表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
89/334

第2章 第56話 彗星剣

「いきなり強敵……けど、あなたとは前々からやり合いたいとは思っていたのですよ」


  私は、目の前の相手をじっと見据えたまま言った。私が英雄になるまでは世界一の剣豪とまで呼ばれていた人間が、今目の前にいる。


「へぇ。俺を知ってるのか?」

「もちろん。『彗星剣(すいせいけん)』という二つ名を聞いたことのない者はここにはいません」


  いや、多分心辺りは聞いた事ないだろうけど……あながち嘘じゃないから大丈夫大丈夫。


「天下の英雄殿から直々にそんなことを言われるなんて、夢にも思わなかったぜ。くっそ〜。さっきの1発で仕留めたかったのにな……仕方ねぇ。全員でかかって来な。まとめて相手してやるよ」


  挑発…?…いやさすがにそんなことは無い?でもさすがにこの誘いに乗る訳にはいか──


「よし!そうと決めれば戦闘開始よ!」

「お?来るのか?言っとくが、俺は強いぞ」


  ちょ、ちょっと心!?何勝手に始めようと……あーもう!やるしかないのか。

  けど、対峙してるだけでひしひしと伝わってくる。強いなんて次元じゃないこと。彼は、一時期終末戦争のフロントランナーとして戦っていた。経験値も群を抜いて高い。


「さて、誰から調理してやろうか?」

(めぐ)れ流星よ。その力我に授けたまえ!」


  私は相手の無駄話が終わるタイミングで魔法を唱えた。タイミングとしては100点。だと思いたい……


「よし!英雄さんの負ける様をみんな目に焼き付けておけよ。さぁ、お前ら仕事だ。出てこい、鳳凰フェニックス!」

「終焉の剣ノーバルニヤ=クタハーラン」


  お互いがお互いの最高の武器のひとつを取り出した。

  そして、これからの戦いを『死闘』と呼ばずして何を死闘と呼ぼうか。

  そして、全てが終わった時、私達は何を得ることが出来るのだろうか。多分、何も得られないんだろうな……







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