第1話 転生
こんにちは!
初めての方は初めまして!
テケリ・リと申します。
この度は私の新作を読みに来て下さり、ありがとうございます。
サクサク読める弛めな物語となっておりますので、是非お楽しみくださいませ!
「――ギャアッ! ホギャアッ! ホギャアッ!」
うるっさいなー。
耳に飛び込んでくる声で意識が覚醒する。
瞼は重く、まだ目を開けられない。
「おお! 産まれ…………アーナ!!」
「元……女の子です……!」
「女の子…………無事に……まれ……かった……良く……ったな、ジョアー……!!」
「…………りが……うアナタ。ほら、……の子よ。抱い……げて……」
いやいや、アンタらおかしくない?
どうしてヒトが寝てる傍でそんな騒いでんの!?
安眠妨害なんですけど!?
赤ちゃんもずっと泣いてて正直煩いって!!
意識が段々と鮮明になってくる。
と同時に、身体全体で何かに抱えられたような、抱かれる感覚と、浮遊感を感じる。
な、なんだあ!?
「ほぎゃあああっ!?」
うるさっ!?
ちょ! 兎に角、赤ちゃん泣き止まさせてよ!
「ほ〜ら、パパだぞ〜♪ はじめまちて〜♪ おお、泣き止んだぞっ!」
先程よりも声が鮮明に聴こえてくる。
……っていうか、近くない?
まるで、顔を覗き込まれて声を掛けられているような……?
恐る恐る、重い瞼を開く。
眩しいな。
目に映るのは、ボヤけた輪郭の、男の顔?
視界が、やけに揺れている。
……というか、身体に感じた浮遊感も、抱擁感も継続中だし、揺らされている感覚もある。
そしてその揺れが、視界の揺れと一致しているような……
「おお! 眼はママにそっくりなエメラルドグリーンだな! これは将来、美人になるぞぉ〜っ!」
……これは、まさかそういうことなのか?
思うように動かない身体に鞭打って、右手をそろりと顔の前に動かす。
目の前の男の顔に比べれば、ひどく小さな手。
指も短く、プニっとしていて丸みを帯びている。
念の為、手を閉じて、開いてみる。
うん、動くね。
………………
「ほ、ほんぎゃあああああああっ!!?(あ、赤ちゃんになっとるううう!!?)」
新作でございます!
今作の主人公は、奴隷商の娘マリアとして転生した日本人男性です。
彼のドタバタ奴隷商ライフ、是非お楽しみくださいませ。
先に連載中の
【ダンジョンだからって戦わなきゃいけない決まりはないと思う】
https://ncode.syosetu.com/n5126gl/
も、どうぞよろしくお願いします!
m(*_ _)m