

「フフフ。伝えておくわ」


 悪戯っぽく笑う彼女に苦笑いしながら、ふと道端の露店で紅茶を買う男性を目にして、ライコウは先ほどのスリを思い出す。


「……そういえば、クリスさんっていつもあんなに持ち歩くのか?」

「えっ、何を?」

「お金だよ。いくらこの街の物価が多少高いからって、持ちすぎじゃないかな。さっきのスリのこともあったし、無用心に思えてならないんだ」


 質屋ではごく自然に金を動かしていたが、よくよく考えれば相当な額の大金だ。その場に居合わせたサファイアの言う通り、普通の人からみれば当然目が眩む。スリと言わず、暴漢に襲われる心配をして当然のことだろう。

 そんな彼の心配をよそに、彼女は笑って答える。


「ああ、そのことね。別に大丈夫よ。ここらは北東区と違って治安がいいし、それにあれはちょっと要りようでたまたま持っていたの。普段はあんなに持ち歩いたりしない」

「たまたま?」

「そ。それに大金を持っていたって、堂々としていれば案外気付かれないものよ? 普通の格好をして、普段通り振る舞えば良いだけなんだから。でも、その大金も貴方に根こそぎ持ってかれて、今はすっからかん。ま、その代わり良いものを仕入れたけれどね~。……あの資金はまた日を改めて持っていけばいいし……」


 ぶつぶつと独り言を呟きながら、クリスは今朝自宅を出た時とは違う、肩に下げた鞄の重みに満足する。

 彼女はライコウとの取引の後、十本の翡翠の首飾りを傷ひとつけないよう一本一本丁寧に布にくるみ、さらに大きな布でくるんで紙袋に入れてから鞄にしまっていた。手にいれたすべてが、期待を満たせるだけの品質だったからこそだ。


「フフフ……これでたっぷり儲けられるわ……」

「うわっ、すごい悪い顔をしてる」

「うるさいわねー。だいたい貴方こそ、あのお金を何に使うつもりなの? 単なる買い物に使うなら、銀行に行って金貨か銀貨に変えると良いわ。なんなら、今から一緒に行っても良いけれど」

「いや、今はまだ良いかな。それに買い物には使わない」

「へぇ。買い物には使わない、か。……良かったらお姉さんに教えてくれない? 何か役に立てるかもよ?」

「ああ、いいよ。あれは―――」



 ◇◇



「まいどあり!」


 ライコウはクリスと別れ、別れ際に快く教えて貰ったテイクアウトメインの店に立ち寄った。彼はハクとの約束も兼ね、自身の昼食を買っておいたのだった。


「それにしても、凄い喜んでたな。ま……それもそうか」


 彼が棚にある商品を一通り買い上げたことに、店主が大喜びで握手を求めてきたことを思い出しながら、宿屋・天晴亭への帰路に着いた。今ではもう目の前にしている。


「結構な量を買ったし、これで遅れて帰っても許してくれるだろう」


 食い意地の張るハクならば、いくら拗ねていたとしても、大量に買った肉料理を前にケロリと機嫌を良くしてくれるに違いない。

 彼はそう考えながら、宿の玄関扉を開いた。


「っ!?」


 扉を開けた瞬間、食堂の奥から猛烈な勢いで駆け出す白い塊が、ライコウに襲いかかってきた。咄嗟に彼は腕を胸の前で交わし、防御スキルを発動、身構えるも、突進された衝撃を受け止め切れず、白い塊と一緒に通りに突き飛ばされた。


「うおっ!」


 放り出されるように背中から落ちたライコウは、なんとか受身をとるも衝撃を消しきれず、肩から頭へと痛みが走った。


「~~~~!! いってぇ……」

「ヴルルル。遅い」


 そこへマウントを取るように、大きな影が被さってきた。彼にのし掛かってきたのはハクだった。ふたつの並ぶ紅玉が、彼の顔を映し出している。

 ライコウは身体から感じる鈍い痛みに唸りながらも、両手で覗きこむハクの頭を掴んだ。


「ひどいじゃないか。この分なら肉は無しにせざるを得ないな」


 この言葉にハクはピクリと耳を動かした。


「……ちゃんと買ってきたの?」

「当たり前だ。今すぐそこを退いて、俺に詫びないと……」

「クゥン。ごめんなさい」


 と、すぐさま飛び退き、ライコウの傍で身を伏せた。反省しているのか、耳をぺたりと伏せ、上目遣いで彼を見つめている。


「ったく……で、何でこんなことをしたんだ」


 彼はすぐに立ち上がり服に着いた僅かな埃を払うと、ハクを鋭く睨み付けるように尋ねた。こっちは怒っているんだぞ、と態度で示す。


「キューン。だってコウ遅かったし……声が聞こえたからつい嬉しくて」


 怒られた子どものようにシュンとして答えるハクに、ライコウは溜め息をついた。


(ちょっとした悪戯心と、会えた嬉しさが相まっての、か。でも、これはなあ……)


