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私の幸せを食いつぶす第三公爵の甘い罠 重い愛から噴出する勘違い悪意による良かれと思ってやる方向音痴な献身が返って迷惑です 薔薇の香りの浪費家を普通の愛だけでお腹いっぱいになる生き物へ変えてみせます  作者: 友人の痴話喧嘩の話を聞いている時の私? 笑顔を隠すのに必死よ。だって、口角が『もっと聞かせて』って疼くから


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エルゼが仕掛けた「カシアン・レンタル」は、帝都の淑女たちの間に、ペスト以上の速度で熱狂を撒き散らした。


「ああ、見て! この憂いを含んだ眉間の皺! 閣下は今、何を想っていらっしゃるの?」

「このシャツの袖口、閣下が実際に袖を通されたものなんですって! 嗅いで……薔薇と、ほんの少しの『雑草』の香りがするわ!」


肖像画一枚を借りるために、伯爵家の負債を数ヶ月分賄えるほどの金貨が積み上がる。エルゼは日々、札束の山を数えながらも、心のどこかに拭い去れない「泥」のような感情を溜め込んでいた。


「奥様、本日もオークションは大盛況です。……ですが、カシアン様本人が『自分も会場で愛を説きたい』と仰っておりまして」


執事の報告に、エルゼは手元の羽根ペンを真っ二つに折った。


「ダメよ、あの劇薬バカを外に出したら、今度は帝都中の女が破産するわ。……でも」


エルゼはふと、地下室で雑草を慈しむカシアンの、短くなった銀髪を思い出した。

彼を商品として扱い、金を稼ぐ自分。

私を愛していると言いながら、私のすべてを破壊する彼。

私たちは、どちらがより深く、相手を「食いつぶして」いるのだろうか。

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