第4章 晴海埠頭
有森は山本と一緒に覆面パトカーのT17#カリーナに無線が鳴った!。
ピピピピピピピーッ。
「はい、警視402です。」
「誘拐事件だ、現場は秋元家に向かってくれ。」
「了解。」
と、有森は赤ランプを乗せサイレンを鳴らし現場へ向かった。
ファンファンファンファンファン
T17#カリーナは転回し、スピン、急発進した。
現場には、すでに特殊捜査班も到着していた。
「じゃあ、裕一君が友達と遊んでいる時に男に連れ去られたんだね。」
「はい、今日は5時に塾だから早く帰ってきてッて行ったんだけど、塾の方はまだ来てないって。」
「なるほど、その男に車で連れ去られたんですね。」
「はい、裕一を早く裕一を見つけて下さい。」
「今、警察の方も捜索していますから。」
「では、かかって来たら出て下さい。」
ジリリリーッ
と、電話がかかった。
「もしもし。」
「お前の子供は預かった、命が欲しければ1千万円を用意しろ。」
「裕一を、裕一を返してください。」
「いいか、1千万だぞ、警察にしゃべったら、殺すからな。」
「裕一の声を着せせて下さい。」
と、子供の声に変わった。
「ママ、助けてー、早く来て―。」
「裕一、裕一。」
「いいか、1千万円用意したら、取引を行う、場所は晴海埠頭で行う、いいな。」
「逆探は。」
「だめでした。」
「そうか。」
その後、秋元は旅行バックに5千万円を用意しE90型スプリンターに乗り晴海埠頭へ向かった。2台の覆面パトカーの T17#カリーナとX70マークⅡは後を付けた。
「今、秋元が出発しました。」
「くれぐれも、犯人に気づかれないように。」
「了解。」
埠頭に到着した秋元のE90型スプリンターは停車し、埠頭の倉庫前に向かった。
特殊班の須藤警部は、次のように指示した。
「犯人に気づかれるな、子供の命が第一だ。」
「警部現れました、白のオースターです。」
「よしっ、張り込みを続けろ。」
「わかりました。」
秋元は、オースターの横で1人の男に会った。
「約束通り、1千万持ってきました。」
「そうか。」
「裕一は、裕一はどこなの。」
男はバックを奪い、オースターは走り去った。
「裕一は、裕一はどこなの。」
特殊班の刑事は、連絡した。
「こちら有森、犯人は逃走しました。」
有森は山本と覆面パトカーのカリーナはサイレンを鳴らし、オースターを追った。