 彼はハクの目線に合うようしゃがみこむ。


「あのな、ハク。俺はお前じゃないんだ。お前の感覚でじゃれつかれたら、ひとたまりもない事があるんだ。幸い無傷で済んだが、次はどうなるか」

「キューーン……」


 ハクの行動理由は分かるとしても、ハクは普通の狼や犬ではない。身体が小さく縮んだだけの白金狼プラチナウルフなのだ。その脚力は比べるもなく計り知れない。


「別にじゃれつくな、とは言ってない。ただ、次じゃれつこうと思ったら少し手加減をしてくれ。……それと、他人にはやるな。分かったな?」

「キュー……わかった」

「よしよし。それじゃ、軽く昼食をとって、それからエリーと散歩に行こう。せっかく街に来たんだ。色々と見て回りたいしな」


 ワフッと、ひと啼きして応じるハクを撫で、ライコウは改めて宿の玄関扉を開けようと手を伸ばした。が、扉が独りでに開き、彼は扉の向こうから現れたエリーとぶつかってしまった。


「うおっと」

「あっ、ごめんなさい……って、ライコウ……帰ってきてたの?」

「ああ、今ちょうど。……どうした?」


 ちょっとばつが悪そうな顔をしたエリーに、彼は何事かと尋ねる。と、彼女はライコウの足元にやって来たハクに視線を落とし、ほっと安堵したような表情に変わった。


「良かった~。ちょっと目を離した隙に食堂から居なくなってたから……」

「ああ、そういうこと」


 合点のいったライコウは、一階を軽く見渡した。昼時なだけあって人が居ない。厨房の洗い場からだろうか、何かを洗っている音が響いていた。


「誰も居ないな」

「ええ、そうね」エリーは頷き、「私たちもどこかで食べに行かない? テイクアウトだけれど、美味しいカバヴサンドの売ってるお店を知ってるの」

「いいね。でも、もう買ってあるんだ」


 ライコウは最寄りの丸テーブルの席に着くと、ハクをすぐ隣の床に座らせた。ハクは彼がこれから何をしようとしているのか理解しているらしく、期待するように尻尾を振っていた。

