【雇用№014】雇われ勇者 魔族襲来 再び
おはようございます。本日までまさか私の初投稿の作品に対し、読者がついているとは思わず。
投稿を途中途中で行い、読みづらかったかと思います。
もしよろしければ、評価をして頂けると作品の続編を書く気力がわいてきますので何卒応援の程宜しくお願い致します。
しばらくは、1日1投稿ペースで投稿しようと思っています。
インプはまだ見る事は出来るが、デーモンだとかなり醜悪だな。僕は遠距離タイプなので、防具もないし接近戦の技術もないのでご遠慮願いたいな。でも、許してくれそうにないな。
後ろには傷ついた母と子もいる。僕を狙って攻撃するなら恰好の的だ。魔法に関しては、あくまでマジックプログラミングで作成したものなので、規定時間、規定量、規定サイズ等の様々な制約があり、本場の魔法使いの人のように状況に応じた調整ができない。
遠隔での攻撃なら、ユーザーインターフェースを通じて、外部入力で調整は可能なのだが、今回はユーザーインターフェースをちまちまと触っている暇はない。手持ちで使える無詠唱の呪文と、ユーザーインターフェースをに登録してある、コマンドキーで放つしかない。
『疾風』の呪文で移動速度自体は上昇しているが、思考能力や動態視力が上昇しているわけでもないので、やはり接近戦は回避したいな~~。
ひとまずは、庇護対象をなんとかしよう。
『我を守る盾よ。アースシールド』*3連発。
|○|
|-| ○:庇護対象 |:土壁
これで母子の周囲3方に土壁は出来た。これでデーモンだけに集中できるぞ。 おっと、呪文詠唱している間に空中旋回しながら、爪で襲ってきやがった。
相手を倒そうとしてはダメだ。僕は止まっている相手なら、倒すための攻撃は出来る。相手は空中を旋回している。軌道予測が難しい魔物相手に、一撃で倒すような攻撃は出来ない。
魔法での攻撃は、対象設定と詠唱時間があるのでやっぱり厳しい。となると、長刀での回避行動か。右足を前に出し、正中の前で、長刀を構えた。相手が線で飛び込んできた。点での攻撃は不可能、線に対して線で当てる。
長刀を右回転させ、相手を払う。刃先はあたらなかったが、柄の部分を当てることに成功する。デーモンは胴体にあたったため、体勢を崩しながら、上空へ飛んでいく。
ふ~、ひとまず危機は一旦回避した。逃げるだけなら、僕もアースシールドで防御して応援くるまでやりたい。でも、インプとは違って、スピードも耐久力も攻撃に関しても上だ。前回の襲撃では人死にはなかったけど、今回はそうはならないかもしれない。
勇者と名乗って、人類を守るみたいなテンプレ勇者とは、僕は違う。女神に勝手に雇われただけの『雇われ勇者』だ。でも、だからと言って、目の前で人がなくなるのを無責任に見ていられるほど強くはない。 ここでもうちょっとだけ勇気を振り絞ってなんとか撃退するんだ。今なら空中をまた旋回しだしている。呪文を唱えている暇はある。
対象をデーモンに設定、属性は火、形状は光線の『ヒートショット』をお見舞いしてやる。指先からでた熱線がデーモンにあたるかと思いきや、何かが来ると思ったのか、経路を少し変え回避してきた。
「避けてきたか、でもそんなの僕には関係ないね」
熱線の出ている指先をデーモンの方に少しずらす。熱線でのデーモンへの貫通はなかったが、2枚あるうちの片方の翼に当てることはできた。
『ジューッツ』
少しだけ羽根を焼き切ることができた。デーモンの速度が落ち、飛行がふらふらと定まらなくなってきた。そして、また、体勢を立て直すためにフラフラと上昇していく。インプとは違い、魔法にも耐性があるのか?インプなら多分この熱線でも切り裂くことは出来るのに。
また、空中旋回しだした。どういうことだ?ふらついて、もう僕に攻撃しても当たらない気がするのに。あっ、別の場所に目を向けて飛び去って行こうとしている。
「まずい。手負いでも一般人だと非常にまずい。ここでなんとか仕留めないと。あと地味に他のデーモンがこっちに向かってきている。1対1でも厳しいのに。手負いとピンピンしてるやつの2面での戦闘はまずい。ここで仕留める」
『ヒートショック』
熱線がデーモンの飛行先を進んでいくが、ふら付き乍らもデーモンはそれを避ける。 指先を動かし、同じようにしてあてる。今度は反対側の羽にあてた。
これで飛行は出来まい。デーモンはくるくると回転しながら、地面に落下して激突する。
『バっちゃ~~ん』
墜落した衝撃で、立上がりこそはしないが、死んでもいない。
「ここで確実にとどめをさす!!」
しかし、次のデーモンがこちらを発見し、爪を前に出しながら、一直線で飛行して向かってきた。
「ちっ、もうちょっとのとこっだったのに、次がもう来たよ」
さっきとは違い、まだ少し時間の余裕はある。熱線だと、あのスピードでは、仮に当てたとしても、こっちにぶつかって来て危険だ。魔法を詠唱・発動しながらの回避行動は、1回に2手同時にするようなものなのだ。慣れていない僕には、そんな高度なことは出来ない。
かと言って、長刀での旋回での回避は、あのスピードでの突進では、当てる自信はない。なら、あのスピードでの突進を利用してやる。もう、少し相手が回避出来ないくらいのタイミングで……
ここだ。
『アースシールド』
高さ2mの土壁が、僕とデーモンの間に突如出現する。相手がそれを視認し、回避しようとするも、スピードが速すぎて間に合わない。
土壁に爪が当たり激突する。
『ガッ、ガシンっ、バタン』
爪が土壁に刺さり、突進のスピードでは腕にかかりあらん方向に曲がった。それでは吸収出来なかった衝撃で、デーモンの体は頭を下にして、土壁に叩き付けられる。身体が壁に叩きつきられた衝撃で、壁に刺さっていた爪が外れ、地面に落ちた。衝撃でピクピクとしている。
「ふぅ~、上手くいってよかった。さて、次の増援が来ないうちに今度こそ止めを刺す」
長刀を上段に構え、横たわっているデーモンの首を目がけて、振り下ろす。
『バスッ』
魔猪やインプみたいに切断できるかと思えばできなかった。切れるは切れるが切断まではいかない、首半ば、骨のあたりで止まってしまった。精霊樹の長刀でも、多少効果はあるけど、魔族の格が上がると、効果が薄くなっているな。
切断はできなかったが、デーモンは絶命していた。ひとまずは考えるのは後だ。さっきの手負いを『疾風』を使い、傍に行って長刀で止めをさした。
「これでようやく2匹目か。」
戦闘に集中していたため、先ほどまでは聞こえなかった周囲の音が聞こえてきた。
「い痛いよ~誰か助けて、死んじゃうよ~」
と女の子の声。
「あっちにデーモンが2匹現れた。戦えるやつは、宿屋の方に来い」
と中年の男性の声が。
「だ誰か~ポーションを持っていないか、嫁が、嫁がインプにやられて、血がでてるんだ。早くしないと」
と、ふっくらした男性の声が。
どっどうする?どうしたらいい?誰を助ければいいの?デーモンやインプを倒した方がいいのか?わからん。前から思ってきたけど、突発的に起こるイレギュラーな事態は嫌いだ。 優先事項が全部高すぎて、何から手をつけていいのかわからなくなる。
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