強盗がやってきた。
掲載日:2025/12/03
むかしむかしフランクフルトに僧侶がいた。
なまえはシュピース。
かれは不器用だった。
かれはやさしかった。
かれは、背が高く、あしもながい。
しかし、結婚はしなかった。
できなかったといった方が正しい。
だから、弟夫婦と一緒に住んだ。
離れを借り、祈って過ごした。
特段、徳のある僧侶ではなかった。
むしろ貧乏だった。清貧といえば聞こえはいいが。食うや食わずの日々を過ごしていた。
ある日、彼の家に強盗がはいった。
家財道具はすべて持っていかれた。
身ぐるみを剥がされ、シュピースは裸になってしまった。
弟が現れ、あたりを探し、強盗が落としていった、シュピースのベストを持ち、
「兄さん、これを着て!」
「いいや、もうそれは、強盗にわたされたものだ。まだ、遠くにはいっていまい。返してあげなさい」
弟は街の門に向かって走った。
何人か怪しい人たちがいる。
「これを落としましたよ。だから、返しに来たのです。」
強盗たちは、少し怪しんだあと、持っていたものを全て渡して、去っていった。
夜が明けようとしていた。
シュピースは裸で一夜を過ごした。
なぜだろうね、風邪をひいた。
面白かった。
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