表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦場に咲く赤き青薔薇  作者: 九十九疾風
第2章 白夜学園その②
111/334

第2章 第77話 出逢い、始まり

「ねぇ、シェリー」

「どうしたの?」


  孤児院の隅っこで話していた時、莉音は真剣な顔でシェリーに告げた。


「戦争って、どう思う?」

「せん…そう?って、何?」


  でも、シェリーはその言葉を知らなかった。そもそも、孤児院の外の世界を見た事がないシェリーにとって、何もかもが想像上の存在なのだ。莉音が話していることも、院長が話していることも……だからシェリーは、その先へと臆せず入っていったのかもしれない。


「そっか……じゃあさ、これから私と修行しない?実は他にもう1人いるんだけど」

「しゅぎょう?よく分からないけど、楽しそう……いいよ、やる」

「よし!じゃあ明日、孤児院を出てすぐのところにある木の下に集合!時間は昼頃くらいかな。じゃあよろしく!」

「うん!」


  これは、まだ始まりに過ぎなかった。後にクロノア団となる3人が初めて出逢い、共に腕を磨き合い競い合った日々の始まりであり、もう二度と普通に戻れなくなる道への第1歩だった。

  でも、幼き3人にはそれが分からなかった。いや、莉音だけは分かっていて踏み込んだのかもしれない。


「お!ちゃんと来てくれたね!」


  そして、運命の時がやってきた。シェリーが約束した場所に行くと、莉音だけがそこにいた。


「うん!それで、もう1人は?」

「寝坊……かな?もうそろそろ来るとは思うんだけど……」


  そんなことを話していると、慌ただしくこちらの方に走ってくる人が見えた。年齢的には2人と同じくらいだが、明らかに違うところがあった。


「ごめんごめん!待った?」

「ううん。今来たところだよ。さぁ、これで全員揃ったね」


  それは性別だった。シェリーは男子と話すのが初めてだったので、もう1人を見た瞬間に少し怖気付いてしまい莉音の背中に隠れた。


「まぁ、最初は自己紹介からってことで!まずは私から。私は莉音。よろしく」

「僕は龍護。よろしく」

「え……えっと…………シェリー……よろしく」

「さぁ!今日から少しずつ親交を深めつつ、頑張って行こー!」


  3人の苗字を持たない子供が木の下で手を交わす。お互いを仲間だと自分に認識させるために。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