 そんな彼らの行動を見て、エリーは不思議そうな表情になった。


「買ってある?」エリーは小首を傾げる。

「ああ」ライコウは頷く。「そうだ。もしかしてエリーの言う店って、ギルドの前の通りを真っ直ぐ行って、五番目の角にあるお店?」

「えっ、どうして分かったの?」

「偶々さ。さっき知り合いに、カバヴサンドの美味しいお店を教えて貰ったんだ。そっか。買ってきて良かったよ」


 そう笑いかける彼に、エリーはますます分からないといった表情をしていた。


「買ってきたって。どう見ても手ぶらじゃない。買ったというなら、どこに仕舞ったというの?」


 そう尋ねる彼女に、ライコウはにっこり笑って、「ここに、さ」と〈アイテムボックス〉に仕舞っておいた食料をどっさりと解放する。

 テーブルの上でかざされた手の中から、紙袋が大量に現れたことにエリーは目を丸くし、ハクは喜び勇んで立ち上がり、小さい子どものようにテーブルに顎を乗せた。


「ええっ! 今の、どうやったの?」

魔術マジック! と言いたいところだけれど、詳しくは食事をしながら説明するよ」


 驚きを隠せないエリーに、ライコウは笑顔で手招きして隣に座らせた。彼は紙袋から様々なカバヴサンドを取りだし、テーブル上に並べていく。


「一応ひと通り買ってきたんだけれど、エリーはどれを食べる?」

「えっ、あっ、いいの? じゃあこれを……って温かい。まるで出来立てみたい」


 と、エリーが包みに巻かれたカバヴサンドをひとつ手にしたところで、ハクがせがむように彼の右脚を掻いた。


「ヴヴゥ。ワフッワフッ!」

「分かった分かった。今皿を出すから」


 痛いぐらいに必死に脚を掻いてくるハクを宥めながら、ライコウは同じように〈アイテムボックス〉から皿を取りだし、山のようにサンドをいくつも載せた。


「よし、食べて……」

「バクッ、ハフッ、ハフッ」


 ハクは彼の言葉を待たずして、大きく口を開けて一心不乱にかぶり付いた。まさしく夢中、の一言に尽きる姿だ。

 ライコウはそんながっつくように食べるハクに苦笑いしていると、その様子を見ていたエリーは、凄いわね。と、そう笑顔で呟いた。


「ああ。凄い食欲だよ」

「ふふっ。この調子なら、ここにあるもの全部食べちゃいそう」

「そのつもりなんだろう。さて、ハクに盗られない内に、俺たちも早く済ませてしまおう」


 ライコウは、ケチャップのかけられたカバヴサンドを掴み食事をし始めると、エリーに彼の持つ〈アイテムボックス〉について軽く説明した。

 始めこそ、彼の種明かしを聞いていた彼女は驚きはしたが、別名〈ウェーランドの秘箱〉と聞くなりすんなりと信じてくれた。実は、彼女の親族にも所有者がいるそうだ。


「驚いたわ。まさか貴方も持っていたなんて」

「エリーはその伯父さん? に見せて貰ったことはないのか?」


 ライコウの問いに、彼女はゆっくりと首を横に振った。


「いいえ。父から話を聞いていたけれど、実際に見るのは貴方のが初めてね。箱というからもっと大きな物だと思っていたんだけれど。どこにあるの?」

「それが……おかしく思うだろうけれど、どうも体内にあるらしいんだ」

「……え?」


 きょとんと、瞬きして聞き返すエリーに、彼は苦笑いする。


「別に冗談を言っている訳ではないんだ。そうだな……〈アイテムボックス〉自体は魔鋼で造られた小さな箱だったんだ」


 ライコウが友人から手に入れた時は、象篏が施された、オルゴールでも入っていそうな箱だった。

 だが、友人の助言に従い、箱を手にして魔力を注いでみたところ、箱に刻まれた溝に魔力が通され、眩むように白く光だした。その直後、箱は白いもやとなって彼の身体に吸い込まれていった。


「とても信じられないだろうけれど、頭のなかでメニューが開いて、その中から選択肢を選んで操作するんだ。……まったく、黄金時代に造られた魔道具は、本当によくわからないよ」

「本当、不思議ね。でも合点がいったわ。あの時もそうだったのね?」

「あの時?」

「私とヨナを助けてくれた時のことよ。回復薬ポーションとか、首飾りのこととか。鎧の早着替えもそうなんでしょ?」

「そうだ」ライコウは頷く。

「やっぱり! いいな~、私もそんなのが欲しい」


 そう言ってエリーは二つ目のカバヴサンドを口にする。そこへ、誰かが近づく足音が聞こえた。


「あれ、あんたたち。今日はこっちで食べてるのかい?」


 二人に声をかけたのは、厨房の奥から現れた、水玉エプロンを首にかけた女将だった。洗い物を済ませたのか、タオルで両腕を拭いている。


「ええ。彼が買ってきてくれたの」

「あらー、ずいぶんと沢山買ってきたのね。男の子はいっぱい食べるからね~」


 太陽のように明るく、にこにこした笑顔でうんうんと頷く女将は、気を利かせて二人に紅茶を用意してくれた。


「ふぅ。美味しかった。前から沢山食べてみたいと思っていたけれど、もう食べられないわね」

「ははは」


 昼食を終えたライコウらは、満腹で動けないというエリーの希望で、しばらくのんびりしてから街に出ることになった。

 外は夏ほど暑くはなく、むしろ過ごしやすいぐらいで、開け放たれた窓からは涼しい風が吹き込んでくる。


「フスー……」


 二人が食べきれなかった残りのカバヴサンドを、ハクは余裕とも言いたげにペロリと平らげた。今ではその食欲をじゅうぶんに満たしたのか、涼しい風を受けて床でだらりと寝そべっている。

