第三話「王様との謁見」
5歳になった。
3歳くらいからだいぶ成長した。
もう身長は、120cmくらいあるだろうか、ほかの子供と比べると身長が高い。
転生したから特殊体質......みたいなのだろうか?
まあそんなことは置いといて魔術の方は順調だ。
水魔術と光魔術を中級、雷魔術、治癒魔術の2種類ともに上級まで習得した。
攻撃魔術をロア、治癒魔術をララから教わった。
ロアとララは子供の頃、同じパーティーで冒険者をしていたらしい。
今はロアは王宮魔術師、ララは治癒魔術兵として働いている。
ララが言うには子供はよく怪我するので治癒魔術は大切だという。
ー
7歳になった。
7歳になるとラーガの王様、王女様と謁見しないといけないらしい。
はっきり言う。
正直めんどくさい......
だって元陰キャ高校生が王様と謁見しないといけないんだよ。
ロアがいうには王女様の護衛魔術師を探しているとか。
まあ可愛かったらなってあげようかな。
てのは嘘で、7歳になると仕事を始めるか、学校に行くかという規則があるらしい。
だが、学校の試験を受けて、高い点数を取れば行かないで、仕事をするらしい。
もちろん学校には行きたくないので試験を受けた。
だって陰キャだから行きたくないもん!
前世では、友達は一人もいなかった。
まあ勉強は嫌いだから勉強は適当にやったけどね。
そして俺の試験の点数は......満点だ。
カンニングしただろ、とか思うかもしれないけど、本当にカンニングなしで受かった。
試験内容は算術・この世界の歴史なのだが、簡単すぎる。
理由は算術は足し算引き算だけなのだ。歴史も300年くらいの範囲なので簡単に覚えられた。
だから学校に行かなくていいのだ。
だから仕事をしないといけないのだ。
......て、普通に言ってたけど仕事始めるの早すぎでしょ!
ー
とうとう王様との謁見の日に来た。
俺とロアは歩いて城門の前まで来た。
「緊張するか?」
ロアは突然話してきた。
そりゃもちろん緊張するさ。もしかしたら首チョンパされるかもしれないんだから。
「ええ、まあ」
「そうか......」
沈黙が始まった。ロアは俺にかける言葉を探しているのだろう。
だがロアはあまりこういうときにかける言葉を知らない。
こういうことは苦手なのだろうか。
そんなことを思いながら王宮の中に入った。
ー
王との謁見が始まった。歳は30半ばだろうか、しっかりとした体をしている。
その隣に女の子がいた。見たところ、歳は俺より年下だ。5歳くらいだろうか。
「陛下、これが我が息子、ルア・ハープです。」
ロアが王様に喋りかけた。
王様は俺の方を見て眉をひそめている。
「お初にお目にかかります、ロア・ハープの息子、ルア・ハープです」
おれはそう言うとお辞儀をした。
ここまでは予想通りだ。
だが一つ予想外なことがあった。
それはこの王様だ。
予想では温厚な人だと思ったんだが......
この人の感想を一言でいうと......
怖えぇぇぇぇ。
この王様ずっと俺のこと見てくる。
睨んではない。ただずっと俺のことを見ている。
これは、ある意味怖い。俺なんかしてしまったかな?
「はっはっはっは!」
突然王様は笑い始めた。
どうしたんだろう?
ますます怖くなってきた。
「いや別にお前は何もしていない。ただ心の中で、怖がっていて面白かっただけだ。」
と王様は話してきた。
隣にいるロアも笑っている。
なんなんだ?
一体全体どうなってんだ?
「失礼、失礼、自己紹介をしていなかったな。我はラーガ国王のラガだ。なぜ我がお前の心を読めたのか教えてやろう。我は心通透視道具を使っていたのだ」
「つまり相手の心の中を読める道具ということですか」
俺は質問をした。
「言ってしまえばそういうことだ。」
王様は笑っていた。
なるほどなこの世界には便利な道具があるもんだ。
「それでロアよ」
「はいなんでしょうか?陛下」
「こやつは魔術を使えるのか?」
「はいこいつは、水魔術と光魔術を中級、雷魔術、治癒魔術の2種類ともに上級まで使えます」
「ふむ......」
王様は考えてこんでしまった。
やがて王様は隣の女の子に話しかけた。
聞き取れなかったが、多分俺を護衛にするかという話だろう。
ということは隣の女の子が王女様か。
はっきり言う。
ロリコンではないが......
めちゃくちゃかわいい!
肌も白くて金髪ロングヘアー。
そう思っていると、王様が俺に話しかけた。
「ルアよ。今から試験を始める」
要は俺が王女様の護衛になるのにふさわしいかということだろう。
「わかりました!」
こうして俺は王女様の護衛になるために試験を受けるのである。
どうでしたか?
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