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お泊まり

「美味しい!どの料理も美味しい!」


僕はひたすら食べた きっとこんなご馳走は


今日が最初で最後だろう そう思ったからだ


すると僕の目から 自然に涙が零れ落ちていた


その涙に お姉さんが驚いて言った


「どうしたの?」「大丈夫?」


僕は涙を拭い 口の中の物を呑み込んで言った


「美味しいです ホントに有難う!」


そして一度止めた筈の涙が 再び零れ落ちた


「もう本当に大袈裟なんだから」




お姉さんは大袈裟だと言ったけど 僕にとって


それは決して大袈裟ではなかった 毎日が嫌で


辛く苦しかった だから倒れた時は このまま


目が覚めなくてもいいと そう思っていた




それが目を覚ますとフカフカのベッドの上で


そしてご飯もこんなご馳走が食べれるなんて


思いもしない事ばかりが 僕を待っていた


そんな事を考えていると お姉さんが言った


「施設に電話して来るから ご飯食べててね」


「施設に?どうして番号を知ってるの?」


すると鞄の横に付けてた タグを見せながら


「これに書いてたから 借りてきたわよ」


「い 何時の間に・・・」僕が驚いていると


「じゃあ電話してくるわね」


そう言いながら キッチンから出て行った



そして僕がご飯が食べ終わる頃 帰って来た


「今日は家に泊まる事になったからね」


「え? ここに泊まっていいの?」


「いいわよ」そう言ってニコッと笑った


「やった〜 テレビ観たらダメ?」


「いいわよ 隣の部屋にあるからどうぞ」


テレビをジックリと観れるのは 初めてだった


部屋に入りテレビの大きさに感動した


凄いや!僕は興奮しながら スイッチを入れた


そしてクッションはフカフカで 体が埋まって


しまいそうだった




大画面のテレビにフカフカのクッション!


更に満腹の僕はテレビを観ながら 目蓋が徐々


に閉じていったのでした



















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