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吸血姫リリア

第二章開幕です!!

ブックマークと★★★★★で応援よろしくお願いします!


「こちらの部屋にリリア様はいらっしゃいます」

「ありがとうございます。助かりました」


 メイドに案内されること十数分。

 二人はリリアがいる部屋に問題なく到着した。

 この扉を開ければ、リリアに会うことができる。


 リリアに会うのは数か月ぶり。

 そう考えると、ティアラと同じように少しだけ緊張している自分がいた。


「レイン、こんな大きな館見たことないぞ……!」

「俺も一回だけ来たことはあるけど、やっぱり慣れないな」


「……我の巣と互角というところだな」

「負けてないか……?」

「うるさいのだ!」


 ティアラに肘でつつかれながら、レインは扉を開けるために一歩踏み出す。

 ふぅ――と一息。

 あまり待たせるわけにもいかないため、レインは遂に手をかけた。


「――あ、レインさん! お久しぶりでございます! 会えて嬉しいです!」

「あ、あぁ……久しぶり」


 レインを見るや否や、リリアは椅子から反射的に立ち上がる。

 そして、親に駆け寄る子どものように近付いてきた。


「なかなか会う機会がないものですから、お元気かどうかずっと心配しておりました! 本日はどのような御用ですか? レインさんが自ら私の館に来るのは初めてなので、とても気になっているのですが――」

「と、とりあえず落ち着いてくれ」


 レインは饒舌に喋るリリアを落ち着かせる。

 リリアと話す時はいつもこうだ。

 あまり聞き手に回ると永遠に一人で喋り続けてしまうため、こうしてレインが話を遮る必要があった。


 自分の訪問を喜んでくれているのは嬉しいが、このままでは話が一向に進まない。


「……レイン、この娘が吸血姫リリアか?」

「そうだぞ。どうかしたのか?」

「いや……我のイメージとだいぶ違っておったのでな」


 そんなリリアを見て、ティアラは驚きを隠せないような反応をしている。

 初対面だからイメージが違うのは仕方ないのだろうが、それにしても自分の予想とかけ離れていたらしい。


 竜姫と吸血姫。

 どちらも高貴な存在であるが、お互いに性格が全く違う。

 どちらも良く知っているレインは、ちょっとだけその違いを面白く感じていた。


「レインさん。こちらの御方はどなたでしょう?」

「俺の知り合いだよ。ティアラって言うんだ」


「いかにも、我が竜姫ティアラだ。覚えておけ」

「え!? まさかあのティアラさんですか!? お名前は何回も聞いたことがあります! まさかこんなタイミングでお会いすることになるなんて……!」


 リリアは口を押さえて大きなリアクションを見せる。

 ティアラがリリアのことを知っていたように、リリアもティアラのことを知っていたようだ。

 どちらも人間界にまで名が知れ渡っている有名人。


 知らず知らずのうちに、お互いを意識していたのであろう。


「私はリリアと申します!」

「とっくのとうに知っておる」

「それなら、もうこれでお友達ですね!」

「う、うむ? そういうものなのか?」


「まあまあ二人とも」


 と、レインは話を戻す。


「リリア。今日は頼みがあってここに来たんだけど――」

「そうなんですか? 私にできることなら何でもいたしますよ」


 その頼もしい一言に促されるまま。

 レインは今までのことを話し始めるのだった。



ここまでお読みいただきありがとうございます!

第二章、吸血姫編の始まりです!

これからの展開もお楽しみに!


少しでも面白いと思ったら、

ブックマーク&下側の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして頂けると本当にありがたいです…!


皆様の応援が励みになります!

何卒、よろしくお願いします!!


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