表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
96/334

第2章 第63話 屍舞踏

「次の相手はあなた?」

「あぁ。英雄がいないのは残念だが、結構強そうな奴らばっかじゃねぇか」


  荒廃した世界の中、男の不気味な笑みだけが唯一生き生きとしていた。


「それはどうも。それにしても、どうして今になって姿を現したの?ずっとそこにいたよね?」

「あちゃ〜。そこまでバレてるなら正直に言ったほうがいいか。まぁ、実に単純な話さ」


  男は肩をすくめて少し困ったような表情で答えた。心達は常に警戒し、男の一挙手一投足に細心の注意を払い続けた。


「あまりにも天の上の戦い過ぎて見とれていた。それだけだ。それ以外は何も無い」

「そう。あなたも実力的にはあの二人に劣らないと思うけど?」

「そんなことはねぇよ。俺は暗殺者だ。本業は───」


  刹那、男は目の前から姿を消した。逃げた訳ではなく、殺すため。証拠を残すことなくかつ確実に殺す。それがこの男の力だ。


「みんな気をつけて!今からは微かな気配だけを探って!そうじゃないと一瞬で全滅する!」


  心は敢えて大声で叫んだ。理由は、それだけが現状この男に対抗できる手段だからだ。


「音も痛みもなく標的を抹殺すること。それは例え戦場でも変わりはしない」


  男のその一言が、地獄のサーカスへの招待状だった。かつて世界を絶望に陥れたサーカスが、今ここに顕現する。


「カール!後ろ!!」

「分かってる。はぁ!」


  金属同士がぶつかり合う音が鳴り響く。でも、その先に男はおらず、またぶつかったのは一瞬だけであまりの手応えの無さにカールは首をかしげている。


「ちぃ。逃した」

「まだまだ来てるよ!前も後ろも警戒して!気配は確実に動いてる!」


  心がどうして男の気配を追えるのか。それは、魔剣の共鳴によるものだった。つまり今、男も心もお互いの位置を把握しながら戦っている。それは男にとって、限りなくやりづらい状況だった。


「おい!なんでこいつは見えねぇんだ?!そんな魔法存在しねぇだろ!」

「魔神剣の能力だよ!あの男の使ってる短剣は第5魔神剣 隷属康明(クレイグレストリア)は、ただのステルス能力じゃなくて、亜空間転移能力もあるの!」


  男は昔はただの腕利きの暗殺者だった。だが、偶然手に入れた魔神剣の能力によって、「死の演出家」と呼ばれるまでになった。だからこそ、彼の戦いや暗殺はこう呼ばれている。



屍舞踏(デスパレード)』と───






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