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感傷に浸り、
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遠くから声が聞こえる。何かを必死で叫んでいるような。
僕は水の中にいるらしかった。水の中? 体中が熱い、水の中? 体中が軋む、水の中? 違う、遠のく意識の中かも知れない。どうにかしないと、死にそうだ。
悲しませたくないから、死にたくないから、僕は覚束ない手で、混乱する頭で、根幹を引き抜いてしまった。
ガチャンという、何かが崩れたような音がして、僕は意識を失った。
―――そして、この世界は終わりました。
* * *
カチャカチャ、カチャ、カチャ、カチャ、カチャカチャ、カチャ、カチャ、カチャ。