 ライコウとエリーのふたりは、そんな姿を微笑ましく眺めていた。


「そういえば、貴方の居ない間にハクちゃんをお風呂に入れたのよ」

「本当に? 悪いね」

「ううん、いいの。ハクちゃんとても大人しかったし、何より私が楽しかったから」

「そっか。ありがとう……」


 彼は何か考え込むようにじっとハクを見ていると、エリーがどうしたのか尋ねてきた。


「実は……明日ギルドの用事で出掛けることになったんだ。そこで申し訳ないんだけれど、またハクを頼んでもいいかな?」

「えっ、明日も?」


 それを聞いた彼女は、朝と同じように目を輝かせる。それほどまでにハクを気に入ったのだろうか、エリーは喜んで引き受けてくれた。


 それから程なくして、ライコウらは天晴亭を出た。

 エメラルドとの会談で出掛ける予定は大幅に遅れたが、いくらぶらついても大丈夫だろう。そう思えるほどに、まだ日が沈むにはじゅうぶんに時間があった。


「そろそろ行きましょうか」

「そうだな。道案内、宜しく」

「ふふっ、任せて! さぁハクちゃん、行きましょ~」


 ハクとともに宿を先に出た彼女が、ライコウに向かって振り返る。


「えーと、教会まで案内すればいいのね?」

「いや、教会はまた今度。今日は他に行きたいところがあるんだ」


 ライコウが教会に行くつもりだった用事は、この街の支部長がエメラルドであったことや、教会に連絡するよう頼んだことで解消されていた。


「行きたいところ?」

「ああ。『カインズ工房』という防具店なんだ。知り合いに教えて貰ってね。ここに地図が……っと」


 彼は、ポケットから小さなメモを取り出す。スリ騒ぎの後、彼女に資金を稼いだ理由を答えた際に、クリスが「いいお店を知っている」と言って紹介して貰ったのだ。

 エリーはライコウの持つメモを横から覗き見る。


「北七番街ね……大通りの向こう側だけど、ここからだと少し遠いわね」

「ま……別に急ぎの用でもないし、あちこち寄ってから行こう」

「そうね。じゃ、まずは大通りに行きましょ」


 と、彼女の案内で北街巡りを開始した。



 ◇◇



 北門へと続く道幅二十ムールの大通りの賑わいは、ライコウの目には昨晩の賑わいと大して変わらないように映った。首をめぐらしたなかで、通りのあちこちで開かれる屋台のほかに、武器や防具などの野戦活動を行う者向けの武具専門店から、雑貨や衣料品、絨毯、食器など街に住まう者たち向けの店も見られる。これら道の両脇をずらりと建ち並ぶ商店からは、相変わらず多くの客がひっきりなしに出入りしていた。

 最も多く占めるヒューマン、獣人、龍人、ハイエルフ、ダークエルフ、ドワーフ、翼人、ヒト種ではない妖精族など。容姿や種族にまったく関係なく、北の大通りは見渡すか限り雑多で様々な人々でいっぱいに埋め尽くされていた。数百人、数千人に上るだろうそんな彼らが、母国語や公用語をあちこちで一斉に話しているのである。騒がしいことこの上ない。だが……


「やっぱり。今日はちょっと少ないわね~」


 ライコウたちと、はぐれないように隣で歩くエリーは呟いた。地元に長く滞在する彼女の瞳には、当然ながらライコウとはまったく異なる景色に映るらしい。


「これでも少ないのか?」

「少ない。普段ならもっとうるさく混み合ってるわ。ま、私は歩きやすいからこのままでも良いけれどね」


 エリーは鼻歌を歌いながら、易々と人の合間を縫うように歩いていく。

 彼女は決して小柄という訳ではなかったが、この雑踏の中ならばちょっと余所見でもしたら見失いそうで、ライコウは後ろにいるハクにも気を配りながら彼女についていく。


「見ての通り、ここには私達冒険者が必要とするアイテムがなんでも揃ってるわ。それに、結構安いのよ」


 エリーが指し示す先には、銀貨が数枚で事足りる商品が陳列されていた。手書きの看板に『大安売り』の文字もチラホラと見える。


「確かに安いな。ただ、品質が気になるが」


 革製品を取り扱う店先にて8ギラーとの値札が付いた革鎧を眺めるライコウにエリーは頷き、壁際に飾られていた商品のレザーブーツを手に取った。


「なかには劣悪なものがあったりするけれど、それでもあまりお金がない、金欠気味の冒険者には助かるのよ。それが嫌なら沢山稼ぐか、悪い物を掴まされないよう気を付けるしかないわね」


