38 籠城戦(徳川家康)
38 籠城戦(徳川家康)
家康は万事滞りなく大坂城を四十万の兵力で包囲しながらも、
難攻不落の様相を呈する有様に幕府軍は苦戦を強いられていた。
流石は城攻めの達人、太閤殿下が築いた城だと、家康は吐き捨てた。
容易には落ちそうにないと家康は判断。だが、家康には布石を構築する事に長けている。
僅かな綻びから、大坂城を崩そうと策謀を巡らした。
幾重にもある堀を全て埋めて大坂城を完全に無力化しなければならない。
その為には豊臣方を脅して講和に持っていくのが定石。
家康は、最新の大筒を大坂城天守閣に狙いを定めて放った。
轟音と共に大筒から発射された砲弾は大坂城天守閣の一部を破壊することに成功した。
「これで豊臣方は震え上がるだろう。まずは講和に持っていくのが定石」
家康の想定通り、最新式の大砲の威力に怯えた豊臣方は家康が提示した講和を飲んだ。
その条件として、外堀を埋めると言う条件を付けたが、家康はドサクサに紛れて全ての堀を埋めた。
そして豊臣方が抱えている浪人衆を手放さない事に難癖を付け、再び四十万の兵力で包囲。
全ての堀を埋められた大坂城は圧倒的防衛機能を失い、難攻不落とは言い難いものだった。
「淀殿の間抜けが……儂の軍略を思い知ったか」
家康は淀殿を鼻で笑い、自らの軍略の恐ろしさを見せつけたことに大いに満足した。
一時は、家康の軍略に陰りが見えていたと揶揄されていたが、面目躍如である。




