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大事な話し

そしてこれからは 僕が恩返しをする番


母さんとお世話をしてくれた 海堂さんにも


だから僕が今出来る事を頑張るしかない


それが 勉強だと僕はそう思ったのだった





海堂さんの助けもあり 勉強に専念する事が


出来たお陰で 僕は医大に合格した


母さんも海堂さんも 喜んでくれたが これも


二人のお陰だと 僕は感謝した





一方母さんが 寝たきりになり三年目になろう


としていたが 病気が良くなる傾向は見られな


かった・・・が まだ救いだったのは 症状が


悪化も していない事だった




僕は母さんの症状を見ながら 必死になって


医学書を片っ端から 読んでいった


だけど 病名も原因も サッパリ分らなかった


お手上げか そう何度も思ったけど


ここで諦めたら終わりだ 自分に言い聞かせた





だが進展の無いまま 時は過ぎて行った


二年の時が過ぎて 二十歳になったある夜の事


僕は部屋で何時もの様に 医学書を読んでいた


すると海堂さんがノックして 扉を開けた




「こんな時間にどうしたんですか?」


「奥様から大事なお話が 坊ちゃんに」


こんな時間に何だろう?医学書を閉じると


「分りました 直ぐに行きます」


そう言って 部屋を出て歩き出した時


「坊ちゃん」背後から 僕を呼び止めた


「何ですか?海堂さん」


「あ いえ な 何でもありません」


その答えに僕は首を傾げて 歩き出した




そして母さんの部屋に着き 扉をノックした


「どうぞ」力無い声で返事が聞こえた


部屋に入り ベッドの側にある椅子に座った


「調子はどう?話があるって聞いたけど」


僕がそう言うと 大きく息を吸い 口を開いた


「ちょっと体を起こしてくれる?」


「え? 大丈夫なの?」


「大丈夫よ お願い」


そう言って 痩せた 左手を差し出した


僕は左手を掴み 母さんの上半身を起こした


すると 一息吐いて 話し始めたのでした
















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