3話
皆、おはよう! 鬼藤 刀祢(きとう とうや)だよ!
最近、寝てばっかりだよな。そろそろ帰らないと、依頼者|《紗耶香》に怒られるな。
俺は決意を決めて母さんに言う。鋭い目つきで。
「母さん、俺、日本に戻るよ」
「そう……いいわ」
「ありがとう! …って、いいの?」俺は母さんが今、言ったことを信じられなかった。
だって、母さんだぜ?
「刀祢。失礼な事を考えないでちょうだい?」
そういえば母さんは、読心術を持ってるんだったけ。
「…じゃぁ、またね」
俺は、霧夜を抱きかかえ転移した。
数日ぶりに我が家に帰ってきた俺達はリビングで茶をすすってくつろいでいた。
「霧夜。依頼者のとこに行ってくる」
「刀祢も行くなら私も」と言って刀に戻った。
「ありがとな…」といってから霧夜を持って、刀身の部分を消した。
――とりあえず、学校に行こう。
時間を見ると徒歩では間に合わないので、瞬間移動を使った。
よし、座標ピッタリだな――自分のクラスの下駄箱の前にいるのだ。
クラスに入ると……居た。依頼主に近づいて挨拶をする。
「久しぶりだな」
「そうね。逃げたと思ってたけど…仕事だったのね」
「ああ。すまない。…深夜で良いか?」
「ええ」と了承は得た。
自分の机に座って、霧夜の柄の部分を左手に持ったまま寝た。
――そろそろ、時間だな。
俺は、静かに目を開けて周りの気配を読む。
母さんでは無いな。――母さんは、家に居る時しか気配を出してないから。
――授業中に、世界の不穏な動きを察知して俺は、身体を震わせた。
毎回、短くてすみません。
受験合格までこんな感じだと思います…。
合格したら『話』が長くなります。多分。