第二十七話 孤独
「「月輪」!!」
月の光を三日月状に硬化させ、それを大量に飛ばす。
「「神二告グ、我ラヲ攻撃カラ防ゲ、!」」
よしっ、なんとかガードできた、、、
「理解に及ばないね。なんで「勝てる」って思うわけ?なっかなかに愚かだなぁ人間は。」
クソが……クソがクソがクソが!!!!
コイツタフすぎんだろ…なんでこんなに……学校長の攻撃も食らってんのに……霊力全く尽きてねぇじゃねぇか…!
「蛟竜毒蛇ァ!やれ!!」
「君は式神任せなのかなぁ?」
早っ…
「「彗月」」
すると、玉兎から硬質化された光が何本も放たれる。
「うぐぅっ…!!」
あぁ……クソが…蛟竜毒蛇を盾にしちまった……一回式神だすとしばらく出せなくなっちまう…。
「祟てめぇ…!やりやがったなぁ!!」
「はは、そんなキレることじゃなくない?まだ始まったばっかだよぉ?」
「羅針盤…「南南東」」
「はぁ…またそれ?もうだるいんだけど、その方向向けなくなるの、」
「私の攻撃など、対策しようものならいくらでもできる。さぁ、攻撃をしろ」
「はいはい南南東ね……ってか、南南東って?どこ……?」
「分かるはずもない。どう計測するというのだ?」
祟の周りを歩きながら言う。
「ちっ……クソ……クソ!!「月光」!!!」
「「白乱 玉」」
「おっと……」
ジャギンッ
は…?なんだ、腕が…!?切断された!?霊なのに???!!!実体がないのに!??
「お前が今、避けた時に向いた方角…残念ながら、南南東だ。」
「霊も切断できんのか…とんでもねぇ霊媒師もいるもんだねぇ、」
〜【死の羅針盤の向きによる攻撃の種類】〜
東 相手の意識を飛ばす
西 最強の技の死と似た効能
南 体のランダムな部位一箇所を切断
北 次に攻撃を食らうまで、行動不能
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「神二告グ……相手ノ霊力二異常ヲ与エヨ…!」」
「………おまぇ、ィマなにした…?」
「霊力を狂わせたの!いい?あなたは今、好きに行動できないの!」
「このぉンな、…こいつかラ殺す…!」
「「神二告グ、霊媒器具〝万牙〟ヲ我二与エヨ」」
【万牙】
様々な動物の牙がついている槍。牙の数は9本。それぞれ、象、虎、猿、一角、海象、イリエワニ、蛇、河馬、鬼、である。
……正直これはそこまで重要ではない。
それぞれの牙に、別々の呪いが込められており、効率よく霊を祓う事ができる。
「はぁぁっ!!」
「「月光針」」
彗月よりも細い、針状の光が大量に降り注ぐ。
カキンカキンカキンカキン…
「よっし、ごめんね!だいたいはじき返しちゃった!ちょっと食らってるけど、そこまで痛くない!ホントごめん!!」
「ちっ………」
「「白乱 爆」」
「泰斗くん?!」
「ふっ、不意打ちとは卑怯だなぁ人間様よぉ、」
「……うるせぇ…」
「不意打ちしか能がなかったんだね……可哀想に、でも、あんまり効かないかなぁ?」
「ってかてめぇ、神の攻撃食らっといてなんでピンピンしてんだ?」
「あー……なんでだろーね?」
「クソ野郎が……「芻毒……矢毒蛙」…!!」
大量のヤドクガエルの式神を出現させ、敵に攻撃を与える。
「ふひひっ、光を硬質化させればこんなのも余裕でっ………防げる!!」
なんで俺の攻撃だけ……食らわない…?
食らわないと言うより、俺の攻撃だけ一切弾かれる…。なぜだ…なぜなんだ…??三鈴や学校長とは何が違う…??
……わかった……二人とも…内側から攻撃してやがる…!
内側から攻撃すれば、いくら光で盾を作れるとは言え防御はできない…!!
ならば…!
「「毒素散布 流」」
「うぐぅっ………ゴホォァァッ…ハァ…ハァ…」
「「毒素散布 流」」
「ウゴボォォォッ……」
「「毒素散布 流」」
「オエェ゙ェ゙ェ゙ェ゙ェェェ、……」
【毒素散布 流】
相手の体の中に直接毒を流し込み、内側から細胞を破壊する。霊の場合、霊には存在しないはずの「吐き気」及び「嘔吐」を誘発する。霊にとっての嘔吐は、霊力を直接体外へ出す行為。自ら、己の体を削ることになる。
すると、さっきまで夜だったのが急に昼になった。
『おいてめぇ……これ以上弟を……苦しめるなぁぁぁぁ!!!!!』
「躑躅森、!下がれ!!」
「泰斗くん!!避けて!!」
『『太陽爆発』』
キュドォォォォォオオオオォン…………
「たい…と…くん…??」
爆発の霧が晴れ、見えたのは横たわっている躑躅森だった。
「い…いやぁぁぁっ……」
「ちっ、…躑躅森、お前はよくやった…!あとは任せろ!」
「「神二告グ……コノ怒リヲ霊媒力二変エヨ…!!!」」
「羅針盤…「東…!!」」
『『熱光線』!!』
「もぉぉぉ…!!はやく……早く死んでよぉぉぉ!!!(泣)」
三鈴は泣きながら霊に攻撃をする。
『なら弟をいじめるな!!この仕打ちは当然だ!!』
「三鈴!!こっちだ!」
東西が言う。
「はいっ…!」
『ちっ……動きが単調なんだ…よ………?……』
バタッ
「兄ちゃん???兄ちゃん!??なんで、何が???」
「ふぅ…「羅針盤…「南西」」
【羅針盤の単方位、複方位、多方位】
東、西、南、北のように、一つの方位のことを単方位、南西、東北のように、二つの方位が混ざったものを、複方位、南南東、西南西などの3つの方位のことを多方位という。
単方位では、方位の効能それぞれが最大値まで強化され、最大の一撃を与える。
複方位は、威力は落ちるものの、その両方の効能が一気に襲いかかる。
多方位は、その主となる方位の方向を向くと、攻撃を与えることができる。
多方位が指定される確率が一番高い故、攻撃力はそこまで高くない。しかし、使用者が使用者なため、とても強力である。
「おい…!兄ちゃんに何をした……!」
「お兄さんには何もしていない。術をかけられたのはお前だ。」
すると東西は敵の方へと歩いていくそして少し曲がった。
「……同じ手には乗らねぇ、そっち、向いたらダメなんだろ?」
「あぁ。そうだな。」
学校長は霊の右斜め前にいる。
「はぁぁ……だりぃ!」
そして霊は学校長と反対の方向を向く。
「ぐはっ……あがぁぁぁっ!!!」
ジャギンッ
「あがぁぁぁぁ!」
「愚か……私がいる方向が必ずしも死というわけではない。方角は技を放つ前に言ってるだろう。それを聞き分けろ。」
「………」
『お…とに……』
なにか霊が話している。
『弟に……近づくな…!!』
(俺は……いつまでこうしてんだろう。孤独だなぁ……毒々だなぁ…俺……なんで…こんなにも弱いんだ……なんで……なんで…………)




