4話
遅くなってすみませんです……。
12年3月24日修正。
先生が替わったせいか、授業内容が良くなった。――そういえば、あの先生どうしてるかなあ。
牢屋に居るという事には変わりないだろうけどな……。
さてと、必修授業は受けたし帰りますか。――前言撤回。……依頼をしよう。
俺が帰ろうとした時に、凄まじい殺気を俺に当てている人物が居た。紗耶香だ。
――ここ特別学校だよな。なのに、他の人は殺気に気付いていないなんておかしいよな。
「今日は来るわよね?」と紗耶香が耳打ちしてくる。
「行くよ。依頼だしな」それに、"懐かしい感じ"がしたからな、と心の中で付け足した。
その言葉を聞いた紗耶香が、どこか嬉しそうな顔をする。
家に来いよ、と俺は紗耶香に言って学校から出た。
家に帰ると、既に紗耶香が家の中に入っていた。家の中に入ったのは、魔法で鍵を開けたのだろう。
紗耶香が不機嫌そうな顔をして、遅かったわねと言いながら斬られそうになった。――まあ、避けたが。
「行くわよ」と言いながら、虚空から刀を出して、空間を斬って次元の裂け目に進む。俺もその後についていく。
―――霧夜を右手で持って。
後ろから"人間では無い"殺気を認識した瞬間に、俺は跳んで空中で体勢を整えて、戦闘態勢に入った。
「人間にしてはやるね♪」人語を話すそれは、背中には漆黒の翼…まさしく悪魔だった。
「紗耶香。なぜこの世界に悪魔が居る?」俺は虚空から身体を守るコートを出してそれを着た。
「僕が、支配してるんだよ!」子供みたいな口調で嘲笑う悪魔。
「審判してやるよ。……お前の罪をな!」と俺は宣言して、力の抑制を全て解除する。
眼は金色、髪は紅蓮に変わり背中からは純白の翼が顕れる。
「刀祢! その髪と眼の色はっ? それに背中の翼も!」
「力の抑制解除の影響だ。心配ない」
「面白いね、その力! 僕に見せてよ」
さすが、悪魔。自分の欲望ばかりに。俺は悪魔を見つめたまま霧夜の刀身を人差し指と中指を添えて先へとなぞる。
刀身から焔のように舞う光がでてきて、辺りを舞う。
「どのぐらいなのっ!?」
「お前の罪を教えて…くれっ!」一気に間を詰めて一閃する。が掠っただけ。
刀が掠った部分だけ、光に"変わる"。
悪魔は苦悶の表情を浮かべながらも、俺を睨んでいる。
「よくもおおお、やったなあ! 人間よ!」目の前にいたのに、居なくなっていた。
気配で何処に居るのかを探った。――後ろだ!
それと同時に"攻撃の気配"がしたので、後ろを向きながら刀を両手で持って前に出す。
黒いものが刀に当たりながら霧散していく。
「『審判の焔』――はああっ!」刀から焔を出して、一閃して悪魔にへと放つ。
審判の焔は人間にはきつい技だ。なんたって身体を包みこんで燃やすからな。
俺は唖然した。――悪魔は、それを片手で防いでみせたからだ。
「くっ、ならば……。『拘束の呪縛』」悪魔に拘束魔法を掛けた。少しは時間稼ぎになることを信じて。
「なんだあ。つまんない」と悪魔は言うと拘束の呪縛を力で無理やり解くと、消えた。
――まるで、玩具に興味を無くした子供のように。
悪魔が居なくなって、気が抜けた俺は意識を失った。
「もっと、僕を愉しませてよ」と嗤いながら悪魔は言うのだった。
受験モードONの宮原葉月です。
最近、グッと寒くなってきましたね。通学にはコートが欠かせません!
さて、今回は『悪魔と戦闘』がメインでしたがどうでしたでしょうか?