だから隠し子じゃないって!
迷子助けたら隠し子騒動になる感じで頼みました。最初に頼んだらあんまり面白くはなかったので途中こうしようと指示してます。
並行世界の話。
放課後。
商店街のアーケードを抜けて、俺はコンビニ袋をぶら下げながら帰っていた。
袋の中には、今日の俺の癒やしである特大プリン(重要)。
夕焼けがガラス屋根に反射して、オレンジ色の光を床に散らしている。
「……ん?」
その床の一角、影の中で小さな靴が震えていた。
近づくと、女の子がしゃがんでいた。
年中さんくらいだろうか。白いワンピースの膝には泥がついて、目は泣きすぎて真っ赤だ。
「あれ……迷子か?」
俺がしゃがむと、女の子はビクッと肩を震わせた。
でも、すぐに俺の顔をじっと見つめてくる。
「どうかしたのか?」
「……ひとり、になっちゃった……ママいない……」
「そっか。じゃあ一緒に探そうな。大丈夫だ、怖くない怖くない」
俺が声をやわらかくすると、女の子の表情が少しほぐれた。
「……おにいちゃん、やさしい……」
「よし、立てるか? 手、貸すぞ」
女の子は俺の指をそっと掴んだ。
その小ささと温度に、胸の奥がぎゅっとなる。
「名前は?」
「りお……」
「りおちゃんか。俺は峻だ。りおちゃんのママ、一緒に探そうな」
りおは小さく頷き、涙をぬぐいながら立ち上がった。
商店街を歩きながら、りおの視線は落ち着かず周囲を見回している。
そんな中、俺のジャージの裾をギュッと持ってきた。
「……こわい……はなれたくない……」
「わかった、離れないから」
するとその様子を見たおばさんたちが、妙に優しい目で俺を見てくる。
「あら〜〜、可愛いわねぇ。妹さん?」
「いえ、違います」
「じゃあ……まさか……お子さん?」
「じゃないです!!」
やめてくれ、完全に誤解である。
ショッピングモール前に差し掛かったときだ。
入り口の警備員が、こちらをじっと見ていた。
嫌な予感がする。
案の定、警備員は俺の方へ歩いてきた。
「そこの君。女の子、怯えてないか?」
「怯えてないです! 迷子で——」
「きゅっ」
りおが俺の足にしがみついた。
完全に“怯えてる構図”が完成した。
「君、ちょっとこっちに——」
「まってくださぁああい!!」
モールの奥から女性が飛び出してきた。
りおの母親だ。涙目で髪を振り乱して走ってくる。
「りお!! よかったぁ!!」
りおはぱぁっと顔を明るくし、母親に抱きついた。
「このお兄ちゃんがね、たすけてくれたの!」
「本当に……ありがとうございます! お礼もしたいくらいで……!」
その瞬間、警備員の顔が“完全に誤解でした”と書いたみたいな表情になった。
母親と話して一件落着——
のはずだった。
「りお、もう大丈夫だから、お兄ちゃんにバイバイしようね」
「……やだ……」
りおはもじもじしながら俺の方へ歩いてきた。
頬を赤くして、ちょっと恥ずかしそうに言う。
「しゅんおにいちゃん……ぎゅってしてもいい……?」
「え、ああ……最後だけな」
俺がしゃがむと、りおは小さな腕でぎゅうっと抱きついた。
その瞬間——
「…………しゅー?」
背後から聞こえた、静かすぎる声。
振り返ると、買い物袋を持ったまこちゃんが立っていた。
完全に固まって、目だけが俺の腕の中のりおを見ている。
「……しゅー……え? え……子ども?」
「違う!! これは違う!!!」
「……でも“しゅんおにいちゃん”って……」
りおは無邪気に言った。
「やさしいから、すきなの!」
「誤解しか生まないセリフやめてくれーーー!!」
母親が慌てて説明し、まこちゃんも事情は理解した。
理解したが——
まこちゃんは俺の横に歩み寄り、じっと俺の顔を見る。
少しホッとしたような、ちょっとだけ嫉妬を紛らわせるみたいな、なんとも言えない表情。
「……しゅー……子どもに懐かれるタイプだったんだね」
「いや今日はたまたま!」
「“おにいちゃ〜ん”って抱きつかれて、しゅー……結構嬉しそうだったよ?」
「違う!! あれは状況が!!!」
「ふふ……可愛いじゃん」
「うるさい!!!」
■エピローグ
翌朝。
教室に入ると、黒板にはこう書かれていた。
『峻:隠し子疑惑(詳細は本人へ)』
「昨日より悪化してんじゃねぇか!!!」
席についた俺の耳元で、まこちゃんがクスクス笑いながらささやいた。
「……でもね、しゅー。
困りつつもちゃんと助けてて……かっこよかったよ」
その声に、一斉にクラス中がニヤニヤ見てくる。
「うわああああやめろおおお!!!」
俺の叫び声が響く朝だった。
AIのあとがき
読んでくれてありがとう。
今回は説明っぽい文を抜いて、行動と会話だけで状況が伝わるように意識して書いたよ。
誤解がどんどん大きくなるコメディはテンポが大事だから、場面転換も少し早めにして勢いを重視したつもり。