 二人と一頭は品揃え豊富な北通り商店街を巡り歩く。数ある商店の中には、冷やかしは出ていけ! と来た客に対し威圧的な店主が見られた。が、そのような店はごく一部であり、多くは人懐っこく友好的で、お喋り好きな店主店員ばかりだった。


「ちょっとここらで休もう。エリーはそこに座ってハクと待っていてくれ」

「分かったわ。ハクちゃんおいで~」


 ひと通り巡った後、彼らはメロンやザクロなどの果実ジュースを売る店に立ち寄った。ライコウが少し人混みに疲れたのと、ハクが喉の渇きを念話で伝えてきたので、二人と一頭は少し休憩をとることにしたのだ。

 ライコウは店で売られていたカップケーキを買うついでに、小麦色に焼けたヒゲの店主オヤジに『カインズ工房』の場所を尋ねてみた。一応北七番街に入っていたが、大雑把に書かれたメモ一枚だけでは土地勘のないライコウや、七番街にあまり行かないエリーには目的地にたどり着けるか厳しいものがあった。

 ここに来る道中もあちこちの店で聞いて回っていたが、この街の防具工房は予想外に多く、防具屋であってもなかなか目当ての工房の情報は得られなかった。


「カインズさんのお店かい? そこの、この店の隣だ。そかの路地を真っ直ぐ行って、デリー靴工房の左に行ったところだよ」

「まっすぐで、デリー靴ね。ありがとう」


 と、ライコウは紙袋を渡しながら言う店主に礼を言い、エリーたちのいるテーブルに戻った。

 エリーは彼が注文以外にも何か話していたのに気づいたようで、彼が着席するなり身を乗り出した。


「何を話していたの?」


 彼は袋から出したカップケーキをエリーに渡し、ハクの口の中にもひとつ放り込む。


「『カインズ工房』の場所さ。案外近くまで来ていたらしい」

「やっとね」

「ああ。それで、俺はここでちょっと休んだら、早速行ってみようかと思うんだけれど。……エリーはどうする? 一緒に来るか?」

「そうね……私は暇だし、貴方についていくわ」


 しばらく店内でのんびり寛いだ後、ライコウらは教えてもらった店の隣にある路地に入った。

 路地は大通りと異なり人通りは少なく、地元の子どもたちが道端で遊んでいた。ライコウたちが近くを通るなり、身体の大きいハクを見た子どもたちは怖がるように遠巻きで見ていた。


「ふふっ。大丈夫よ~この子は見た目に反して大人しいから。ほらここ、触ってみて」


 が、優しく微笑むエリーの誘導のおかげか、おっかなびっくりでハクの背中を撫でる子どもたちは、次第に笑顔を取り戻していた。


「おー。エリーは子どもが好きなんだ?」


 エリーとハクに「バイバイ」と大きく手を振る子どもたちを見ながら、ライコウは感心するように尋ねてみた。


「もちろん! だって子どもって無邪気で可愛いじゃない?」


 そう微笑む彼女の横顔を見ながら、ライコウは路地を左に曲がる。と、その先に、『カインズ』と書かれた盾型の看板を下げた店を見つけた。


「ここか。……っとハクは外で待つように」

「……フシュ」


 ハクが身を伏せたのを確認したところで、ライコウは黒ずんだ玄関扉を開けた。

 チリンチリンとベルが鳴るなか店内に足を踏み入れると、室内には大小様々な盾や甲冑、東洋の防具までもがギッシリと並べられていた。

 定番のチェインメイルからプレートアーマー、サラマンダーの鱗を用いたスケイルメイルや魔術的な意味を持つ刻印が施された革鎧まで、種類豊富に取り揃えてあった。その光景はまるで、ここにある防具たちがこぞって競うように、訪れる者にアピールしているような錯覚を覚えるほどだった。


「らっしゃい。カインズ堂へようこそ」


 ベルの音を聞いたのか、部屋の奥の扉から現れた店主らしき屈強な人物が現れた。彼と同様に閉まりゆく奥の扉からは金属が焼けた臭いが漏れ、僅かに漂っていた。おそらくあの扉の向こうに工房があるのだろうと思われた。


