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さようならも言えない

目を覚ますとフカフカのベッドの上だった


「あれ? ここは何処だろう?」


上半身を起こした僕は 部屋の広さに驚いた


そして 家具や置物 壁に掛けてる絵画


全て高級品だと 子供の僕でも一目で分った


感心していると 女の人が部屋に入ってきた






「目が覚めたのね」


「お姉さんが僕を?」


「あらやだ お姉さんだなんて フフフ」


「あ すいません 名前知らないから」


「いいの いいの」「私が偶然神社を通りかか


ったら 君が倒れてたの 放っとく訳にもいか


なくてね」


「有難うございます コロが心配してるかも


だから明日会いに行かなきゃ」


「あ あのね」「実はその仔犬を飼いたいって


人が現れて 連れて帰ったわよ」





「え! そ そうですか もうコロ居ないんだ」


「もう コロに会えないんだ・・・」


「さようならも 言えなかったな」


俯いていると僕の頭を撫でながら言った


「そう気を落とさないで」


「うん きっとコロも僕と居るより そっちの


方が幸せになれると思う」「だ だって僕には


給食のパンが精一杯だから」「何時かコロも


きっと飽きちゃうよ・ね」「毎日 パンばかり


じ・・ゃ」その後声には為らず 涙が零れた




お姉さんは何も言わず 僕を抱きしめてくれた


僕はお姉さんの胸の中で 泣いた


初めての友達を失った悲しみ でも心の中では


それが 何時かはくると分っていた


僕には 無理だと 何も出来ないし 守れない


それなのに 悲しみは 止まらなかった






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