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現実 × 2

「ど どんな人が乗ってんだろうな!」


駿は興奮冷めやらずと 言った感じだった


そしてドアが開いて 降りて来た人を見て僕達


は声を上げて驚いた





「おい!公太の母ちゃんじゃんか!」


「そ そうみたいだな」


車から降りて僕に気付くと 手を振りながら


「公太 迎えに来たわよ〜」と大声で叫んだ為


「いいな〜 すげ〜な」等とざわつきながら


皆の視線が僕に集中した そして唖然と立ち尽


くしてる僕の腕を掴んで駿が言った


「何ぼ〜っとしてるんだ 呼んでるぜ!」


そう言って 僕を引きずり歩き出した




「今日は!公太君の親友の駿です!」


おい おい 何時 親友になったんだ


「まぁ 公太と仲良くしてあげてね」


「はい! 勿論です!」


「そうだわ 駿君 家迄送ろうか?」


「ええ!いいんですか!」


「勿論よ」


「やった〜」そう言って駿は 車に乗り込んだ


「公太も早く乗ってね」


「は はい」僕はお姉さんの横に乗った




駿は車でもまだ 興奮しながら 喋っていた


「凄いなぁ〜 広いし椅子はフカフカだし!」


「駿君喉渇いてない?」


「渇いた〜けど 家迄直ぐだし我慢します」


「駿君その取っ手を 引っ張ってみて」


「? これですか?」取っ手を引っ張り驚いた


中に冷えたジュースが沢山入っていたからだ


「うわっ!すごっ!」


僕もそれを見て驚いた 車にジュースが・・・


「二人共好きなジュース 飲んでいいのよ」




僕達はそれぞれジュースを取って 飲んだ


「プハァ〜車にジュースがあるなんて〜」


駿は一気に飲み干し満足そうに 言った


僕も駿と同じ気持ちだった


「公太はいいよな 母ちゃん美人だし こんな


すげ〜車で お迎えなんて 羨ましすぎる!」


「いや 母ちゃんでは」そう言いかけた時


僕の言葉を遮る様にお姉さんが 言った


「まぁ! 美人だなんて 駿君は正直ね〜」


「いや だから」僕が再び口を開くと


「奥様 駿さんの家に着きました」


僕の声は また消しさられた・・・




車から降りてお姉さんにお礼を言うと


「公太〜また明日な〜」


駿はそう言って手を大きく振り 帰って行った


そしてお姉さんが僕の頭を撫でながら


「さあ 私達も行きましょうか」


運転手に言うと車は静かに走り出した


あの施設に戻るのか そう思うと憂鬱になった


僕もこのまま一緒に帰りたい 施設に戻るのは


嫌だ そんな事言える訳なかった


だって僕の家は 施設なんだから仕方ない


僕はそう自分に言い聞かせたのでした



















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