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戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
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第2章 第40話 最期の祈り(前編)

  かつて、世界はひとつの大陸だった。


  そこに生命は存在しておらず、魔力だけが無駄存在していた。そのせいか、地殻変動のさなか、魔力による特殊干渉によって地中に生成されたもの。それが今ダンジョンと呼ばれているものだ。


  生命が誕生し、地上を大型生物が支配していた時代。その時にいくらかの生物がダンジョンに迷い込み、そこを住処にした。


  俗に言うモンスターの起源はそこにあるとされる。豚、トカゲ、その他多くの生物がダンジョンに住み着き、特殊な魔力のせいで突然変異した。オークも、ゴブリンも、リザードマンも、オーガも……全てはダンジョンが作り出した魔法生物だ。


  前置きが長くなったが、これは知っておいて欲しい歴史の鱗片だからな。仕方ないことじゃ。


  そんな中、大きな災害が起きた。そのせいで地上の生物は皆死に、ダンジョンないの生物だけ生き残った。もちろん、その中には猿もいた。猿は、数匹でダンジョンの中に身を隠し、じっと災害の終わりを待った。


  そして、その猿達は魔力を体内に溜め込んでしまったまま外に出た。猿たちの体に変化はなかった。まだ、その時はな。だが、体内の魔力は少しずつ猿達に変化をもたらした。


 ここからの話はもう知っておろう。ここまでは雑学じゃ。これからが本題だな。


  ダンジョンは全てで12ある。ここも含めてな。そして、その全てのダンジョンが魔法生物を生み出しておる。そして、それぞれのダンジョンは生み出した魔法生物の名前が付けられておるのだろう?


  第1ダンジョンはオーク。第2ダンジョンはオーガ。第3ダンジョンはトロール…といった感じに。流石にその後に「〜〜のダンジョン」は入れるだろうけどな。それはもういい。さぁ、ここが何のダンジョンか分かるか?


  何を悩む必要がある。言っただろう?ずっとここにおると。じゃあ、もうわかるな……


  そう、ここは人のダンジョンじゃ。猿達が迷い込み、そして変化が始まる前に捨てた場所。だが、1匹だけ置いていかれたものがいた。それがワシじゃ。


  そんなつらそうな顔をするな。別に、もう気にしておらん。それに、これは笑い話程度に受け取ってくれたらいい。じゃが、ここから先は真剣な話じゃ。なかなか伝える手段がなかったのでな。頼むぞ。2人の若人(わこうど)よ。


  そうじゃな……今となっては、もう昔のことだが……主ら、戦争は経験しておるだろ。先の終末戦争じゃ。


  まぁ、そう構えるな。生憎と地下の隠居生活に飽きてきたのでな。少し地上を霊体で散歩しておったのじゃ。が、今の世界を見た時、恐怖した。見たことの無い建物。汚されていく空気。破壊の限りを尽くされ、見るも無残な姿となったダンジョン……今や、ここ以外全て崩壊しておる。


  魔法とかいうものまで扱うほどに人は進化していた。それは同種としては嬉しかった。けど、それを争いのために扱っていたことが許せなかった。


  見た目は違っても同じ種族じゃ。住む場所が違えども種族は変わらん。なのに…それなのに!進化の証を振りかざし、同種同士で無駄な争いばかり起こし!私利私欲の限り略奪、殺戮(さつりく)を繰り返し!自らの住む場所を壊す!こんなこと、本来あってはならんのだ!


  それなのに!殺し合いを辞めない!争いを辞めない!たった一つの命を守らない!正義?そんなものそこら辺の犬にでも食わせておけ!国のため?王のため?その結果何が生まれた!怒りと!憎しみと!絶望と!痛みと!苦しみと!傷だけだ!それで幸せになんてなれると本気で思っているのか!






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