どっち
僕の心
魚になりたい、僕はひたすらそう感じていた。
魚になったら、あの広い深い海に
ひたすら身を委ね沈む沈む、深く深く
僕は気づいたら夢に入っていた
魚になる夢、何かを追いかける
そして、悲しむ。何かがなんなのかは
分からないけど………大事な何かであることは
わかる。感じる。
胸の風船がパチンと割れた
スローモーションのように
パチンとはっきり音がした
彼女が死んだ?のか
彼女は大事な人で大切な人
彼女が死んだら、僕はどうしたらいい?
足掻き足掻き、泳ぎ泳ぐ
彼女の面影は1匹のグッピーのように
小さい。触れたらパチンと割れそうなくらい
割れるな割れるな、この手は
君を守るためにある。
時間よ、止まれーーー
彼女は振り向き一言放つ
「もう、あなたは私を抱けないわ」
僕は海深く沈む、消える消える
深く、濃い暗黒の様な青
深く深く。
彼女のこころ
どうしてどうして、何故か理由が
知りたいわ。何故なの何故なの
砂のように消えた彼
私はただただ、深い闇に
突き落とされた。何故なのか
何故なのか?
彼は何に苦しんで居たのか?
彼は湯船で自殺した。
数日後、夢に彼が現れて
私は彼に言ったの
もう、あなたは私を抱けないわ
と
いや、心では
私を抱く必要はないと
気持ちを軽くしたかったの………
彼の叫び
僕はどうして死んだのか?
死にたくなかった
涙は海に包み込まれ
明るい光の方に浮かび上がる
涙は報われ、僕は深い底に着く
死にたくなかった