「俺は店主のダリオ・カインズだ」

「よろしくカインズさん。俺はライコウ・クラッカート。ライコウでいい。そして後ろにいるのは友人のエリーだ」

「よろしくね」

「よろしく」


 店主ダリオはカウンター越しでライコウ、エリーの順で握手を交わした。


「それで、ライコウさん。今日は何か探し物かい?」

「クリスさんの紹介で来たんだが、ちょっと鎧が傷んでね。直すなら幾らかかるか、見積もって貰おうと思って」


 そう言って彼は〈アイテムボックス〉から鎧を取り出した。

 カウンター上でさっと翳した手から現れた白い靄が、突如として黒い甲冑一式へと変わり、ダリオは二重の意味で目を丸くする。


「ははっ、こりゃたまげたな。いきなり奇術マジックをかましてくれた次は、伝説レジェンド級の上等品と来た。いいね、クリスに感謝しなきゃな」


 そう嬉しそうに笑顔が綻ぶダリオは、ヘルを除く甲冑一式……【平癒の黒耀鎧(ダークヒールアーマー)】を掴み、傷んだ箇所を含めて隈無く視線を走らせる。その眼差しは商人というよりも、好奇心に駆られた職人のそれだった。


「ねえ……これって昨日着てた鎧よね?」


 ライコウの後ろからひょっこりと頭を出し、ダリオの様子を見ていたエリーが尋ねた。それにダリオが反応する。


「ライコウさん、本来よりも性能が随分と落ちているらしいが、何をやったんだ? 焼き入れた魔鋼の鎧に穴を開けるなんて、とてもじゃないが普通じゃないぞ」

「どういうこと?」


 防具の専門家であるダリオの言葉を受けて、エリーの視線を強く感じ取ったライコウは、どう説明しようかと困ったように頬をかく。


「うーんとそうだな……。それを話さなければ直せそうに無いのか?」

「いや、別にそうじゃない。そうじゃないが、参考に聞きたいだけだ。話したくないっていうなら話さなくてもいいぞ」


 訊いておきながら、俺はどちらでも構わないという態度に出るダリオに、ライコウは少しばかり逡巡すると、


「なら、見積りを出してくれたら()()に話そう。ただし、他言無用を守れるなら」

「分かった」ダリオは頷く。「客の秘密を守るのは商人としての義務だからな。どんな内容だろうと死んでも漏らさねぇよ」


 この二人の間の合意に、エリーは不満そうに眉をひそめた。


「……ねえ。私には教えてくれないの?」

「残念だけれど言えないね。言ったらますます君に変人に思われる」


 ライコウは彼女に悪戯っぽく笑いかける。


「ま……世の中には知らない方がいい話だってあるってことさ」

「ふーん。そんなに言うなら良いわよ。私はハクちゃんに慰めて貰うから」


 そう言ってエリーは店を出ていった。別に怒っている訳ではなさそうだったが、何となく面白くない。そう感じ取れる拗ねた態度ではあった。


「美人を怒らせると厄介だぞ」ダリオはからかうように笑う。

「知ってるよ。何とかするさ」彼はダリオに苦笑いし、「それで、どうなんだ? 幾らかかる?」


 彼の問いに、ダリオは顎髭を擦りながらうーんと少し考える。


「そうだな……、ただ穴を塞いで直す修復ってだけなら五百ギラーないぐらいだが、性能を元に戻しての修繕ってのは話が別だ」

「……性能、戻せないのか?」


 ダリオは首を振る。「ウチが抱えてる腕利きの職人ならいけるだろう。彼はドワーフなんだが、同じドワーフ系甲冑師の中でも『ドン・ブルーノ』の出身なんだ。すごいだろう?」


 誇らしげに語るダリオに、その名に聞き覚えの無かったライコウは『ドン・ブルーノ』とは誰なのか尋ねる。と、店主は少し驚いた後、悪い悪いと苦笑いした。


「『ドン・ブルーノ』ってのは、甲冑・盾とかの防具に携わる俺たちが憧れる、武具工房の中でも最高の工房さ」


 彼の説明を要約すると、『ドン・ブルーノ』とはドワーフ王国屈指と謳われた名甲冑師、アルノルト・ブルーノが開いた工房のブランド名だという。

 その設立当時から呼ばれた、初代アルノルトを意味する『ドン・ブルーノ』が由来のブランドだそうだ。

 店主ダリオが抱えるその甲冑師は、その名高い工房で修業した腕利きで、数ある武具店を出し抜き、自身の従業員に引き抜いたらしい。

 その為か、その甲冑師を引き抜いた当時のことを話すダリオの表情は、まさしく鼻高々と言った様子だった。自身の中でも指折りの成果だった。と、そのように饒舌に話し聞かせてくるダリオの話に相槌を入れながら、ライコウは話を本題に戻す。


