【雇用№031】雇われ勇者 薬草に肥料をまこう
3人での話し合いの後、今後の予定を部屋に戻って考えていた。
だって、することが多すぎて、まとまらないんだよ。しかも、前のタスクが終わってないのに、次から次へと来てさらに微妙に納期まで短くなってるし、ピンチですよ。徹夜なんて、そんなのしたくなし、やったらやったで、ミスだらけで次の日だるくてめっちゃ効率落ちてますから。しないことにしてるんです。
これだけ、毎日変わると、計画って立てる意味あるのかなって思ってしまうな。よし、気持ち切り替えて、ささっと計画立てて、明日のために寝るぞ!!
【明日の予定】
・薬草が通常のペースだと不足するので、
通常の作業に加えて、畝には、灰を混ぜた土を肥料としてまいてもらう。
・ポーションの作成が必要。教える時間が完全に不足しているので、今回は自分で行う。
・急激な成長が必要になてくるため、ドーピング用の魔猪のステーキを準備する。
(薬儒の森に一人で行って、来る、荷車が必要、【疾走】を併用して、時短するため
回復用に息と帰り用に2個作製して持っていく。)
・チルは、お留守番で基礎体力向上のため、農地周辺のランニング
(灰と土を混ぜたものを、モニカちゃんとウェルザさんの所へ運ばせる)
(ポーションを併用して、疲労回復しながら、トレーニングをしてもらう)
とひとまずはこんなものか。明日は指示だしをして、急いで薬儒の森へ出発だな。急げば、お昼過ぎには戻ってくるだろう。それにしても、ポーションって、栄養ドリンクとかの類みたいに見えてきたな。ま~ラノベの世界のポーションって、医者いらずの怪我の治療薬だけど、ここ最近の使用方法は高性能の栄養ドリンクだもんな~~
自家消費する分が増えるから、さらにポーションを作る量が増えるわけで、そうなると、薬草の栽培促進と採取が増え、農園管理の二人の作業量も爆発的に増えてくるな。二人には効能の薄いフレッシュハーブティーを定期的に飲んでもらおう。お~~そうだった。水分補給がわりにハーブティーにすれば、ポーションいらないんじゃないか?あれ、原料は一緒だったから。変わんない?
も~~~よく分からなくなってきた。役所で、メモ用の紙の購入と単価の確認するのも忘れたし、武具屋いって、冷蔵庫っぽいものを作れるか相談したかったのに、それも出来なかったし。悠々自適のスローライフを満喫しながら、魔王討伐?をのんびり老後にでも始める予定だったのに……
どこにいった~~~~
はぁはぁはぁ、なんか疲れているな。今日はもう寝よう。お休み~~~
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
農園管理親子が来たので、さっそく灰を撒いてもらうことにした。来る前に体力向上プログラムの一環として、チルに大量の灰と土を少量の水と混ぜながら混ぜ混ぜしてもらった。僕は見てるだけです。これから42.195kmなみにダッシュして、行って、帰って魔物の討伐までする予定なので体力は温存です。
あれ、でも、討伐と、荷車引いてたら、どちらかと言えばフルマラソンよりもトライアスロンに近いのかな?
あ~~走ると遅いし、時間もかかるし、体力も無くなるから、自転車が欲しい。電気関連は必要ないから、この世界でも作ろうと思えば作れるはずなんだけど、見当たらないな~~。でも、馬車も荷車もあるから、チェーンとペダルの動力を連動する機構がわかれば行けるのか。でも、その作り方がわからないし……
あっ、また余計なことを考えてた。そうそう、そうだった。魔法も使えるから、自転車でなくても、4輪か3輪でペダル無しで、ヨットみたいにしても走るはず。だって、僕はこの世界では魔法を使えるんだから。風の魔法を使えば、使用するのは大気の魔力のみだし、エコだよエコ。
と、これも後でまとめて、どこかに投げて作ってもらったら、移動が楽になるな。えっ、馬車があるなら、馬に乗れって?いやいやあれは素人が一朝一夕で乗れるものではないんだよ。地球で一度体験乗馬したけとあるけど、馬の背にのると、自分の隊長の倍くらいの高さになるし、馬は動くたびに揺れるし、お尻に力を入れてないと、落下しそうになるんだもんな。しかも、ニンジンあげようとしたら、手を噛もうとしてくるし。
ということで走るんですよ。
「リュウお兄ちゃんどうしたの?難しい顔して。畝に撒く灰の説明の途中だったよ。」
「あっ、モニカちゃん。ごめんね。ちょっと思いついたことがあったんで、思考に没頭しちゃったよ。で説明の続きなんだけど、僕の住んでた地域には、焼き畑農業っていうのがあるんだ。森に生えている木をそのまま焼いて、焼け焦げた後の土地を利用して、畑を作るって文化があったんだ。これは、灰に含まれる栄養が沢山土に混ざっているため、作物が育ちやすくなるんだ。今回も薬草を早期に大量に採取する必要があるので、使うことにしました。材料も先日の襲撃で沢山できたので。」
「へ~、そうなんですね。この方法を使えば他の作物も実りが早くなるのでしょうか?」
「まだ、薬草の栽培にしか使っていませんが、おそらく早くなると思います。」
「わかりました。少しもらっていってもいいですか?家の庭の木や作物にも少し上げてみたいので」
「どうぞ、どうぞ、ウェルザさんもっていってください。」
「あっ、チル灰を混ぜてくれてありがと。ちょっと疲れているみたいだから、フレッシュハーブティー飲んで休憩していいよ。休憩が終わったら、農園の外周のランニングね。」
「え~~っ、またランニング!!朝起きてから、農地外周4周して、土と灰混ぜて、それ混ぜたのを農園の各ポイントまでダッシュして、運んでたんだよ。オーナーの横暴はんた~~~い!!いくらハーブティーで疲れがとれるからって、身体を酷使しすぎだよ。」
「そうか、休憩してのランニングは嫌なのか。じゃ~しょうがないな。僕と一緒に。荷車しょっ引いて、薬儒ノ森まで行ってくるか。」
「あ~、う~~、ん~~~。それは、今は遠慮しとくね。あっ、私休憩してくる。リュウ兄ちゃん気を付けてね。お土産宜しく~~~」
と捨て台詞を吐いて、お家の中にダッシュで逃げて行ってしまった。
なんだ、まだまだチルは元気じゃないか。
は~僕も嫌だけど、時間がないし、さっさと行って戻ってくるか。魔猪の肉を食べれば、チルも、ウェルザさんも、モニカちゃんも喜んでくれるし、それに、魔力がアップするはずだから、今以上に現在の仕事や戦闘が楽になってくれるはずだしな。
よ~し気合い入れていくぞ。
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リュウを地球に一刻も早く愛ちゃんのとこへ戻すために皆さんのパワーをお貸しください。




