【雇用№039】雇われ勇者 我が家は今夜は焼肉パーティーその4
最近ボケ乍ら小説投稿してます。
今回も先にダンジョン始めませんか?を一話投稿して、お昼過ぎに雇われ勇者の薬草栽培を投稿する予定でしたが、先にこっちを書いてしまいました。
それにしても、土日のPV数の上昇ってすごいですね。平日の1日分が朝までに到達しました。
もしかしたら、新規読者の皆さんが一気に1話から~最新話まで読んでくれているんでしょうか?
『第1回魔力アップだ、猪の焼肉パーティー~。えっ本当に美味しいよ~~。』の開催が無事終了した。
ウェルザさんとモニカちゃんが帰った後で、家に入って少し寛ごうとすると、ティタニアが『びゅーーーーん』と飛んできた。もの凄い速さである。あれ、ティタニアさんや体調が悪かったんじゃないのかい?
「ねぇ、リュウ今日はちょっと酷くないかしら。みんなにあんな素敵なお土産があるのに、私へのお土産はないのかしら? 私のこと忘れてなかったら、ちゃんとあるわよね。」
すごい剣幕で言ってくる。よっぽど他の人が先にお土産もらって、ワイワイしてたのが気になっていたようだ。
「遅れてごめんごめん。ちゃんとティタニアにもお土産持ってきたよ。はいっ」
隠しておいたロースのお肉ブロック(生)をティタニアの前に差し出した。
「はいっ、ありがとう。リュウ。」
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「ってなるわけないでしょう。私はお肉食べられないのよ。特に魔素の入ったお肉はぜ~~~ったいにダメよ。体調悪いのにこれ以上悪くなったらどうするのよ。」
「ごめんごめん。ちょっとあまりにも反応がいつもと違ったから、どうなるかなと思ってだしてみました。テヘッ。」
ちょっとしたお茶目である。いつもクールなティタニアさんが地を出してきてるのだ。ここでもうちょっと、引張れば、もっとティタニアの事を知って仲良く出来るかもしれない。
「リュウ。人間の諺にこんな言葉があったかしらね。食い物の恨みは恐ろしいって………………………………」
「………………………………」
どうやら、ティタニアさんを揶揄い過ぎたようだ。かなりお怒り気味になっている。小さい体で怒られてもビビッてしまう。
「すみません。悪ふざけが過ぎました。つきましては、こちらの花を献上致します。何卒これでおひとつお許しを頂ければと思います。」
完全に下手にまわって、薬草採取の時に、採取しておいた赤い花を献上する。多分薔薇だと思うのだが。
「あら、リュウ。素敵でいい香りのするお花ね。何よちゃんと用意してたんじゃないの。もう、全然怒る必要もなかったわね。リュウったら、いじわるなんだから。」
早速、花瓶に水を入れ、薔薇らしきものを、一輪さした。
「これはこれで中々いい感じね。そうだわ。今度からリュウが朝、昼、晩と私の食事の用意をして下さらないかしら。こうやって、お花を挿すことで、お部屋の雰囲気も華やかになるしいいと思うの。」
これ以上仕事増やしてたまるか。どんな些細いなことでももう増やしたくない。そうは思いつつも。
「姫様がお望みであれば、この勇者リュウ喜んでご用意しましょう!!」
一国の国の騎士のような振る舞いをして、ティタニアのご機嫌を取る方にまわってしまった。男性は女性に勝つことなど永遠にできないのだ。そう、いくら身長体格差が10倍以上あろうとも。年齢差が10倍以上あろうとも。無理なものは無理なのだ。
ここでご機嫌を損ねると、後でもっと大変なことになる。ここ最近女性と関わりあいが多くなることで、地球では女性経験が少なかったリュウの熟練度が大幅に上昇していた。そう、ステータスにもし、女性の扱い方のレベルが表記されていたのなら、レベル1→10までの急速なレベルアップとなっていたに違いない。
人は未知のことには経験が足りずにどうしてよいかわからずに、戸惑うか回避し、逃げてしまうことが多い。その未知のことも2回、3回と遭遇することで、未知ではなく既知となり対応方法や対処方法を学んでいくのだ。
こと家でのんびりと小説を読んでいた。僕の人生経験やコミュニケーション能力はかなりレベルが低かった。しかし、強制的に沢山の人の中で生活することにより。急速に成長したのであった。
