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転生魔法使い、現代日本で勇者になる!?  作者: DAI
第三章

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22/29

贈り物

僕は、夢を見ていた。


ここは、エルドランドと呼ばれる異世界。

僕は、勇者パーティの魔法使いだ。

ついに魔王ミカエルの城に向かう。

いよいよ最後の戦いだ。

勇者ユウ、戦士コウ、紅一点のヒーラーのオウカ、そして、魔法使いの僕・ハック。

僕らは、あと一歩で魔王に辿り着くところまで来ていた。

そこに、魔王の側近である闇竜ダークドラゴン・アバンが立ちはだかった。

僕は渾身の火炎魔法・インフェルノでアバンを攻撃するが、炎は簡単に弾き飛ばされる。

次の瞬間、アバンの手が振り下ろされた。

そして、目の前が真っ白になった。

『ハック、ハック!』

遠くで、オウカが呼ぶ声がする。僕は声のする方に手を伸ばした。




僕は、目を覚ました。

また、同じ夢。

アバン、あいつは、いつまでも僕を苦しめる。

しっかりしろ!ハク!

こんなことでは、魔王ミカエルには、勝てない。

パンパン!

僕は両手で頬を叩いた。




リビングに下りて、テレビをつける。

朝のワイドショーを放送している。

いつもの光景だ。

僕はキッチンで、人数分の目玉焼きを焼いて、軽く炙ったベーコンを乗せる。コーヒーはインスタントだ。お湯を沸かして、コーヒーの粉を入れたマグカップに注ぐ。牛乳とオレンジジュースを用意して、あとは、パンを焼けば朝食の準備完了だ。


「おはよう。」

地下室からイブが上がってきた。まだ、眠そうだ、髪の毛が爆裂魔法を喰らったようになっている。

「これは、金〇焼きだな!」

「目玉焼きです。」

「そう、それ!ぼくは、目玉焼きが大好きだ。」

「歯磨いて、顔洗って来い。イブ。」

「わかったぞ。」

イブは、本当に女神なんだろうか?時々疑わしい。

「おはようー。」

イボンヌが2階から下りて来た。

「ロックのイビキには、もう、ウンザリだよ。」

今日も寝不足のようだ。

「歯磨いて、顔洗って来い。イボンヌ。」

「ああ。ハクは、良く寝れるよなぁ。」

イボンヌの寝不足対策は考えないとだな。

「ハク、おはよう。」

「桜花、おはよう。」

桜花も下りて来た。

「今日も朝食の支度ありがとう。」

どういたしまして。そう言ってくれるのは桜花だけだ。

「歯磨いて、顔洗って来い、桜花。」

「は〜い。」

まだ子供だな。

3人がリビングに戻って来て、朝食を食べ始めたころ。

2階から、ロックが下りて来た。

ドタドタドタッ

「おはよう!おいら、また最後か。」

「歯磨いて、顔洗って来い。ロック。」

「おいらの、目玉焼き、取っといてくれよ!」

誰も食べないよ。

ロックが慌ただしく、リビングに戻ってきた。

いつもの朝食風景。平和な光景だ。

しかし、魔王ミカエルの脅威も迫っている。



「みんな、そろそろ食材が無くなりそうだから、今日はスーパーに買い出しに行くぞ。」

今日は、僕らの味方、町の奥様御用達のスーパー「ヨサゲヤ」に買い出しに行く事にした。

「お菓子♪お菓子♪」

「お酒♪お酒♪」

「アイス♪アイス♪」

お菓子とお酒とアイスは、一つずつ!

「ケチッ!」

「ケチッ!」

「ケチッ!」

ケチじゃない!!

・・・まったく。


「良いじゃないか?お金なら、女神であるぼくが居るから心配ないぞ。」

「女神様ー!」

「女神様ー!」

「イブ様ー!」

「イブ、甘やかさないでくれ!」

困ったもんだ。



その様子を窺う影が。

ケケケケ。桜花を魔王ミカエル様にお届けするのだ。

転生した魔物だ。



「お菓子ー!!」

桜花がお菓子が欲しくておかしくなっている。

「桜花!単独行動は危ない!」


キャーッ!


