表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
43/334

第2章 第11話 呪文連結

「なぁ、ひとつ聞いていいか?」

「ん?どうしたの?」


  私たちがお茶を飲みながらゆったりしていると、いつの間にか目覚めたらしい龍護が私に話しかけてきた。


「どうして俺はここにいる?」

「どうしてって、そんなの決まってるでしょ?」

「いや、多分俺の質問とは違う答えが待ってそうだからもっと単刀直入に聞こう」


  ガシャガシャとうるさい音を立てながら、龍護は言う。


「どうして拘束監禁されてんの?」

「逃げそうだから。ちなみにしたのは私で〜す!」

「お前がしたのかよ!ずっと莉音がしてきたかと思ったわ!」

「はぁ?なんで私?」

「覚えてるかわかんねぇけど。前に1回お前に拘束監禁されたの!全く同じ感じで!」


  檻の中で訳の分からないことを喚く龍護なんて無視しちゃおう。それにしても、そんなことあったっけ?う〜ん……まぁいっか。


「うるさい。お茶、あげようと思った。でもあげない。うるさいから」

「いや、ごめん。ほんと、さーせん。なんでもするのでお茶ください。ほんと、喉乾いて死にそうなので」

「言質取った。いいよ。けど、言ったからには、ちゃんとしてよね」


  苺ちゃん、しれっとやったな〜。あの子、将来詐欺師とかになれるんじゃないかな?まぁ、できればなって欲しくないけど。


「とりあえず、それ飲んだら私からの質問に、全部答えて。分かった?」

「おう!お茶が飲めるならなんだって答えるぜ!んぐっんぐ」


  龍護は差し出されたお茶になんの躊躇いもなくがっついた。知らない人から渡された物は危ないからすぐに受け取っちゃダメって習わなかったのかな。小学生でも知ってることのはずだけど……


「ぷはー!蘇るぅ!」

「一応言うと、それ魔力飽和薬入り。そろそろ意識飛ぶよ」

「え?そん……」


  怖いな〜。さすがにそれはびっくりした。魔力飽和薬とか……死ぬ可能性あるじゃん。


「心、準備出来た」

「よ〜し!やっと私の出番!」


  え?何しようとしてるの?ちょっとま……え?魂抜き去って直接とかそんな物騒な感じじゃなければいいんだけど……


「それじゃあ行くよ!天変地異なる雷鳴よ!」


  あ、これダメなやつだ。その開始句の呪文ってひとつしかないじゃん!まさかとは思ったけどそれ使うの!?大丈夫!?龍護死んでしまわない!?


「今矛となりて!世界の中心を穿たんとし!」

「天地開闢なる龍轟(りゅうごう)よ」


  って、まさかの呪文連結(ロジカルコネクト)!?すごいね……でもあれ?呪文連結をした場合って…

 ってそんなことより!この呪文もしかして!


「今盾となりて。その矛を止めんとし」

「龍降誕せし輪廻の時!空の蒼きに身を委ねん!」


 

「「大呪文50番 精神操作(マインドコントロール)!」」



  あ、危ない……危うく失敗(ファンブル)する所だった……





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