表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
60/334

第2章 第27話 冥断鎌

「良かったのか?いきなりあんな大技使って」


  荒野を歩いていると、不意に龍護がそんなことを聞いてきた。乖離呪文はそこまで大技じゃないんだけどな〜。


「乖離呪文のこと?そんなに魔力使わないよ?」

「いや、そうじゃなくてさ。それって莉音の1種の必殺技じゃなかった?」


  確かに、乖離呪文は“どんな言葉を連ねても”発動させられる点で言えば確かに大技と言える。けど、それは別の捉え方としては、安定していないということ。だからこそ、動きながらの詠唱には向かない。


「そうだけど。でもさ、今から戦う相手に使えると思う?白夜連盟はなかなか手強いよ」

「まぁな。あ、やっとわかったわ。お前相変わらず性格悪いのな」

「いやいや。さすがにシェリーには負けるって」

「ちょっとぉ?聞き捨てならないんだけど?誰が腹黒くそババァだってぇ??」

「いやそこまでは言ってない」


  なんだかんだでワイワイ話しながら進んでいると、今にも散りそうな葉っぱを1枚付けた木を見つけた。私は、何故かその木が私を呼んでいるような気がして、少し気になった。


「あれ?どうしたの莉音。ぼーっとしちゃって」

「え?あ、ごめんね。なんでもないよ」


  そんなやり取りを挟みつつやたら静かな場所を歩く。どこまで行っても景色が変わらず、どれだけ歩いたのかわからなくなってきた。


「なぁ、俺たち結構歩いてるよな?」

「そうねぇ〜。でも、敵が攻めてくる気配がしないのよねぇ」


  あれ?おかしい。さっきもこんな感じの場所を通った。多分、その前も……でも、こんな場所なら同じ場所ぐらいあるか


「そうだね。体力を削りに来て……る……?」

「ん?どうしたの?」

「ごめん……私達、歩いてなかったかもしれない」

「はぁ!?それってどういう意味だよ!」

「わかんない!でも、そういうことなの!」


  私は叫ぶようにそう言った。“ずっと”横にある1枚だけの葉を付けた木が、その証拠だった。


「じゃあ……いったい?」

「多分、幻覚の類。でも、どうして?いつ?」

「その答えが知りてぇか?」


  半ばパニックになりながら必死に考えをめぐらせていると、どこからともなくそんな声が聞こえてきた。


「その答えはこの、お・れ・さ・ま・だ!!」

「え?……くっ!」


  敵?!どこから?いや、今はどうでもいい。それより、想像以上に面倒なことになった。せめて……せめて右腕が使えたら!


「あり?完全に不意を着いたと思ったんだが……流石は青薔薇と言ったところか」

「……よりにもよって次は君ですか……」

「そうだぜ!運が悪いな〜嬢さんら。夢の仇、きっちり取らせてもらおうじゃねぇか」


  鎌を前に突き出しながら、どこかチンピラ感ある口調でそう言ってきた。多分、白夜同盟の中ではトップクラスにめんどくさいやつ。もちろん性格が。重要なことだからもう1回言おう。めんどくさいの。性格が!


「はぁ……夢幻想造剣(アークルギア)第12の剣……風迅(ふうじん)

「俺達も援護するぜ!」

「ふふっ。『不可侵の剣舞』シェリー・レビット、推して参りますわ」


  さて、どんなふうに絶望を味あわせてあげようかな。そうだな……こういう輩は完膚無きまでに潰すのがちょうどいいかな。


「さぁ!行くぜ!世界を断て冥断鎌(ブルームシァイズ)よ!!」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