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戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
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第2章 第21話 深いところ

「……もう、いいよ…最初からわかってたこと、だし」


  気まずい雰囲気が空気を支配し始めた時、苺ちゃんがそう言った。私はどんなに記憶を探っても見つからないものを、必死に探した。苺ちゃんの言っている「昔」がいつなのか、それを探るため。


「う〜ん……俺が聞きたかったこととは少し違うな。なぁ莉音。どうしてカールに使った?別にリスクを負ってまで選ぶべき手段ではなかったと思うが?」

「それは……うん、そうだね。確かに、他の手段もあったよ。でも、私はそうすべきだと思ったの」


  この理由じゃ皆納得出来ないのは知ってる。あんなことになるとは思わなかったにしても、少なからずリスクがあることはわかる。でも、他の理由が思いつかない……どうしよう。


「あの時、カールはとても深いところにいたの……私も何回かしか潜ったことないけど…それに、時間が無かった。多分、焦ってたんだと思う。自覚はなかったけどね」

「深いところ?それは暴走的な意味でか?それとも、魔法使い的な意味で?」

「ちょっと龍護。質問しすぎよ。少しは莉音の気持ちになってみなさいよ。あんなことになって、気がついて間もないのに、そこまで質問攻めは可哀想よ」

「うん……さすがに、龍護は質問しすぎ…そろそろ、休ませてあげよう。魔力、かなり減ってるし」


  私が答えようとした時、シェリーと苺ちゃんが助けてくれた。まぁ、龍護の気持ちもわかるけどね……正直休みたい。


「うん、ありがとうね。そうさせてもらうよ。ただね、龍護……龍護の認識は間違ってるよ。私が言った深いところは、もっと深いよ」


  ただ、一つだけ修正したかった。カールがそこまで達することを予測していなかった訳では無い。けど、暴走を伴うとは予測してなかった……私も甘いな…


「よし!じゃあ張り切って休むぞー!!」

「お前は今回ほとんど何もしてねぇじゃねぇか!魔力満タンだろ!」

「いやいや。私はちゃんとやりましたよ〜?魔力は少しも減ってないけど」

「やっぱり何もしてないじゃねぇか!」


  少しして、心と龍護の夫婦漫才みたいなやり取りが行われ始めた。二人ともあまり話したことないはずなのに、ここまで息ぴったりなのはどうしてだろう。う〜ん……考えても仕方ないか。


「ねぇ、莉音」

「ん?どうしたの?」

「これは、私からの個人的な質問……いい?」

「いいよ〜。答えられないかもだけど」


  私はどんな質問が来るのか、軽く怯えながら待ったけど、それすらも杞憂になった。


「なんで莉音は全体的にちっちゃいままなの?」


  けど、その突拍子の無さに飲んでいたお茶を吹き出してしまったのは言うまでもない……






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