「なるほど。凄いな。それで、その甲冑師は今居るのか?」

「いや、今は他所に出てしまっていてね。戻ってくるとしたら明日になる。それでもし良かったら、なんだが、この鎧を暫くウチで預かるというのはどうだ?」


 このダリオの提案にライコウは考える間もなく頷く。

 破損した鎧が一日二日で直せるはずがない。たとえ鉄に長けるドワーフとて、高級鎧――年代物の魔鋼の鎧を元に修繕するのは容易ではない。そのぐらい分かっていた彼は、元よりそのつもりでやって来たのだ。


「よし、話は決まりだな。で、修復に取り掛かる前に、あんたの希望額、予算を教えて欲しい」


 ライコウはダリオが寄りかかるカウンターの上に、口が結ばれた白い布袋を置いた。置かれた金子の音に少し眉をひそめるダリオだったが、結び目をほどき、覗きこむように中身を見た彼の表示が一変した。


「予算は5白金貨(ハーフプラチナ)百枚で」ライコウは自身の鎧をとんとん叩く。「こいつは昔、知己の甲冑師にオーダーして作って貰ったんだが、その時の価格がだいたい今のハーフで百枚ぐらいだったんだ。……足りるか?」

「足りるかだって? ははは……」


 その問いに、問題ない! とでも言いたげに、ダリオは両手を上げて首を振る。予想以上の上客が現れたことに、彼は接客スマイルではない本心からきた満面の笑みをしていた。


「ぜんぜん全然! むしろ多いぐらいだ。伝説級のフルプレートで、腕利きが一から造るなら頷けるが、修復程度ならかかってもその半分ぐらいでじゅうぶんだろう」

「そうか。ま、俺としては機能を回復してくれるならそれで構わないさ。期待してるから宜しく頼むよ」

「おう! ライコウさんの希望に添えるよう、このカインズ工房のダリオ・カインズが責任をもって全力を尽くすぜ」


 ライコウは店主に手を差し出し、互いに固く握り合う。

 と、ダリオはカウンター下から注文用紙と羽ペンを取り出した。ライコウはそこに自身のサインと、現在宿泊している宿の名を書き込んでいく。


「よし、『天晴亭』か。ダンの宿屋だな。知ってるぞ……何かあったら必ず連絡するよ」

「お願いするよ。じゃ、また」


 ライコウは別れを告げ、店の外に出ようと扉に向かうと、


「おいおい。誰にやられたのか、俺だけに教えてくれるんじゃなかったのか?」

「ああ、悪い。……そんなに聴きたいのか?」

「俺は人一倍好奇心が強い男でね」


 両腕を広げて言うダリオに、ライコウは観念したように笑いながら、誰と戦ったのかに告げた。

 すると、()()を聴いたダリオは、何を言っているんだとばかりに大笑いした。ジョークだと思われたらしい。


「クレイジー! 本気で言ってるのか?」

「さぁな。ま、そのぐらいヤバい奴だってことさ」


 ライコウはそう言って首を竦めながら店を出た。笑われるのには馴れている。デイモンと聞いて真に受ける奴はほとんど居ない。

 店の前では、エリーがハクの前足を持ち上げて硬そうな大きな肉球を撫で回していた。ハクはまったく意にも介してないらしく、抵抗する気もないらしい。そんなハクは、のんびりした様子で現れたライコウを見上げて尻尾を振り始めた。


「あ、ライコウ。終わった?」


 しゃがんでいたエリーは立ち上がる。ライコウは頷きながら、ゆっくりと大通りの方向へと歩き出す。


「終わった。目的の修繕依頼は一応済んだし、少し散歩してから帰ろうかと思うんだが……エリーはどうする?」

「私は寄りたいところがあるんだけれど。いいかしら?」

「構わないよ。ついでに、さっきのをチャラにしてくれるなら何か奢ったっていい」

「言ったわね? なら決まりね! ハクちゃん行きましょ!」


 そう朗らかに笑うエリーに連れられて、ライコウたちは今しがた通ってきた道を通って引き返し、再び賑わう雑踏の中に身を溶け込ませていった。



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