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戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
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第2章 第4話 2位なので

「さて、これからの作戦を考えようではないか!」


  生徒会室に着いてすぐに、心がよくわからないことを言い始めた。


「作戦……うん。いいと思う。3人いるし」

「いやいや、心?いくら生徒会室だからって、完璧な隠れ家じゃないんだよ?いつ襲われるかわからないし、誰かが聞き耳立ててる可能性も捨てきれない」

「え〜。だからって何の策を講ずらずに戦うのはあまりにも無謀じゃないかな?」


  むぅ……珍しくまともだ。心って意外とちゃんと考えてるんだな〜。まぁ、いつもでは無いだろうけど。


「私も、賛成。それに、上手く行けば、逆に奇襲…狙える」

「まぁ、ただ休んでいるだけよりはいいね。よし!乗った!」


  多分、私は笑っていると思う。それは苺ちゃんも、心も一緒。3人が3人とも、同じ場所を目指してる。


「さぁ!聞かれないように結界はろう!苺、お願いね」

「うん。結界魔法第24の門 霧輪廻(ミストサークル)


  結界魔法。それはその名の通り結界を作るもの。全てで35門あり、数字が上がるにつれて強力で強固な結界になっていく。使用者が極端に少ないことから一時期消えた魔法とされていた。

  その魔法を今、目の前の少女が当たり前のように使っている。私からしたら、奇跡としか思えない光景なのに。


「すごい……」


  気づいたら私は、そう呟いていた。それほどまでにその魔法は美しく、そして絶対的信頼をおけるものだって感じた。


「よ〜し!それじゃ!作戦を思いついた人からどんどん言っていこう!まずは私から!」


  心は少しテンション高めでそう言った。なんだろう……すごく嫌な予感が……


「とりあえず片っ端から拳で語ろう!」

「却下」

「い、苺ちゃん早いね」

「うん。脳筋すぎ。策無しと何も変わらない」


  まぉ確かにそうだけど。そうだけども!ちょっと言い過ぎじゃないかな?まぁ、相変わらずすぎて私も呆れたけども……


「え〜。じゃあそう言う苺は何かあるの?」

「ある。でも、あくまで可能性の域を、超えられない」


  多分、この3人の中では1番まともな作戦を出してくれそう。苺ちゃん、任せたよ!


「黒幕は、皆崎。だとしたら、頭を潰すのが一番楽。けど、この3人全員で戦うには、リスクが高すぎる」

「え?3人ならリスク低くなるんじゃないの?」

「違う。相手に悟られず、裏をかくには、それなりのリスクが生じるの。けど、今ここに私がいる。だからこその私」


  そう言って苺ちゃんが無い胸を張る。可愛いな〜……じゃなくて!苺ちゃんごいるから?どういうことだろう。


「ふふ…『(きり)(くる)()』の本領発揮って事ね!」

「そういうこと。莉音、心配しないで。期待は裏切らないよ。だって、こう見えて私────」


  じっと私を見据えている。その目の迷いは無く、ただ一つの成功だけを見ているような気がした。



「ここの2位なので」






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