・・・言わんこっちゃない。


「桜花!どうした!」

僕らは、叫び声がした方に駆けつける。

そこには、数人の男に絡まれている桜花がいた。

「ケケケケッ。桜花、捕まえた。魔王様が喜ばれるぞ。」

コイツら、転生者か!

「束縛せよ!チャーム!」

桜花の魔法が炸裂する。

ケケケーッ!

男達が、捕縛され動けなくなった。

「イボンヌ、お願い!」

「よし!あたしの矢を喰らえ!」

シューッ!バシッ!

グゲッ!

男達の急所に矢が命中して、男達は消えた。僕とロックは出る幕無しだな。

「大丈夫か?桜花。」

「うん。私も強くなったでしょ。」

「僕が居なくても大丈夫そうだ。」

でも、少し寂しい。


ハプニングもあったが、買い物を続けた。イブの許しが出たので、お菓子とお酒とアイスは、2つずつにした。


抱え切れないくらいの買い物をして屋敷に戻った。

あー、疲れた。それにしても敵が襲って来るとは、いよいよ気を引き締めないといけない。

「今日、襲って来た敵は、明らかに

桜花を狙ってた。魔王ミカエルの手下だろう。今回は、底辺の転生者だったけど、これからは、ボスクラスも襲って来ると思う。今までよりも気を引き締めて行こう。」

僕は、みんなに話した。

「ごめんなさい。私のせいで。」

桜花が謝る。

「桜花は謝らなくて良いよ。」

イボンヌが言う。

「そうだよ。おいらが桜花を守るから、安心しな。」

ロックは頼もしい。


「そう言えば、ぼく、君たちに言わないといけないことがあるんだ。」

イブが切り出した。

「君たちが転生した時に、ぼくからプレゼントを贈っておいた。」

「プレゼント?」

「新しいスキルを追加しておいた。ハクは、光属性の魔法。桜花は、自然属性のスキル。イボンヌは、雷属性のスキル。ロックは、影属性のスキル。これからの戦いに役立つはずだ。」

「イブ、ありがとう!」

「早速、訓練しないとだな。」

僕は、早くも訓練メニューを考えていた。


翌日、早速、新スキルを試してみることにした。


「まずは、ロック。影属性だ。影を利用して、いろいろなことができる。隠密行動に役立つと思うよ。」

「よし、やってみよう。シャドウ!」

ロックの体が影の中に消えた。影だけが素早く動いている。そして、影からロックが現れた。

「これは便利だ。気に入ったよ。」

ロックの特性にピッタリのスキルだ。


「次は、桜花。自然属性のスキルだね。動物と会話したり、天気を操ったり出来る。」

「やってみるね。雨よ降れ!」

晴れ渡った空が急に曇り、雨が降り出した。ドンドン激しくなる。

「空よ晴れろ!」

激しい雨がピタッとやんだ。

このスキルも使えそうだ。


「次はイボンヌ。雷属性のスキルだ。

矢に雷を、纏わせて攻撃できる。」

「よし、やってみよう。」

イボンヌが弓を引く。

「雷よ、落ちよ。」

矢の先に稲光が起きる。イボンヌが矢を放つと、稲妻を纏った矢が真っ直ぐに飛び、木に命中した。そして、木が燃え出した。

「うわー、これは良いな。使えるよ。」


「最後はハク。光属性の魔法だね。これは、アバンやミカエルが使うのと同じ。」

「よし、やってみよう。ライトニング!」

光の矢が一瞬で真っ直ぐに飛んでいく。遠くの大木に命中した。

「うん。使いこなせそうだ。」

「ぼくから君らへのプレゼントは、以上だ。使いこなせるように頑張ってくれ。」

「ありがとう、イブ。使わせてもらうよ。」

それから、僕らは新スキルの訓練を始めた。

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