06.スライム研究
ダンジョンの位置は西神殿と南の国境の中間あたりとした。
状況を知るのに便利そうだったこととそばに小さな湖があったのが決め手。
ダンジョンは設置したものの、入口はまだ開放していない。
だってまだ準備出来てないしさー。
「サポート妖精です。名前はご自由にお付けください」
つまり、ナヴィという名前はマスターが付けたわけだな。
ほんとダメダメな人である。
なお、自分の妖精は女の子であった。ばっちりだ。
名前は…えーと自分の名前と絡めよう。うん。
「君の名はミコトとする。これからよろしく頼む」
「よろしくお願いします。マスター」
…上級神と被るからダメだ。
「瑞野と呼んで欲しい」
「わかりました、ミズノ様」
マスタールームから転送によりB1Fの十字中央部屋へ飛ぶ。
これから色々実験を行わなければならないからな。
「さっそくだがミコト、王水ってこの世界にもあるのか?」
「この時代の知識は錬金術止まりであり、化学まではいたっていません。
ですが王水は現在賢者の石を作成するための、金をも溶かす液体として
使用されています。入手・召喚は十分可能です。」
賢者の石ねえ。現実世界では眉唾物なわけだが魔法が存在するこの世界ではどうなっているのだろう。
ミスリルなんかも存在するのかな。
「では王水とスライム1匹を召喚してくれ」
目的はスライムの溶解力強化である。
スライムに少しずつ王水をぶっかけて馴染ませ、最終的に王水で構成されたスライムに改良できた。
色は青色から黄色になっているが、自ら生み出した新種ということもありとても可愛らしく思う。
まあミコトは引いていたんだが。
スライムも最初はダメージを受けていて拷問に見えなくもなかったからしょうがないか。
「ミコト、この子をダンジョンのメインMobとして使いたい。手法を教えてくれ」
「了解しました。まず名前をつけ、固有種として登録してください」
名前はイエロースライム、と。完了。
せっかくだから鑑定もしてみよう。
■イエロースライム(水属性、不定形種族)
溶解力が非常に強く、物理耐性が高い。集団で行動する。
強さ F
思ったより説明が手抜きである。新種だからか?
「次に魔物召喚リストからその魔物を召喚してください」
召喚-魔物-イエロースライム、と。いつの間にか追加登録されてるな。とりあえず10体。
そして次はロマンのキング化である。
「イエロースライム、全員集合し、合体せよ」
指示に従ってスライム同士が融合していく。これ見ていて面白いな。ぐにーって感じで。
「この状態をボスとして登録したい。登録だけでいいのか?ミコト」
「ボスとして使用する場合、固有種名の他に名付けをお願いします」
「名付け?」
「名付けを行うと知能の向上、記憶の継承が行われます。
名前のない魔物は死亡、リポップすると別個体となるために
記憶の継承は発生しません。
名前ありの場合は同一個体となり、死亡した時点の記憶を持って復活します」
なるほど、把握した。イエロースライムキング登録完了である。
「お前の名前はパインだ。これからよろしく頼む」
新たな友人、パインの誕生である。
ボス部屋に10体分(融合済)と各部屋に予定数分散させ、準備完了とする。
宝箱は魔法使い向けとして杖類を仮置き。いずれは侵入者のドロップで十分賄えるだろう。
宝箱内にいれておくと周囲のマナを吸って中の装備が成長するとのこと。
時間を置けば奥ほどおいしくなるってことだな。
ダンジョン=資源扱いなのも納得できる仕様である。
ダンジョンがうまく機能するか今から楽しみだ。
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