ふぅ~~~、ティタニアさんの機嫌もとれたし、よかったよかった。でもそうなると、花壇に植える花の種類を増やす必要があるな。薔薇っぽいものも根っこごと1本持ってきたので、あとで植えて置こう。マジックポーションの材料であるオレガノ草も植えて。
あ~っそうだ。マジックポーションも作らなきゃ。これも何度も魔法かけるのが手間なので、作り始めるまえにユーザーインターフェースを召喚し、複数のマジックコードを掛け合わせて、上手くいくように所処修正を加えた。
更に終わった後で、もう一度コードを見直した。僕も地球に居た頃は趣味でブログを書いてたんだけど、つらつらと書いてると、所々に誤字や脱字が多いんだよね。
ブログだと、見てくれる人がその人のこれまでの経験を培って、これはこういう風な感じで、これは文脈的にこういう意味合いだろうなと補完して読んでくれるのでギリギリ文書として成立するのだ。
本当はないのが一番良いのだが。何度見直しても出てくるので、あきらめが肝心だと思っている。しかし、プログラムはそこまで頭がよくないのだ。補完はしてくれない、一言一句合ってないと認識してくれない。
例えば、『apple』という変数があったとすると 『apple.』最後の「.」があることで別の意味のある文字だと認識して、『apple』として処理してくれなくなってしまうのだ。
なので、プログラムを実行前に見直しは必須の作業である。ささいな修正の場合は、軽く前後の文脈見て終わらせるんだけど、今回は、色々、風の魔法、水の魔法、火の魔法を組み合わせて作っているから、同じような変数が所々存在して、変な干渉を起こしていたので、魔法ごとに変数を設定し直したから、なおさらに確認が必要だった。
さて、試してみるか。とは言っても、さすがにマジックポーションの材料は今は数が不足しているので、失敗することを考えるともったいない。沢山ある初級ポーションの材料を準備して、行うことにする。
『わが前に現れん。回復の薬ポーション』
うむ、我ながらかっこいい詠唱ができたと思っている。えっ、そんなことない?ほっといてください。
呪文を唱えると、ボール(調理器具)の中に入っていた薬草が切り刻まれ、水が足され、浄化し、お湯が沸き、不純物が取り除かれるという光景が一緒くたに行われた。
ふ~~~っ、上手くいった。後は小一時間ほど待って、濾してポーション瓶に入れて完成だな。この調子でマジックポーションも作ってしまおう。
『わが前に現れん。回復の薬ポーション』
オレンジ色の液体がボールの中に入っている。
よし、材料が変わったからと言って、問題はなさそうだね。さて、僕の今の魔力容量はっと……30まで減ってるね。危ない危ない。もう少しやってたら気絶してしまうとこだったよ。まだ、今夜はすることもあるっていうのに。
では、まだちょっと熱いけどマジックポーションを飲んでみることにしよう。どうせ寝たら満タンまで回復するのだが、効能を知っておくためにやっておく必要がある。結構な価格で引き取ってもらえるのでもったいなくはあるのだが……
「ごくっごくっつごくっ~~~」
ふぅ~~~いいお茶でした。さて、肝心の魔力容量はっと……180まで回復しているね。これなら、さっき見た限り一般の魔力の少ない人なら完全回復する感じだね。
検証は必要だけど、魔力の回復量は一回分150ってところだね。中々の回復量である。農園管理で、女性たちには今後魔法を多用してもらう予定なので、できるだけ魔力を回復できるものも用意しておいた方がよいのだ。
さて今日はもう眠いし休もう。チルも物音がしなくなったから、ティタニアと一緒に寝ているようだ。耳を澄ますと小さな寝息と寝言が聞こえてくる。
「すぅ~~~っ、すぅ~~~っ、リュウ兄ちゃんもうお腹一杯だよ。むにゃ、うむにゃ」
可愛らしい寝言と寝顔である。この寝顔を守るためにも薬草栽培を頑張って、生活を維持しよう。
えっ、魔王討伐と精霊樹はって?忘れてないですよ。でも僕にとっては、知らない人や、あったこともない魔王や、効果のわからない精霊樹より目の前にある可愛らしい娘の生活を守る方が大切なんですよ。おわかり頂けるでしょう?
お読み頂きありがとうございます。
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リュウを地球に一刻も早く愛ちゃんのとこへ戻すために皆さんのパワーをお貸しください。




